だあくさいど。

好きなモノ、映画、ゲーム、音楽。
exa_kun@hotmail.com

コメディ映画。

2006-03-25 09:08:09 | 映画。
「こんな話だったっけ」


「時計じかけのオレンジ」
Clockwork Orange


1971年 配給:ワーナー


監督:スタンリー・キューブリック


出演:マルコム・マクダウェル(アレックス
    パトリック・マギー   (Mr.アレクサンダー


「2001年宇宙の旅」「シャイニング」「アイズ・ワイド・シャット」
等などの名作を世に排出した巨匠、スタンリー・キューブリック監督作品。
名作、巨匠と言われてはおりますが
個人的にはそんなに大好きってほどでもなかったり。
オチが毎回曖昧という印象が強いんですかね

一度見たという記憶はありました、が
内容は全然覚えてなかったですな
有名なシーン(スパゲティを食べていて急に眠り顔を突っ込む
の印象だけが強かったのでしょうか、そこ意外は
記憶の中にある「時計じかけのオレンジ」と別物でしたな


現在とそう遠くない未来
労働から解放され、衣食住を提供された人々が暮らすロンドンは
間違いなく荒廃への道を進んでいた
そんな街で暮らす少年アレックスは毎夜仲間を引き連れ
喧嘩、略奪、陵辱に明け暮れるギャング集団のリーダーだった
そんなある日いつものように民家へと一味は押し込んだ
いつもの手口である「友達が怪我をした、電話を貸してほしい」
とうそぶき玄関から堂々と入り獲物を物色する。
そのはずだった
が、その家の老婆は怪しんで拒否する
しょうがなくとアレックスは裏口より侵入するが
老婆に見つかり揉めている間に殺してしまう
そこへ警察が駆けつけてきた仲間がアレックスを売ってしまったのだ
ささいな不満さえも暴力で潰すアレックスに付いていけなくなっていたのだった
かくしてアレックスは刑務所へと送られる
刑務所での暇な日々、アレックスは聖書を読みふけった
もちろん頭には入るはずもなく彼の演技でしかなかったが、
政府が打ち立てた新政策「人の手により犯罪者の人格を改造する」
という実験に選ばれるには十分であった
改造さえされてしまえば外に出れる。
刑期を短く出来る。
アレックスはまたもとの日々に戻れると確信していた
そう、実験が行われるまでは。


71年の映画なんですが
話的に現代の方がしっくりきそうなのは
まさに先見の目があったとしか言いようがないですな
若者を監督の目から見るとこんな感じなんでしょうか

実際そうかもしれないですな
小学生でも人を殺してしまう時代ですから。


当時もすごくショッキングな映画だったそうで
色々問題にもなったでしょうな
なんせ内容がすげぇですから。

様々な暴力を美しい音楽にのせて映し出されます
クラッシックが大好きな監督です
アレックスはベートーベンが大好きという設定が見事に描かれています

アレクサンダーというおっちゃんを蹴りまくるシーンでは
アレックスが「雨に歌えば」を歌ってますが
これは監督が「何でも良いから歌え」と言って
即興で歌ったものだそうです
まさに偶然から生まれた名シーンですな
キューブリック監督作品は数々の映画にオマージュされてますが
こういう名シーンとやらは偶然から生まれたと。
キューブリックが監督じゃないと生まれなかったでしょうし
アレックスがマルコム・マクダウェルじゃないと生まれなかったでしょう
こういう偶発的なものがあらゆるアイデアとなっていくんでしょかねぇ


冒頭でも書いてますが
あまりキューブリック作品は好きというイメージが無かったですが
この作品だけはかなり面白かったです
笑える場面もありますが目を背けたくなる場面も。

あと英語(というかスラングかな)がもっと理解出来てれば
もっともっと面白い映画だったのかもしれません

監督が何を言いたかったか!などと高尚な考えを持ちながら見るもんじゃないと思います。
実際よくわからんですオチも曖昧ですし。
が、まぁキューブリック作品で、というなら推したい作品ですな

シュールでコメディタッチのバイオレンスな映画とでもしておきましょうか。


ツタヤディスカス+スパゲティ-結局オレンジは何だったのよ=400円