カタチ

花を贈る。

自身で思う色や姿をイメージする。

今のあなたに似合うと思う色や姿をイメージして、お店の人に頼んで少しアレンジしてもらう。

意味が形に伝わらないかと、そういう想いで。

心のように

形のないものは

なんとか形にして想いが伝わらないか。

そんなことを考える。


心にもないことは、

形に表すことができないのだろうが

形を目の当たりにすると何か想うことはある。

カタチという見えない仮想の産物を。


何か伝わりますか。

何が

伝わりますか。

キス

「キスしてもいいですか」

あなたに
そう言われる。

ずっとそう思っていた。

そう言おうと。

強い自身への欲求でも、あなたへの要求でもなく

向かい合わせでお酒を飲みながら。

それはいい雰囲気、私はそう思わない。

少しずつあなたを追い込んできたのだと。

酔いがそうさせる。

言わせる。

その自身の性のどうしようもないところに、

その部分をあなたに責任転嫁しているのだと

気づいている。

ねたむ

痛みや妬みは快感を増幅させることができる要素になりえることを知る。

自身の秘めたる能力や人間性と言われるものを引き出す可能性のある存在をさがす。

その存在を目の前に見たくて。

目の前のあなたのこと

自身が知らないあなたを妬む。

見て、想像し妬む。

触りながら、妬む。

示す

示すことは

自己堅持なのか。

なにかを指し示す。

無意識のそれだけにしたい。


あなたの目の前に男性自身を示し

口に含ませるように

そうすることにより自身の気持ちが伝わるように

意味を伝える。

あなたの気持も教えてほしくて。

そして許しを請う。

示したことを。

助手席

記事11月28日 つづき
街の中心地と抜け郊外に向かう。

はっきり横を見ることもできず、信号で停まるたびに顔を見る。

見るといっても一瞬で、服装やその他の情報のほうが目に飛び込む。

白い薄手のセーター

体の線、形がいいと想像させる胸。

時々助手席、そしてフロントガラス越しに前を見て運転に集中する。

助手席の上半身、

あなたの切れ長の目と

白いその体のラインが前の向いている時も脳裏に焼きつく。

道が意外に空いていることや天気の話、そんな他愛もない会話が続いた。

覚える

あなたが目の前で話し始める。

どんな料理や、旬の素材が好きなのか

よく見る。

会話に夢中になり、食べ始めて30分も経つとそういうことは忘れてしまう。

ちょっとしかわからない。

いつも反省する。

だし巻き玉子焼きが好きで

生牡蠣も好き。

何を食べたいのか聞くと、いつもひとつはしっかり答える。

好みを覚える。

少しずつ

欲するものを。

新年会

最近は酒とのつき合い方がわかってきたような気がする。

哲学みたいなものがあり、酔うほどに頭の中を廻る。

それとは別に

哲学みたいなものはなく、言葉だけが先行し

そんなやわな感覚に安堵し

不思議に生活感も薄らぐ日もある。

年末から新年にかけて

一日一日、時の経つのが早く感じられる。

「ふたりだけの新年会、いかがですか」

そうメールした

あなたに