セツの 日々つれづれ日記

猫たちの様子や感動した景色など、日々のささいな出来事をアップしています。

なで待ち。

2012-11-29 18:24:55 | 
しろちゅ~~~、おやつ~~~~!

階段の上に向かって叫ぶと。

まあ10回に6回くらいは(?)、とととと、ちょこん、と顔を出します。


おやつの袋の音。ドキドキ。




イブちょと眠れると、とっても幸せ。




長い腕で、ぎゅってしてくれるんだよ。

とってもあたたかくなるの。



旦那が帰ってきた。

夜ごはんを準備して持っていくと、やっと来たかとイブちょがこたつから出てくる。

何しに出てきたかって。

もちろん、「ボックもっごは~~~ん」です。


夕食のいいにおいがたちこめると、イブちょのおなかがきっとぐーと泣くのでしょう。


カリカリのお皿があるのはこたつの真横だから楽。

はいはい、カリカリ入れようね~~~。

ざらざらざら。


「そういえばさー」

旦那に話しかけられ、会話に戻る。

朝のイブちょとのかわいいやりとりをふむふむ、私とは違うなぁとひとしきり聞いて。

ふと、あれ、食べてる音がしないと振り向くと。


そこには、肩をおとしてじっとごはん皿を見つめるイブちょの姿。

「えーーー!? まだ食べてなかったの~!!」

慌てて背中をなでなで。

するとゆっくりと腰をおとして食べはじめるイブちょ。




旦那と二人、大爆笑。

「い、今の、ぜっっったいなでて待ちやったよなぁ」

「そうやなぁ、なで待ち。ほんまに不思議な子やわぁ~」

「なんでなんやろか。甘えた過ぎるわ~~~」

「しろちゅに邪魔されないように見張っててなのかも」


いつもリビングまで呼びにきて、食べる直前に、顔で「背中。なでて」と指示してくるくらいやから、横で待ってるぐらいなんのその、だろうね。

はーーー、笑った。

哀愁をおびた、ハの字に下がった肩がまた。ぷくくく……。



私たちが食事をしている場所は、猫たちがいつもこもっているこたつ。

つまり、食事中はしろちゅはいない。

2階にぴやっと逃げていく。

悪いとは思うんだけど、そこしか食事場所がなくて。

食事が終わりリビングへ移動。

そして、5分後。


こたつ布団をぺろっとめくると。


……おったねぇ……しろちゅ(笑)。


しっかりちょこんと座っているのだ。


しろちゅはテレビが怖いみたいで、テレビがついているとぜったいこたつ部屋に入らない。

画面が真っ暗で音が出ていなくても、電源が入っているとだめなようだ。

旦那は何かしらの音がテレビから出ているのだという。

ほんとうかなぁ。

なので、移動するときは必ずテレビを消します。



イブちょは人がいようとテレビがついてようと関係がないので、こたつでぐっすり。

食事をしていると、足にとん、と優しい重み。

もたれてくれとる~~~。

うふふとその感触を楽しんだあと、そおっと布団をめくると。




足かよ



きょ~お~もた~のし~く イ~ブさ~んぽ~~~~


小走りで真っ先に向かうのは大好きなごろりんポイント、透明の屋根の下のコンクリートテラス。

ん~~~~~?

これなにこれなにこれなに~~~~!




ボクの、ごろりんの場所~~~




せまい~~~!




どういうこと~~~~~!


ごめんね。お花で埋まってしまったの。


ショックです~~~





仕方がないから第2ポイントでごろりんするのだ~~~。




腹筋入ってるね~~~。


なぜか必ずここで休憩。




この向こうにワンちゃんがいるの、わかるのかな?


ツツジの葉っぱの匂いが好き。




ばーりばーりばーり。




添え木だからいいよ。


はっ! みーーたーーなーーーー!




目が怖いよ、イブちょ。


イブちょの森で、自然と同化中。




だれか呼んだ?




私にはなんにも聞こえないけど?

このおでこを見ると、なでなでせずにはいられません。




やわらかい。




カリカリごはんの後、こたつではなく私の近くのソファーで毛づくろいを始めたイブちょ。




こっちで寝てくれるの?寒くない?

じゃじじゃじじゃじ。大丈夫。




ペーロペーロ。




ぷふー。




納得。




猫の毛繕い。

何度見ても飽きません。

イブちょがやってきて、生まれて初めて猫が顔を洗うのを見たときは、ア、アニメと一緒!!とほんとに感動しました。


一度、音楽をつけてYoutubeにアップしたほどです。

※見てくださる方は、音が出ますので、大丈夫なところで見るか、音を切ってから見てくださいね。




中孝介さんのこの歌は、アニメ夏目友人帳のエンディングに使われたものです。

ちょっと長いですね。退屈でしたらすみません。

あら撮影した場所が偶然おんなじだわ。



今日の風景。





新幹線から見た、富士山。

このあいだ、鎌倉へ旅行に行ってきました。

お天気に恵まれ、10年振りの富士山を見ることができて、感激しました。

雪がかぶっていて、深い青とのコントラストがいいですね~~~。




実は、3年前くらい前の冬に一度、富士山を見に3泊4日で行ってきたことがあるのですが。

おや、まだ猫たちが来る前ですねぇ、この日数だと。

……、4日間まったくその姿を見ることができず。

雨と雪にはばまれて雲のベールが湖まで下がり、暗澹たる気分でした。

これも運ですね。仕方がない。

3日目に泊まった山中湖のオーベルジュがすごく落ち着けて、それだけが救いだったのを覚えています。


10年前に見たのは、山梨の山からでした。

そのときは初夏だったので富士山は黒々していて、雪をかぶった富士山は今回がほんとうに初めてでした。

うれしいなぁ……。

今回は、ほんとラッキー。

おてんとさまに感謝です。


それでは、また次回。


おっとまた呼ばれましたよ。

はいはい、ごはんですか、開けてですか。

初霜。

2012-11-28 08:27:59 | 
おはようございます。

今朝は、今年一番の寒さとなりました。

旦那を送ろうと車を見たら、車ごとバッリーン!

カッチカチに凍りついていました。

いきなりここまでなるとは思ってもいなかったので、慌てて家へ戻って、溶かすお湯を準備しました。

あー、1分でも余裕のある日で良かった~~~



それにしても。

昨日、近くに住む母が来て、「そろそろ花鉢、屋根の下に入れといたら? そろそろ霜がおりるかもよ」と勧められて、少しでも雨水でいきたかった私はしぶしぶ入れたのです。

それが、今朝。

予知能力あるのかしらん。

親の言うことは、聞いておくものですね(笑)。

聞きたくないことは断固聞かないですけれど(苦)。




サボテンも枯らすほどのダメ子だった私が、最近やっと、こうして花を咲かせられるようになりました。

両親のおかげです。

花たち、ほんとうはサンルームとか室内とかで冬を越すのでしょうが、うちでは無理なので。

透明の屋根の下で暮らしてもらいます。

頑張って、越冬してね。




いつものように、「あ~け~て~~!」と催促するイブちょ。

はいはいと開けると一気に冷気が入ってくる!

イブちょ、1分でコタツへ退散(笑)。

私、寒いから閉める。


少しして、あったまったのだろう。また、「あ~け~て~~!」

この繰り返しです。邪魔くさくなってずっと開けていたら、今はじっとお外を見ていますね。

私が寒い……ふるふる。


凍りそうな指先でお届けしております


お散歩おねだりが始まらないうちに、書いてしまいましょう。


昨日のかぎしっぽ。




バーリバーリバーリ。




お空に何があるの?




カカカカカカ……。




鳥さんがいますね~。

イブちょのカカカカ鳴きは、小さい声でかわいいのです。


なんだかたくさん鳥が来てるなぁ。

近くてうれしい。

もちろん、イブちょと一緒に気配消し中です


もう、名前を覚えましたよ。シジュウカラ。

四十肩とそっくり。






ぷくぷくでかわいいですね~。





おなかはこんな柄なんだ


そして、ヒヨドリ。




イブちょは体制をひくーくして、じりじりじり。

飛びかかってはいかないですが、かなり夢中で楽しんでおります


ミニバラがまた、咲いてくれました。




もう、何回咲いてくれるの? と、けなげに頑張るバラさんを抱きしめたい気持ちです。

最高に甘くて麗しい香りを届けてくれます。

かぐと、天にも昇る気持ちになります。



そして、バラがあればこの子もセットですね。

キバラハキリバチ。




頭というか、眼の部分が角張っていてプルンとしていて好き。

あんまりまあるくかじらないでよ~~~。



あんまりお空がきれいだから。

そんな日はお空を撮りましょう。




雄大で美しい雲が大好きです。

散りかけの我が家のもみじ。




今年はひときわ赤いです。


それでは、そろそろイブちょが限界なので、今日のお散歩行ってきます。


また次回~~~



しろちゅのおてて

2012-11-27 07:00:21 | 



無防備に寝るしろちゅ。コンパクト!

めずらしく、爆睡。


昨日はコタツでスヤスヤしていたので休業だったしろちゅの遊び。

今晩はなんと、いつもハタハタを隠してモグラのように動かしてるコタツ布団の前で、しろちゅは伏せってじっと待ってた。

最初はコタツにまたちゅるりんと入るのかなぁと思ってたんだけど、伏せったまま動かなかったのでなんだか嬉しくなった。

ようし、遊ぼう。

リボン付きハタハタの出動だ!


以前に比べて格段に、夢中になるのが早くなったしろちゅ。

ウズウズポイントを探してリボンをツルツル~と動かしたりコタツの下でガサガサ、ビクビク。

最初はおててでちょいちょい、パフ、と捕まえる。

だんだんノってくると体ごとジャンプしてドーン!

とーっ!どうとうっ!

ふわふわのこたつ布団にのしかかって必死にその下のハタハタをつかもうとする。

ハタハタが潜っているということは、私の手も当然近くにあるわけで。

動くものすべてに興奮していたしろちゅは、なんと、ハタハタと間違って私の手をもふっ!


わあ、おててや~~~!

しろちゅのちっちゃいおててが、私の手にのってる~~~!

とーん、とーんと、布団越しに優しい感触。

ハタハタよりずっとよく動く指で、かさかさ~かさかさ~と誘うと、面白いほどトントンしてくる。


はふ~、幸せやわぁ~。

とろけきった顔で布団越しの感触を楽しんでいたら、急にバリッ…と……。

いだっ!

私、びっくりしてガバと起き上がる、しろちゅ、ぶわっと廊下へ避難。

いった~~! あー、裂けた。

こたつ布団ぐらい、しろちゅのナチュラル放置の爪が通らない訳がなかったんだ。

しろちゅも、ハタハタだと思っていたから思い切りやったんだろう。

しょーがない。

大した出血でもなかったので、ペロリとしてあとでキズパワーパッド貼ろう。

それより、しろちゅ、びっくりさせてごめんな。

ほら、もっとあそぼあそぼ。

大丈夫だよ。

しろちゅはしばらくじーっとこちらを見ていたが、またハタハタの動きに誘われて近づいてきた。

良かった~。


こんな感じで、私がわりと近くにいても、しろちゅはだいぶ遊んでくれるようになりました。

ああ、おてて……。

あのトストスをいつまでも反芻する私(変態)。



さて、夜にもやってくるのらじょなど。

ご対面~~~。




たまに、網戸バンバン!



イブちょのビビリ具合が。肩がきゅってなってますね(笑)。


こらっ!と怒るとすぐやめます。




こちらをじーっと見て、あっさりと去っていきました。

のらじょはいつも、つれない去り方なんだ。

いぶちょの、くう~~ん、くう~~~んだけが残ります。

よっぽど好きなようです。




さて、今日も楽しくイブ散歩~~~

お外に出たら、まずはごろりん、ごろりん。




むふーん、いい気持ち。




おててピン




砂だらけになっちゃった。かいかい。




おててあがってるよ。




お散歩って、楽しい。




おひさま、まぶしいの。





今日も楽しかったね。イブちょ。


今日の風景写真。

ていうか、今日はお月さまです。




3日前、月が煌々と輝いていたので、カメラと三脚を持ち出して撮影会をしました。

満月よりも、ちょっと欠けているくらいのほうが、表面のクレーターがよくわかります。


月は、いくら撮っても、もっと綺麗に撮りたい、という欲求が尽きない被写体です。

もっと、さらさらと月の砂に触れるくらい、クレーターのふちを指でちょん、と崩せそうなくらい。

なめらかに綺麗に撮りたいなぁ。


それでは、また。

バッタさんLOVE

2012-11-25 10:39:14 | 
私が出かけたりしていた間も、猫たちは元気でした。

最近、毎晩、あそぼってしろちゅが言ってくるんですよ!

最初は、じー、とこちらを見ているだけだったのですが、最近は思わずといったようにたたたた、と走ってきたり。

さりげなーくおもちゃ箱のところに誘導してこすーこすーとしていたり。

いつも遊んでる場所で、待ってるそぶりもしますね。

毎晩する、という習慣付けが良かったのかもしれません。

前とは違い、日に日に遊びに夢中になるようになりました。

最近急に変わってきて、びっくりしています。

もっともっと、心を許してくれるといいなぁ。



相変わらず、仲良し。




ねむい。





さて、久しぶりのイブ散歩ですね。

今何か動いたような……。




勘違いかなぁ?




お、イブちょが何かを発見!



私、ぎくっとしてリードをにぎり直す。

やっぱりバッタさんだ。


イブちょがバッタさんを見つけると、しっかりリードを引っ張らなければなりません。

ちょいちょいされてかわいそうだから。

今日も、怖い猫にずずいっと近づかれてビビったバッタさん、ぱっと消えた。

どこいったのかなぁ。うまく逃げれたのかな。

ん?

どわっ!!




おなかについとる……。

どうしたん~~~、怖くて貼り付いちゃったの~~~?

よじよじ登って来るし、ドアップで見れるし私デレデレ(?)。

胸の辺りまで登ってきたので、あ、おろしてあげなくちゃとしゃがんで手を添えた。

ぴょ~~~~~ん。

今度こそ、バッタさんはうまく逃げおおせたのでした。

頑張って生きるんだよ~~~。

はぁ、ドキドキした(笑)。



バッタさんを見失ったイブちょ、イブちょの森でサラダを食べる。

くんくんくん。



あーん。



はぐっ!



じゃじじゃじじゃじ。

おいしいのかなぁ。そろそろ雑草も枯れてきて、みずみずしさがなくなってきてると思うんだけれど。

ふっ、満足。






ちっとも鳥さんがこないんですよ。




ごめんね、私ががさがさと歩いているせいだ。

イブちょと一緒にしゃがんでじーーーっとしていると、だんだんと自然の一部にとけ込んで、気配が消せる気がするの。

そうすると、鳥さんも近くに飛んできてくれたりするんだ。

シャッターの音でいっぺんに逃げていくけれど(苦)。


そこにいますか?




はい、ちゃんと、いるよ。


退屈そうだったので、手前の草を、手でガサガサしてみた。

興味津々。




なあんだ、つまんない。




……、ばれたか。



え、何してるのイブちょ!




わぁ、またバッタさんやん!

だめだめだめ。

慌てて引っ張る。

あれ、このバッタさん……。

近視なもので、よおーく見てみると……。




親子バッタだぁ~~~!

久しぶりに見たなぁ~。

かわいいなぁ。

私、このバッタさんの後ろ足が、怪我かなにかで真ん中からとれちゃったと思ってたんです。

まるで、ちぎれているみたいに見えたから。

歩き方もゆっくりだし、後ろ足は引きずってるし、4本しかない足で必死に生きているんだなぁと、うるうるしながら応援していました。

ところが。

ついに見てしまったのです。後ろ足の完全体を。

それは段差を越えようとしていたときでした。

半分しかないと思っていた後ろ足の下から、ぺっこんと出現したのです。

もう片方も、ぺっこん、と。

あ、あったんだ~~~後ろ足。

普段は使わずに仕舞われていて、引きずって歩いてるだけなんだ。

ものすごくほっとしました。


理科の授業のように観察させてもらいました。



おうちに帰ってきて。

くぅ~~~~ん。

この声がしたらやってくるのは。



のらじょです。

この子に、いつもイブちょはデレデレ。



イブちょの溶け崩れ具合が見えるでしょうか(笑)。ヒザとコシが。

一度逃げたしろちゅも戻ってきました。


この日は、のらじょは私に警戒してすぐに帰っていってしまいました。



また仲良く寝んね。




邪魔しないでね。

はいはい、おやすみ。


それでは、また明日。



紅葉の吉野山 (4/4)

2012-11-23 14:44:35 | 吉野山
ずいぶん間が開いてしまってすみませんでした。

またまた、出かけたりしておりまして。

それでは、吉野山の旅、最終回です。




やっと、奥千本まで戻ってきた私、まず最初にしたことは、バス時刻の確認、でした。

かなり疲れてしまって、バスで途中まで下りてしまおうかと、また弱気になっておりました。

ところが、やはり厳しき修行の山。

バスは、もう最終が出てしまっていた。

もともと、歩いて下まで行く予定だったのに、すぐサボろうとしてしまってだめだろ、とじぶんを叱咤して、下への道を歩き出しました。

すぐ、地図を見つけました。



私は今右上のほう。



このあたりをうにうにと歩いてきたのです。

これから、地図の右上から左下までのびる赤線の道を、斜めに下りてくることになります。

もうここからは、舗装道路で歩きやすいはずなので、大丈夫かな。

距離を見ると、3.7キロとのこと。

よくわかんないけど、長いのかなぁ。

しんどいけど、歩くしか帰る方法はない。

今の時間、3時半。

今はもう5時くらいにはほぼ真っ暗な季節だし、山の中はさらに早いはず。

少し急がなくっちゃ。

道はずっと下り坂なので、小走りで下りて行きます。

たたたたた。

すぐゼーゼー。

日頃の運動不足で、一度に長くは走れない。


歩いて呼吸を整えたら、また、たたたたた……。

そんなことを繰り返していてら、杉並木が続く道の向こうに、紅葉した色が見えてきました。


キュキュキュー、ブレーキブレーキ。


なにこれ、真っ赤。




こんなに鮮やかな赤色、見たことがない!

そして、これまでずっと憧れてきた、鮮やかなじゅうたん。



やっと、見ることができた。

なんてすごい。

サラサラと折り重なって、ふわふわだー。

奇跡を見てるみたい。

歩いてきて、よかった。

疲れがまた、一気に吹き飛びました。

高城山展望台、覚えておこう。

今度来たときは、上まで上がってみよう。

ここにはたくさん人がいて、高齢の方とかこれからどうやって下りていくんだろうと心配になったのですが、大丈夫。

車にバン、と乗り込むとスーッと去って行きました。

……いいなあ……。

いやいやいや、いかん、また弱気が。

今日は、歩きに来たんだからね。

いっぱい写真を撮って納得すると、また、杉並木の急坂を走り始めました。

しかし、この匂い……。

たぶん杉の匂いだと思うのですが、むせかえるほど香って、苦しいほど。

山ってやっぱすごいなぁ。圧倒されちゃう。



素敵な一角。




なんか絵になるなぁ、立派な字。


神社が出てきた。

急いでいるけど、せっかくだし見に行ってみようと階段を登ると、ものすごくステキなおやしろ。




吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)、というらしい。

別名を子守宮といって、子どもを授かったり元気に育つことをお祈りする神社のようだ。

参拝にきていた年配の女性が、一心に頭を下げてお祈りしていて、孫の無事の成長をお祈りしておられるのかなぁと、ちょっと厳粛な雰囲気を感じました。

見て良かったなぁ。


さて、また坂を下りはじめましょう。


私の他にも小走りしている男性を発見。

走りますよね、この状況。


しっかし、坂がとっても急で。

勢いをつけすぎるとすごいスピードになってくる。


見たいものがあってブレーキをかけると。ヒザが。ヒザが。


いった~~~い!!(古傷持ち)

うううう、日頃ランニングなんてしてないくせに急に使ったから。

ヒザの逆襲にあいました。


お、また展望台があるようです。

また登る感じならスルーなんですけど……。

ちょっと入って様子を見る。

と、すぐに見晴し台がありました。


数人の観光客が、熱心に向こうを眺めていました。

どれどれ。




うはー、これはすごい。

どこかの雑誌で見たぞ、これ、これから向かう中千本、下千本の景色だ~~~!


天空に浮かぶ町みたいだなぁ。




行きに見た金峯山寺の大きな屋根が見えている。

はるか下に道路も。


うわ~、あそこまで歩くのか。

遠く見えるわぁ……。

でも、もうすでにけっこう下りて来てるし、もう3キロもないだろうし。

大丈夫、歩いてたら着く。歩くんだ。


感動の景色を見れて嬉しい気持ちと、うんざりな気持ち、いろいろごちゃまぜのまま、またスタートしました。


もう少し下りていくと、紅葉と天空の町。




そして、写真では分かりにくいのですが、とっても大きな黄色い木と石碑。



西陽を透過させて、最高に美しい黄色。大好きな色。




落ちていく太陽と追っかけっこ。

もう少し、綺麗な景色を見せて~~~!

心の中で叫びながら、たたたたと下りていきます。




おう、もう一方のふくらはぎがつりました。

ぐいぐいとアキレスを伸ばして、びっこびっこしながら治します。


下から、女性グループが上がってきた。

ん、何か聞きたそう。

「足をお止めしてすみません、このバス停はまだだいぶ遠いですか」

一人が地図を見せながら話しかけてきた。

ここまで、この急坂をずっと、上って来たのだろうか。

大変やったやろうな。

「まだだいぶ上ですし、バスはもう、最終が出てますよ」

言うの辛かった。ショックかなぁ。

でも、言ってあげないと。

これ以上行っても真っ暗ななか下りてこなくちゃいけないし。

頑張ってください。



やっと、集落が見えてきました。

はあ、民家があるだけで、ものすごく安心する。

ここに来て、一気に日が暮れてきました。

風情のある旅館から、温もりの光が誘います。




ラジウム温泉とか、書いてあったり。

あああ、まったり浸かって足を休めたい!!

奈良県民なので、奈良県内で泊まるのはどうももったいない気がして、考えたことなかったけど。

無性に泊まりたくなりました。


目の前で宿泊客がチェックインしていくのが見える。

宿からの景色がすごくいいのは行きに見て知っていたので、それでいてレトロな感じにとても心魅かれました。


今度、旦那を連れてくるときは、泊まりにしようかなぁ。

そんなことを考えながら、ちょっとペースを落としててくてくと暮れかけの町を歩いていきました。





お店はもう、食事処を除いてほぼ閉まっており、少し寂しかったけど、そういうのも哀愁を帯びていていいなぁ。


てくてくてく。金峯山寺を過ぎます。

本堂はこれからライトアップされるみたい。

今は、吉野山の宿に宿泊する方限定の、夜のツアーがあるそうだ。

真っ青ででっかい蔵王権現さん、さぞ怖かろう。


ついに、ケーブル駅に着いた~~~!!!


はあぁぁぁ。長かった~~~。


時刻表を確認する。

お、わりとすぐある。

ていうか、最終の一本前やん!

危なかったなぁ。走ってきて正解。

やっぱり朝、のんびりイブ散歩して準備して、とかしてる場合じゃなかったんだ。

出発が遅かったのが一番悪かったなぁ。

次来る時は、前日までに準備、すぐ散歩して、すぐ出る。そうしよう。




土産物屋の明るい照明が、なんともほっとさせてくれます。

旦那へのお土産の、豆腐で出来た餅のみたらし団子と、おなかペコペコを抑えるための焼き餅。

焼き餅の横にはこんがりと焼けた鮎が。



裸電球が旅情をかき立てます。


ケーブルカーに乗り込むと、もう出発1分前。

ああ、吉野山、さようなら。

出発のブザーを聞きながら窓越しに外を見ると、「ありがとうございました!」と大きな声で言って90度頭を下げる駅員さん。

すごい。なんて丁寧な。

見えなくなるまで頭を下げておられました。

厳しい山だったけど、最後にとっても心が温まりました。

こちらこそ、ありがとうございました。


下に着くと、ライトアップされた紅葉のアーチがどーんとお出迎え。



ここの紅葉、ほんとすごいな。

改めてゆっくり眺めながら、吉野駅に歩いていきました。


吉野山は、この紅葉の頃、下千本、中千本が夜間のライトアップで美しく照らされるそうです。

夜もいいなぁ。宿泊すれば見られるなぁ。


次の計画がちゃくちゃくと頭の中にできていきます。


吉野駅に着きました。

さっきのお餅だけじゃ、ちっとも空腹が抑えられず(大食いなもので)。

パンとか買いたいな~~、あとホットコーヒーとか……。

うう、普通の売店ってないのか。土産物屋じゃなくて。ううう。

仕方なくホットの缶コーヒーを買った。

帰りは真っ暗で景色も見えないし、特急で帰ろう。


チケットを買って、ホームへ。



もう特急来てる~~~。って、え、たったの2両かいっ!!

2両編成の特急なんて、初めて見たよ。

さすが、ローカル線。

非日常な感じで面白いなぁ。


乗り込む寸前、振り向いて。




さようなら、吉野。すごかったよ。


座席に座ると、じわ~~~っと足が弛緩する感触が。

つ、疲れた~~~!




素晴らしかった、いろんな景色を思い出しながら、うとうと…うとうと…。

途中の乗り換え駅で、パンや押し寿司などをいっぱい買い込んで、家へ帰りました。



ただいま~~~。

寝ていたらしいイブちょ、むっくりと起きだして、のび~~~~、くわぁ~~~とあくび。

よく寝てたの~~~?


うん、かあさん、開けてください。




はいはい、きっちりお座りしてえらいね。

開けようね~~~。






長い文章を読んでいただき、ありがとうございました。

紅葉の吉野山の旅、これで終わりです。


もしも、これから吉野山への旅を計画される方がいらっしゃれば。

なるべく朝早いめから行きましょう。

そのほうが、ゆっくりと食事やお茶をしたりできますし、バスもあります。

山道を歩き慣れてない方は、まずバスで奥千本まで上がりましょう。

そこからも、けっこう距離があります。

千本、というのは桜の本数のことで、つまり桜の時期には一面桜の山になるようです。

そのシーズンはマイカー規制があり、かなり観光客が多いと思われますので、平日のほうがおすすめかもしれません。

秋は、紅葉ですね。

山ですので、平地よりも色づきが早いです。奥千本が一番高いので早く、今年は少し紅葉が早いかもしれませんが、私が行った頃(11月16日)はちょうど見頃でした。

夜間のライトアップがありますので、それもおすすめです。

眺めが良く、予想以上に清潔そうな(外から覗いて、ですが)老舗の宿をいくつか見かけましたので、泊まる方はネットなどでチェックしてみてください。


拙い旅話でしたが、最後まで書けて、とても楽しかったです。


それでは、また。