goo blog サービス終了のお知らせ 

三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

原町田教会(日本基督教団)

2014年02月23日 | プロテスタント
日本基督教団 原町田教会
(住所:東京都町田市原町田3-9-16)

小田急線の町田駅で下車。早速、原町田教会(日本基督教団)の沿革をおさらいしよう。「1875年、米国バプテスト派のクララ・A・サンズ宣教師は、相模原・町田地域を伝道。その影響を強く受けた川勝鉄弥らが牧師となり、1882年頃に相模原の上溝で伝道活動を開始。1910年、原町田講義所(伝道所)を開設。1928年、現在地に会堂を建築、『原町田バプテスト教会』と称し、現在の原町田幼稚園も設立された。2010年、創立100周年を迎えた」(原町田教会公式HPから要約)。

原町田教会に到着。ここも、多摩の百年教会(注)の一つだ。礼拝堂の長椅子に座ると、私が卒業したプロテスタント系高校の日々が甦ってきた。メソジストの宣教師が創立し、内村鑑三が教壇に立った我が母校。「敬神愛人」の校訓を掲げ、チャペルで様々な礼拝を守った。牧師先生の長話が苦痛だった春季伝道週間や、毎年2月11日の忌まわしい「国民の祝日」を、「信教の自由を考える日」と呼んでいたことなども思い出す。プロテスタント教会を巡る度、高校時代を懐かしむ私。

原町田教会の近所には、町田市民文学館がある。「狐狸庵先生と歩く町田」でも触れたが、遠藤周作氏は町田在住の約25年間に小説『死海のほとり』『侍』などを発表した。この文学館にも遠藤氏の蔵書が寄贈されている。どちらかと言えば、私は遠藤文学の愛読者ではなかったし、狐狸庵先生が描く「母なる神」には違和感を覚えている。それでも、小説『沈黙』は冷徹な筆致が冴えた不朽の作品と思う。「生れつき根性の弱か者」のキチジローに、私は感情移入してしまうから。


礼拝堂内観(1972年竣工)

(注):多摩地域で百年以上の歴史を有する教会は次の通り(カッコ内の数字は創立年)。カトリック泉町教会(1877年)、カトリック八王子教会(1877年)、日本聖公会・聖マルコ教会(1885年)、日本聖公会・八王子復活教会(1908年)、日本基督教団・青梅教会(1888年)、日本基督教団・八王子教会(1905年)、日本基督教団・原町田教会(1910年)。

◆主な参考文献など:
・「遠藤周作とPaul Endo」 町田市民文学館編(町田市民文学館・2007年)
・「沈黙」 遠藤周作著(新潮文庫・1981年)
・「内村鑑三」 鈴木範久著(岩波新書・1984年)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 亜使徒聖ニコライ祭の聖体礼儀 | トップ | 顕現後第7主日の聖餐式 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。