目黒こころの便り

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典型的なうつ病ーメランコリー親和型

2009-01-28 12:04:45 | うつ病

うつ病には、うつ病、非定型うつ病、躁うつ病などがあります。

【うつ病】とは

従来の典型的なうつ病は、几帳面、生真面目、責任感が強い、頑固で融通がきかない、気を遣いすぎる、徹底的、完璧主義な性格の、「まじめなA型っぽい」印象の中高年が、何らかの環境の変化をきっかけ発症します。症状としては眠れなくて、食欲もなく痩せて、やる気が出なくて、集中力も無くなり、今までのように仕事や家事ができくなります。そして、そんな自分を情けなく思い、周囲に迷惑をかけている、申し訳がないと自分を責めます。

 

例を見てみましょう

Aさんは国立大学を優秀な成績で卒業したあと、企業に就職しました。真面目で上司からの信頼も厚く、優秀な会社員でした。完璧主義なところがあり仕事が遅くなるため、残業は人より多くなっていました。52歳のときに部長になりました。また、ちょうどそのころ、両親と同居していた兄が病気で亡くなりました。その数ヶ月後、いつもより1.2時間朝早く目が覚めるようになりました。それで疲れが取れないため、Aさんはあまり飲まなかったお酒を飲むようになりました、はじめはぐっすり眠れましたが、またすぐに早くに目が覚めるようになりました。日中も疲れが取れなくなり、集中力がなくなって仕事が遅くなるので、家に仕事を持ち帰りますが、終わりません。焦れば焦るほど空回りし、仕事は進みません。こんな自分は周りに迷惑をかけている、もう生きていてもしょうがないと思うようになりました。妻に死にたいともらしところ、精神科に連れていかれました。当初はAさんは「自分の頑張りが足りないだけで病気ではない」と言っていました。医師の診断はうつ病で、坑うつ薬が処方され、休職を指示されました。

 

Aさんの場合、出世して部長になったという環境の変化や、兄が亡くなり長男になったという役割の変化が、精神的な負荷になり、うつ病発症のきっかけになったと考えられます。環境変化は自分にとっていやなことだけではなく、たとえば出世、家を新築する、子供の結婚など喜ばしいことでも、発症のきっかけになります。そしてこのタイプの人のうつ病は、「申し訳ない」との自分を責める感情(自責感、朝に気分や体調が悪くて、夕方頃に調子が良くなる日内変動、不眠のタイプは朝早く目が覚める早朝覚醒が特徴的と言われています。死にたいと思う気持ち(希死念慮)も深刻なことも多く、注意が必要です。

治療の基本はお薬と休養です。