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大阪物語

2006-09-10 11:41:00 |  映画(エ~オ)
 溝口健二の他界によりこの映画を代役演出したのが吉村公三郎。なかなか味のある監督だった。「古い」の一語で片付けられない『五人の兄妹(1939年)』。「お嫁に行けなくなるわ」の流行語を創った『四十八才の抵抗(1956年)』。同年の名作『夜の河』と思い出は尽きないが、この『大阪物語』は今回のBS放映で初めて観た。

 『映画の見方』(1954年版河出新書)に「映画の演出について」と題する同監督の一文があるが「ベテラン俳優には細かいことは一切言わない」という意味の言葉を吐露して居られる。

 題名は「大阪物語」でも内容は「守銭奴物語」と言えるこの作品でも、大ベテランの中村雁治郎演ずる近江屋仁兵衛に焦点を絞りきっている。

 「よくぞ此処までケチに徹せれるか」と、あきれ果てるまで徹底的に描いている。長年労苦を共にした妻お筆(浪花千栄子)の葬儀シーンはその典型と云えよう。

 テンポも快調。このラストを「呆気ない」と見るかどうかは意見の分かれるところかも知れない。私は見終わって「何事も嵌り込むと副作用に気をつけろ」という教訓が浮かんで来た。


 1957年大映映画。モノクロ作品。監督、吉村公三郎。脚色、依田義賢。撮影、杉山公平。音楽、伊福部昭。主な出演者=中村雁治郎、浪花千栄子、林成年、三益愛子、香川京子、市川雷蔵、勝新太郎、中村玉緒、東野英治郎。

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2 コメント

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アスカパパへ (kju96)
2006-09-10 17:42:07
この作品は、私はイマイチでした。

もっと異常性を出してよかったんじゃないかな~

なんて思いました。

溝口だったらなんて思いました。

kju96さんへ (アスカパパ)
2006-09-11 10:21:31
そうですね。「溝口監督ならまた変わった味になったかもしれない」と、私も思いました。

「ファーストシーンとラストシーンは出来ている。セリフを除いて」と仰って居られたとのこと。

恐らく、吉村監督とはまた違ったシーンであり、セリフとなって居たのでしょうね。

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