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ハチ公物語

2010-05-04 13:46:43 |  映画(ハ~ヒ.)
 平城遷都1300年。我が家の近所にもポスターと共に、五月の薫風に旗が棚引く。催し場は遠来の客優待に徹し、地元民は成る可く控え目にしている。そんなことで昨日午後は久し振りに映画鑑賞。

 立派な犬だった。上野秀次郎教授(仲代達矢)が言うように、ほんとうに犬格が在る。
 嵐の夜は暖かい部屋で。風呂へは一緒に入れて貰い、蚤まで捕って貰った恩義を忘れぬハチ。
 当たり前のことだけど、犬でさえ恩義を忘れないよと、人間に問い掛けているかのよう。

 例え犬を飼って居なくても、昭和10年3月8日。路頭のハチの姿に涙する人は多いのではなかろうか。この数年後、小学校で聞いた忠犬ハチ公の話は、今もヴィヴィッドに残る。
 ハチは見方によったら、この映画の第一の俳優だ。
 ハチに主役を譲った形の、秀次郎の妻、静子を演じる八千草薫。瞼に光るものは本物と見た。一人娘が嫁いだ後、その寂しさをハチで慰める夫を妬む心理も、持ち前の芸達者で巧いもの。
 仲代達矢も、次第に深まり行くハチへの愛情を、極く自然に演じている。
 要所要所に流れる林哲司の音楽も泪を誘導した。

 神山征二郎監督作品は何時も私の波長と共振する。
 出逢いは「洟をたらした神」(78)だった。
 以降、「ふるさと」(83)。「月光の夏」(93)。「さくら」(94)。
 最近でも「北辰斜にさすところ」(07)。「ラストゲーム/最後の早慶戦」(08)と続いている。
 その随所に、滾々と湧き出る泉のような情感は、常に瑞々しく心を洗ってくれる。益々の活躍を期待したい。

 どの監督作品に拘わらず、犬の映画は共感を呼ぶ。最近では「マリと子犬の物語」(07)。此処でも仲代達矢が出演した「白い犬とワルツを」(02)。「クイール」(04)。古くはアニメの「わんわん物語」(55)。
 また、邦画「南極物語」(83)は、2006年、同名のアメリカ映画としてリメイクされた。
 この映画も同じように昨年「HACHI」としてリメイクされて居る。近く観るつもりで居る。

 大正12年12月。北国秋田に生まれてから13年の生涯を演じるハチ。その次第に老いていく姿を演じる何代かのハチ。
 

 彼ほど犬格は無いけれど、多分10年を超している我が家のハナが重なって見えた。
 

 “命の尊厳”を改めて思い起こさせて呉れる映画である。
 [私の評価]優れた作品です。
 1987年.日(松竹富士)[監督]神山征二郎[撮影]姫田真佐久[音楽]林哲司[主な出演者]仲代達矢。八千草薫。石野真子。柳葉敏郎。長門裕之。[上映時間]1時間47分。

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5 コメント

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またまたすっかりご無沙汰しております。 (DCP)
2010-05-04 18:11:02
子供の頃からシェパード、雑種が2回の愛犬家の私、3回目の雑種は、な、な、な、何と21才で・・。ですからもう飼いません。私が先に逝くのは分かってますから「孤犬」になっては可哀相。
☆パパさん、「HACHI」をご覧になって下さい。日米のドッグ・トレイナーの力量の差が解りますよ。邦画版は確か《名前を呼んでも無視して反対方向に行ってしまいましたね》(爆)。
脱線・余談、良いですか。 (DCP)
2010-05-04 19:17:42
「M・モンローの最後の日々」とでも訳す?非売品のDVDを持っています。結局は日の目を見なかった「女房は生きていた」のエピソードなども収録されていますが、子犬が全く指示通りにやってくれないからトレイナーはカッカしてモンローは苦笑するのを見ていると動物相手の撮影は私たちが想像する以上に大変で苦労が多いみたいですね。
「女房は・・」は遺族に承諾の上、本DVD内でデジタル編集されています。参考まで。
DCPさん、お久しぶりです。 (アスカパパ)
2010-05-05 16:14:57
お元気そうで何よりです。
ところで、そうですか。邦画版には、そのようなシーンがありましたか。うっかりしています。
「HACHI」は、そのうちに是非観てみます。
 ドッグ・トレーナーと、秘蔵DVDのお話、興味深く拝聴しました。
 DCPさんの雑談を久し振りにお聞きして、嬉しいです。
ディープインパクト (ディープインパクト)
2010-05-05 17:26:07
 こんにちは。最近動物の虐待がよく話題に挙がりますが、本当に動物について考えさせられる映画でした。
 実はこの映画を観てから直ぐにリメイクされた『HACHI 約束の犬』を観ようと思っていたのですが、可愛そうな話なのでなかなか観ることが出来ません
ディープインパクトさん、こんにちは (アスカパパ)
2010-05-06 13:25:57
コメント&TBありがとうございます。
此の映画は、本当によかったですね。
私もオリジナルを見直してから、リメイクを観るつもりでした。そして、その通りに見終わったところです。

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