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黒澤映画。私のBest10

2008-05-19 14:47:13 |  映画随想
                  ↑ 「七人の侍」ロケ風景。

 今年一杯をかけて、BS2で放映中の黒澤映画30本全作品を懐かしく観ています。2本の未見作品も今後観られるので楽しみです。本来はその総てを観た上で選ぶべきでしょうが、現時点で私の黒澤映画Best10を選んでみました。
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①「七人の侍」この映画を初めて観た時の興奮は今も醒めません。終始拳を振り、眼を潤ませ、明るく打ち笑い、若い血を滾らせた1954年5月8日のことでした。

②「生きる」この映画の主人公と同じ体験をした私にとっては忘れられぬ映画です。これほど死と真剣に対峙し、生と死を凝視した映画は未だ見つかりません。

③「まあだだよ」これほど笑った映画は珍しいです。これが最後の演出となった世界の巨匠黒澤は、5年後に「もういいよ」とあの世に旅立たれました。合掌。

④「夢」この映画を見たくて、上映している映画館を探し歩いた当時を思い出します。黒澤さんはこの映画で今まで歩んで来られた自己の人生を振り返って居られるように思います。

⑤「酔いどれ天使」私はこの映画にジョン・フォードの「荒野の決闘」が重なって来ます。物干し台から転げ落ちた松永のポーズは、さながら名画のようでした。

⑥「天国と地獄」モノクロ映画の赤い煙。8台のカメラによる同時撮影。気心知れた4人の手になる名脚本。もさることながら、天国の意味が判るラストに痺れます。

⑦「素晴らしき日曜日」月の光が白い無人の公会堂。雄造が指揮する音の無い未完成交響曲に、キラリと光る昌子の眼が答えていました。「素晴らしい日曜日でした」と。

⑧「野良犬」私の人生の中で、戦時と戦後の生活は忘れようにも忘れられません。この映画と共に。

⑨「生きものの記録」ともすれば、「避けたい」「眼を瞑りたい」と考える人間に「そうであってはいけない」と警告するその鋭い冴えよ。

⑩「用心棒」優れた黒澤時代劇は数々あれど、私は明るいのが好きです。この作品にて殿を勤めさせとう存じます。
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 出来れば皆様の黒澤作品Best10(10本に拘らず例え1本でも)も拝聴したいです。

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10 コメント

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こんにちは。 (マーちゃん)
2008-05-19 16:49:54
厚かましいリクエストを快くお聞き届け下さりありがとうございます。BSで放送されている黒澤特集を見る際の指針がほしくて、ワガママを言ってしまいました。申し訳ありませんでした。

ベスト1はやはり「七人の侍」ですか。注目の2位は「生きる」でしたか。予告で流れるブランコのシーンだけで心惹かれるものがあります。「酔いどれ天使」は「荒野の決闘」のような映画なのですね。お~、それは楽しみです!!!三船の黒沢映画デビュー作ですよね。酔いどれという響きがいいです。「荒野の決闘」のドク・ホリデーを思い出します。男の友情ものですか?「素晴らしき日曜日」は今週の放送ですね・・・ワクワク。「生きものの記録」は知らない映画でした(汗)。死の灰をテーマにしたものだそうですね。「用心棒」を抑えての9位、見逃せませんね~。

>皆様の黒澤作品Best10
エヘッ・・・・やっと13本を見た身です。無い袖は振れません(笑)。
スタンリーさんならベスト10を選べるかと思うのですが・・・・。
ということで私はベスト5です(これでもキツキツです・・笑)
①影武者②野良犬③乱④用心棒⑤わが青春に悔なし
この順位は今後、大きく変わってくるかと思います。あくまで暫定です^^;
マーちゃん、どういたしまして。 (アスカパパ)
2008-05-19 19:09:55
指針にして頂くほどの大袈裟なものではありませんよ~。(汗)それに、人によって違う個人の好みがありますから。特に③④あたりは、その傾向があると思います。⑤は私の書き方が拙かったかも分かりませ。“・・のような映画”ではなくって、“・・のような雰囲気を持つ映画”と補足させて頂きます。

マーちゃんが挙げられた「影武者」「乱」「わが青春に悔なし」も、私が挙げた作品と、甲乙付けがたい映画です。ほかにも「羅生門」「蜘蛛巣城」「隠し砦の三悪人」「赤ひげ」「どですかでん」「椿三十郎」「八月の狂詩曲」などが挙げられますね。あっ、これでBEST20が出揃いそうです。(笑)いやいや、未見の「デルス・ウザーラ」も、恐らくこの中に割り込んで来ると思います。
私のベストテン (スタンリー)
2008-05-19 19:59:02
アスカパパさんのベストテン、味のあるものが入っていますね。晩年の作品は批評家には不評ですが、私も「夢」や「まあただよ」も好きです。
ベストテン選びは難しいですねー。それに「一番美しく」「デルスウザーラ」「白痴」は未見なのです。
というところで、何回繰り返して観たかの視聴率で順位を出しますと・・・
1位「用心棒」30回、2位「椿三十郎」27回、3位「天国と地獄」25回、4位「七人の侍」20回、5位「野良犬」20回、6位「生きる」18回、7位「どん底」15回、8位「蜘蛛の巣城」10回、9位「隠し砦の三悪人」5回、10位「どてすかでん」3回・・・というところですか。回数は大雑把なものです。
こうしてみると、黒澤映画の人物ってよく動いていますね。小津の映画ではみんな座ってじっとしていて、酒もよく飲んでメタボになりそう。笑
うーん、黒澤のベストテンですか、、 (ヌートリアE)
2008-05-19 21:20:10
こんばんは。
これは難しい課題ですね。
また見直すと全く違ってくるかもしれませんが、冒険でやってみますと、、。
1.羅生門 2.七人の侍 3.生きる 4.天国と地獄 5.野良犬 6.生きものの記録 7.酔いどれ天使 8.用心棒 9.夢 10.どん底
映画館で観たのは「七人の侍」と「用心棒」だけです。後者は子供の時です。それでは。
スタンリーさん、ありがとうございます。 (アスカパパ)
2008-05-20 09:59:01
人様のご意見も拝聴しなければ、自分だけの固定観念からは脱却出来ませんので、ご無理をお願いしてみました。
仰る通り、ベストテン選びは難しいです。でも選ぶ遊びが好きですので、楽しんでしまいます。
私も「デルス・ウザーラ」って作品があったとは、つい最近知ったばかりです。それなのに、ご無理をお願いしてすみませんでした。

お~ツ!何という鑑賞回数の多さ!。たまげました。降参です。私はスタンリーさんの1/5ぐらいでしょう。10位の「どてすかでん」でさえ3回とは恐れ入りました。黒澤映画の中では、ちょっと地味すぎるこの映画を私は2回観ましたが、更に観ないと真価が分かりません。

静の小津。動の黒澤。正に言えてますね。
ヌートリアEさん、ありがとうございます。 (アスカパパ)
2008-05-20 10:10:22
難しい注文に、さっそく応答頂きまして、ありがとうございます。
10本中、8本までヌートリアEさんと一致したとは奇遇に思いました。
と言いましても、たとえ違っていたとしても別にどうこういうことではありませんが、なんだか嬉しい気持ちがするのは事実です。
ほんとうに、どうもありがとうございました。
アスカパパへ (kju96)
2008-05-20 12:09:28
黒澤ベスト10
難しいですが、アスカパパの臨場感が伝わってきます。
此方は・・①7人の侍②用心棒③羅生門・・でしょうか。
晩年の作品では、「夢」・・黒澤の映画つくりの想像が広がったように感じました。
晩年、大作ものも良いのですが、「用心棒」のような娯楽作品が見たかったです。
黒澤ベスト5 (もく)
2008-05-20 21:03:31
アスカパパさん、未見は2本だけなんですネ。すごいです~。
私は未見のほうが多いので、ベスト5にしました。
アスカパパさんと1位から3位は一緒です♪
私も何と言っても七人の侍です!
生きるは、生きることの意味を問いかけているだけでなくストーリーや映像もとても凝っていて好きです。メフィストのような伊藤雄之助、ハッピーバースデイの歌と共に階段を駆け下りるシーン、そしてお葬式の人間模様、忘れられません。
まあだだよよりも良く出来た作品はたくさんあると思いますが、これ好きです。セットが安っぽいところさえも好きです(笑)
4位は用心棒、これはカッコイイ~。
5位は何にしようか散々迷いましたが、十代の頃に映画館で見たデルス・ウザーラにします。黒澤映画の中で唯一映画館で観た作品です。黒澤らしくない地味な淡々とした作品ですが、長く心に残っています。デルスを演じた役者さんが適役でしたヨ。
次点は生きものの記録、怖い映画でした。
夢は、、、2回チャレンジしたのですが、、、
2回とも、、恥ずかしながら20分で
kju96さん、ありがとうございます。 (アスカパパ)
2008-05-21 08:43:52
「七人の侍」がやはり、トップでしたか。
「夢」に、黒澤監督の想像が広がったように感じられたというご感想、私もそのような感じがあります。
そうですね。私も「用心棒」のような明るさが好きですので、娯楽作品の代表として殿に入れました。
もくさん、ありがとうございます。 (アスカパパ)
2008-05-21 09:09:54
わあ~!金メダル、銀メダル、銅メダルが、もくさんと同じだなんて、嬉しくなります。
「用心棒」は、多くの方に支持されているのだなぁ。と実感します。
「デルス・ウザーラ」は、私は未見です。実は、この映画が気になっているのです。もくさんのご感想を拝聴すると、「おう、やはり」という気になりました。放映を見逃さないようにします。
「夢」と「まあだだよ」は、好みの問題で、意見が分かれる作品だと思います。他の映画でいえば、例えば「ブロークバック・マウンテン」や「パヒューム」のように。そこが映画の面白いところだと思います。それはそれでいいのではないでしょうか。

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