しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 箴言31章 <真珠よりもはるかに尊い>

2017-10-18 | 箴言

さくら「しっかりした妻をだれが見つけることができよう。彼女の値うちは真珠よりもはるかに尊い。」(箴言31:10新改訳)

箴言は良い妻を持つことの大切さをしきりに強調している。反対に、「恥をもたらす妻は、夫の骨の中の腐れのようだ」(同12:4)と、きびしい警戒も怠らない。▼夫は妻によって賞賛され、妻も夫によって輝く。旧約聖書で目立つ賢い女性といえば、ダビデの暴走を止めたアビガイルであろう(Ⅰサムエル記25章)。心から神をおそれうやまい、霊的洞察力を持ち、それでいて謙遜であり、同時に決断力と勇気とを備えていた。ダビデがすっかり感じいって妻に迎えたのは当然と思う。▼イエス・キリストが十字架にいのちを捨てられたのは、最愛の妻を得るためだった。「キリストがそうされたのは、みことばにより、水の洗いをもって、教会をきよめて聖なるものとするためであり、・・・聖く傷のないものとなった栄光の教会を、ご自分の前に立たせるためです」(エペソ5:26,27同)と記されたとおりだ。御父の側からすれば、愛する御子のため最高の美と愛に満ちたはなよめを創造し、与えることが何にも勝ってお慶びだったからである。▼驚くのは、その候補とされたのが、輝く御使いでも、人間の中の聖人君子とよばれるような義人でもなく(そもそも義人にふさわしい者などひとりもいないのであるが)、異邦人のように汚れ切った人たちであった、という事実である。それがやがて、新天新地において、美しさの極み、エルサレムの都として輝くのである。いわば産業廃棄物、ゴミの山のガラクタから、史上最高のダイヤモンドの結晶が出来上がるようなものだ。▼こうして比類なき神の叡智と無限の御愛、慈しみが天地に輝き渡ることになる。こひつじの新婦・天のエルサレムはその神の栄光により、美を輝かせるのだ。創造の傑作品として、永遠に・・・。もし貴方が、そのひとりとして選ばれていることを確信できるなら、この世でも来るべき世でも、もっとも幸せな存在というべきである。◆◆箴言はこの31章をもって結びとする。私は不思議に思う。というのは、最高の知恵者といわれたソロモンが箴言を閉じるにあたって、「真珠よりもはるかに尊い妻」を歌い、聖書最後の黙示録もそれに呼応するかのごとく、永遠の宝石であるこひつじの妻・天のエルサレムを結びとしているからだ。全能の神、イエス・キリストの父なるお方は、ご自身の永遠の叡智を世々にわたり輝かせるため、御子のために「しっかりした妻(賢き女・文語訳)」を造り出すことをもって良しとされたのである。