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宇宙の果て

なるようになるような、なるようにならないような、なんかそんな曖昧な感じですごしているここ数年。


望んでいたことが叶ったり、望みもしないのに向こうからやってきたり、それが良いことであったり、とんでも
ないことだったり。





移植した後、つくづく「運命」を感じたものだけど、それは今も変わってない。



産まれた時から自分の運命が決まっていて、その運命の上で転がされているような、そんな気がしてならない。


自分の力で運命を切り拓く、と思いたいけれど、でも、個人のわずかな力ではどうしようもできないことが
たくさんあることを知った。知らされた。



人生70年とか、80年とか思うと、個人にとっては長い一生だけれど、長い歴史や地球規模で考えると
あっという間で、瞬間、人間の一生なんてちっぽけなものになる。






あの、信じられない痛みにも、時に、突き刺さる他人の妄言にも、そして想像を絶する移植前後の苦しみを
与えられたのも、それを乗り越えてこられたのも、それも全て運命で、全体から見ればちっぽけなもの、と
するなら、それはあまりも無常で、あまりにも切ないけれど。


精一杯頑張っているんだけどな。







最近、大人っぽい考えを持てるようになった次男によく聞く事がある。


「あのさぁ、宇宙の果てって考えたことある?」って。


「だってさぁ、少なくとも地球上の実体あるものには必ず終わりがあるしょ。
だったら宇宙の行き着く先って、どうなるか考えると不思議でしょ。
終わりがあるのか、無いのか、あるならどうなっていて、さらにその先は、って考えたら。

そういうことを考えていると、今の世の中の、どんなことだって、小さくてくだらないことに思えてこない?」


と、こんなことを突然ぶつけてみる。



対して次男くんは、「ばっかじゃないの。」というような眼差しで、いつもこう言う。

「なに言ってるんだか。」







時々、UFOにさらわれたい、という願望を持つことがある。

できれば善良で友好的な奴。


そして、人体チェックしてもらって、悪い所を元に戻してもらう。

欲張って不労不死にもしてもらう。






さらに時々、自分に超能力が備わらないかと思う。

色々あるけれど、瞬間移動とか時空を超えるとか、そんなヤツ。


きっとこれ、うまく使えば医療に役立てるな、と。

触れたもの、まとめて移動して、ドクターヘリの代わりとか、ちょっと先へ行って、癌の特効薬をもらって
くるとか。

できればいいな。







病院のベッドに長くいたせいか、すっかり妄想族になってしまった。

変なヤツでしょう。




できなくなったことが多くなった反面、やりたいことも増えたし、体力が衰えた分、想像力が豊かになった気が
している。


たぶん、とてもちっぽけな自分の人生、運命に翻弄されても、できれば最期まで抗って生きていきたい。
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