「(やって来る電車を指して)あ、バスが来た」をエスペラントにすると、例えば「Jen, la auxtobuno venos」とする。日本語では過去形だがエスペラントでは未来形になる。すぐそこまで来ているのだから「venis」でもいいではないかと思うが、実際にはまだ来ていないのだから「venos」なのだ。実際に着いてしまえば「venis」である。この場合「venas」は普通は使わない。veni は点動詞なので、通常は -as の形では使わないからである。
この場合、プラットホームに入ってきて目の前で停まりつつあるような場合には venas としそうな気がする。点動詞といえども絶対に -as を使わないわけではない。一般的な真理・事実を言う場合や、瞬間的な動作が連続して起こっている場合などである。良く例に出されるのは、
Iu batis la pordon.:誰かがドアを叩いた。
Iu batas la pordon. :誰かがドアを叩いている。
他にも次のような例を辞書で見つけた。
Nun la horlogxo batas la dekduan.:今時計が十二時を打っている。
Nun ni komencas la bankedon.:今から宴会を始めます。
いずれも今起こりつつあることを表している。下の例では開会挨拶をしているその時から宴会が始まっている。 komencos とすると、挨拶が終わってから宴会が始まる感じになる。
写真は京都・苔寺の近くで見たアオサギ。