餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

描いた光や本当の光

2024-03-12 23:21:41 | アート・文化

12/3分です。
「テート美術館展 光-ターナー、印象派から現代へ」に行って来ました。
テート美術館の所蔵品の中から光にまつわる作品が来ていました。ターナーってぼんやりした水彩画のイメージがありますが、建築家だったので元はきっちりした絵を描いていたんですよね。大学で講義するための図がありました。遠近法とかこの物体にこの方向から光が当たると影はこうできるとか。今はCGでしたりすることが手書きでした。他の人で神が光を作ったとか大洪水とか神話の世界とか、ヴェスヴィオ山の噴火とか身近な灯台や空の描写とか。室内の光でハマスホイを初めて見られました。実験写真があったり。何だか草間さんっぽい作品だなと思ったら草間彌生さんだったり。ジェームズ・タレルの部屋がありました。直島以来です。やっぱり不思議。青い光の部屋に入って帰ろうとすると黒かった壁や出口が真っ赤になっていました。ネオンのような作品とか。見終わったらちょっと目がチラチラ。面白い展覧会でした。


もう人間技ではない

2024-03-03 12:50:07 | アート・文化

11/19分です。
「日本の切り絵 7人のミューズ」に行って来ました。
切り絵は昔からありますが、前は切り絵と言えば素朴な故郷や日本を感じさせるものでした。しかし現代的なデザインと切り絵が結びつき次々スタイリッシュな切り絵が作られました。昔ながらのもあればおしゃれなのもあり、何がどうなっているのか皆無な作品も。切り絵も色々です。たった1枚の白い紙だけを切り、彩色もしない折らない影の効果を狙わないという福田理代さんの「海蛸子」がすごかったです。もう吸盤がレース。
金魚が出ていたのは福井利佐さんの「Formative experience」に色つきのヨークシャーテリアの子犬の前にグレーや黒の鯉や金魚、アロワナが泳いでいます。金魚は琉金、オランダ獅子頭、丹頂かな。かっこいい感じ。鯉が鯉のぼりなのは愛嬌。
松原真紀さんの「team Red」は赤い紙で一面に琉金がわらわら。下地に黒い紙が敷いてあります。目が輪っかでぼーっと泳いでいる感じです。正面顔の子はちゃんと口がへの字です。可愛い。
松原真紀「しろくもくろくも」読了。
今日の展覧会の売店で売っていた松原真紀さんの切り絵絵本です。自費出版かな。白い蜘蛛と黒い蜘蛛がある日捕まえた蝶の話を聞き、広い世界へ旅立つ話です。塀を登り来た風に乗って池を渡り、森に着き、さらに高く。飛行機の車輪に糸をかけ、遊園地や動物園を超えていきます。蝶が思い出す話の中に金魚が出てきたりしています。そしてあとがきのページに立派なランチュウが。頭は赤く体は白く。レースのように細かく鱗が彫られています。よく見ると頭のこぶには花も咲いています。細かくてかわいい。表紙と裏表紙には出てきた動植物が黒地に白でマークのように並んでいますが、裏表紙にちんまり金魚が。出てきた豪華な金魚でなく丸っこくかわいい琉金でした。


テキスタイルが素敵

2024-02-25 10:15:13 | アート・文化

11/15分です。
「竹内栖鳳 破壊と創生のエネルギー」と「生誕140年 ユトリロ展」を見て来ました。
「竹内-」好きな画家さんです。これは見ておかないととえいやーと行って来ました。まだまだ知らない絵があるものです。今回は下絵も色々一緒に来ていました。「絵になる最初」という初々しい女性の絵があるのですが、今回その絵と同じ絣の着物が来ていました。地味な着物だと思っていたのですが、よく見るとすごくモダンな柄でした。こんなに可愛い着物だったのかと。知らないライオンも色々。やはり動物が可愛い。スケッチの猫がもう今の猫と変わらないかわいさです。
「ユトリロ-」白の時代を中心にそろえてあります。やはり真っ白な教会が良いです。明るいのはユトリロじゃないみたい。でも子供の絵みたいでかわいいかも。後ろ姿の人が必ずいます。
大澤夏美「ミュージアムグッズのチカラ」読了。
「ミュージアムグッズやショップは、博物館のエンドロールだ」この言葉が作者のミュージアムグッズ収集にかける熱意をよく表しているものだと思います。私ときたらミュージアムグッズって特別展のおみやげくらいにしか思っていなかったですから。オーストリア大宮殿展黒豆きな粉に笑っていたくらいです(2010.3.8参照)。ミュージアムショップはただの売店ではないし、ミュージアムグッズはただの雑貨ではない。博物館の思い出を持ち帰る大切なツールであり、博物館の社会施設としての使命を伝える手段だと。すいません、考えたこともないです。しかも回っているところが渋い。美術館や博物館ももちろんありますが、郷土資料関係や自然史関係もありますし、動物園水族館もあります。地質標本館とか何故そこに行こうと思ったのかがまずわかりません。お土産に研究者も使えるフォトスケールを買っていました。野外調査で地層を撮影するときにスケールとして写しこむ定規だそうで。楽しそう(つられているつられている)。JT生命誌研究館なんて映画まで見たのにまだ行っていません。蝶の食卓を見に行かないとね。人生の愉しみが増えました。


衣装は夏使用らしい

2024-02-20 00:30:15 | アート・文化

11/12分です。
「チームラボ 無限の連続の中の存在」を見に行って来ました。
チームラボ初体験。真っ暗な空間の中に映る作品を見ながら歩きました。床紅葉みたいに床にも映っています。炎だと近づくと線画が動いていたり、蝶が飛んでいたり、水辺ででっかい花がゆっくり動いている。咲いたり散ったりとても少しずつ季節も変わっている。最後は雪景色みたいでした。元の道を戻っている時花が違っているのに気が付きました。それで季節が違っているのに気が付いたと。そのくらいゆっくりです。止まって一周見ようとしたら足がしんどかった。没入してしまうとなかなか帰れなくなります。美術館の前庭の霧の迷路も楽しかったです。霧でまったく見えなくなる経験が出来ました。
今日は姫路城のお城まつりをしていたみたいで、商店街を歩いているとよさこいのチームの方をあちこちでみました。ちょっとだけ見られました。すごい激しいダンスです。カラフルになっているのね。


北斎は負けず嫌いで

2024-02-19 01:06:18 | アート・文化

11/10分です。
最近の私は自分に甘い。ハーゲンダッツの華もち吟醸きなこ黒みつが食べたい。買って帰りました。しまったおはぎも買ってしまった。甘すぎる。
講演会「江戸の風景表現 -浮絵から北斎まで-」を聞きに行って来ました。
江戸は鎖国のイメージが強いですが、実際には中国やオランダとは交易を通じて海外から様々な絵画表現がもたらされていたようです。西洋の遠近法が中国に入りの版画になって日本へ。西洋の銅版画も入ってきます。そこで奥行きを表す浮絵が日本にあらわれました。北斎も司馬江漢や亜欧堂田善の影響を受けどんどん変わっていきます。亜欧堂田善は知りませんでした。銅版画の画家でもともと職人さんなので絵の描き方が独特。ものすごく細かい線を駆使しています。北斎も負けじと細かい絵を描いて銅版と題をつけていました。木版なのに。でも木版だったからカラーにできます。銅版画ブームが去り、北斎も年を取ってヨーロッパコンプレックスがなくなった為あの赤富士は生まれたと。のびのびしています。波ざっぱーんです。青い色も入るようになったし。そして今度はその北斎がヨーロッパに行ってブームを起こすのですから面白いものです。

小湊悠貴「ゆきうさぎのお品書き 祝い膳には天ぷらを」読了。
小料理屋「ゆきうさぎ」のシリーズ第5弾です。今回は大樹に憧れる少女の出現で、碧ちゃんとの関係に変化が?。大樹は今回柚子で柚子味噌と柚子マーマレードを作り、あらゆる料理に使っていました。今巻は冬の柚子フェアかな。