国会議事堂

2007-11-01 07:06:47 |  東京都













 日本人なら誰もが知っている近代建築といえば札幌の時計台や赤レンガの東京駅などの名前が挙がると思いますが、実はこの建物が最も良く知られ目にする機会が多いのではないでしょうか。
 
 我が国における議事堂建設の機運は、明治14(1881)年に国会開設の勅諭が発せられた事から高まったものの、財政難等から見送られることになり、現在の国会議事堂が完成するまでに3度もの仮議事堂が建設されたといいます(参議院 見学ガイド)。 今の建物は大正9(1920)年の着工から17年近い歳月を費やした昭和11(1936)年に完成。 当初は中央の塔屋にドームが載ったギリシャ様式ルネサンス風の案(原案・渡邊福三)でしたが、建築局により大幅に修正され四角錐(ピラミッド形)の塔屋になったそうです。 個人的には国会議事堂を見ていると何故だかゴリラを連想してしまうのですが、「威厳」という点では見事に表現されていると思います。 
 
 建物内部には全国各地から集められた大理石がふんだんに使用され、内装も大変手の込んだものになっていますが、現在となっては入手・修復不可能なものも数多くあり、当時の建築や工芸の技術の粋を集めて建設されたことがこの事からも分かります。 中央塔(9階)の真下は2階から6階までの吹き抜けの広間になっており、天井までは32.62メートル、広間の四隅には議会政治の基礎を築いた功労者である板垣退助・大隈重信・伊藤博文の3人の銅像が立っています。 残る一隅には台座のみが存在し、これは「政治に完成はない、未完の象徴」という意味もあるといわれているそうです。  東京都千代田区永田町1-7  07年05月中旬他