正直、この映画は、全く見る気無かったんですが、たまたま、最近、この李相日監督作品、オダギリジョー&加瀬亮主演「スクラップ・ヘブン」(映画HPは、こちら)をば見まして・・・この監督に嵌った。
で、この監督、例の村上龍原作&宮藤官九郎脚本、でもって、妻夫木聡主演映画「69」も撮ってる。(この映画、話は、ハチャメチャな展開なんですが、作品的には父と子や思想・信条&友情・・・って点で、シーンごとに感じるものがあって、なんか後に残るんですよね・・・、で、嫌いじゃないです。)
そんな李相日監督の最新作ってことで、興味が湧いて、映画「フラガール」、早速、見てきました。
「フラガール」映画HP
では、ストーリーは、
昭和40年、石油におされ閉鎖寸前に追い込まれた炭坑町では、炭坑夫たちに容赦も無くリストラの嵐が吹き荒れていた。
そんな中、会社の建て直しを計るため計画される温泉レジャー施設。
その名も「常磐ハワイアンセンター」・・・、キャッチフレーズは、「東北の地に常夏のハワイを」。
そして、その施設でメインイベントとなるアトラクションの要は、フラダンス。
しかし、最終的に集まったのは、炭鉱の町で生まれ育った、盆踊りしか踊ったことのない娘っこ四人だけだった・・・。
その上、施設オープンまでの期間は、たったの数ヶ月。
そんな至難のプロジェクトにかり出されたのは、本場ハワイでフラダンスを習得したSKD出身の平山まどか(松雪泰子)。だが、借金返済目的だけに遥々流れてきた彼女にとって、この仕事は、熱の入る仕事ではなかった。
やる気のない講師とド素人のダンサー予備軍との対立。
しかし、そんな彼女達のわだかまりは、練習場でひとり踊る平山まどかの華麗なるポリネシアンダンスが、解決してくれる。そう、まどかの踊りを見た早苗(徳永えり)、紀美子(蒼井優)、初子(池津祥子)、小百合(南海キャンディーズしずちゃん)は、その時、フラダンスへの熱い思いを抱くのだった・・・。
その後、彼女達の熱意に応えるように指導に熱が入るまどか。
リストラされた家族を支えるため、ダンサー希望者も増え、次第に形を整え始めるフラガールズ。
しかし、まどかや彼女達に対する町の視線は冷たかった・・・。
はたして、「東北の地に常夏のハワイ」は、彼女達の熱い思いとともに、鮮やかハイビスカスの花のごとく花開くことが出来るのか・・・。
この映画、想定外に泣かされました。
それも、予想を反して、お笑いのしずちゃんに!!
父親が鉱山の事故で死んだ日に、キャンペーンの舞台に立つことを選択する小百合(しずちゃん)の涙のシーンは、かなり
それまでに、内気な娘・小百合を晴れやかな舞台に立たしてやりたい父親(志賀勝)の思い入れを感じさせるカットがいろいろと撮られているので、この彼女の決断は、彼女の父が本当に望んだことなんだと言うことをフラガール皆が感じ取っている(この時点で、彼女達は一体になってるんですよね。)・・・ってことが分かるいいシーンでした。
その他にも、紀美子がレッスン場で、ポリネシアンダンスを一人練習しているところへ、ダンスすることを許していない母親(富司純子)が、紀美子の親友から届いた小包を持ってきて、彼女のダンスを見つめるシーンが、またいいのです。最初は怒りを残した目つきで見つめながら、しだいに彼女の華麗なダンスに娘の頑張りを感じ、応援する親の目に変わっていく・・・、富司純子の演技が、上手い!さすが、緋牡丹お龍!!寺島しのぶのおっかさん!!
松雪泰子のプライドが高く、チョッと気のきつい平山まどかが、生徒を指導することで、懐の大きないい先生に変わっていく姿も
それよりなにより、蒼井優は、すごい!!なまりのきいた台詞回しもですが、富司純子相手に互角に渡りあう演技力といい、あのラストのポリネシアンダンスといい、ホント絶品です!!
で、余談ですが、ハワイアンセンターのやしの木が寒さでやられるってんで、各家からストーブ調達するってくだりで、出てくるストーブが全部石油ストーブなんですよね。石油で廃坑に追い込まれる炭鉱町なのに・・・。こういうところが、李相日監督らしい・・・ですかね。
李監督らしいといえば、ラストでソロダンスを踊る紀美子(蒼井優)とその姿を見守る母親(富司純子)のシーンと同時系列で、紀美子の兄(豊川悦司)が、少し迷いながらも、ハワイアンセンターへは行かずに、炭坑トロッコに乗って行くシーンは、(小説で言えば行間を読むってとこですかね)それぞれ三人の心の内が伝わってきて、印象に残るいいシーン。
でもって、炭坑のモノクロイメージとフラダンスの総天然色カラーのコントラストを使っって、現実の状態と未来への期待を上手く表現した作品でしたね。
ところで、この映画、本場アカデミー賞外国映画部門への日本代表として出品されるようですが、多分、興行成績が、予想以上に良かったら、去年の「ALWAYS 3丁目の夕日」なみに、またしても、今年の日本アカデミー賞総なめ・・・か?
この映画、久々にいい心の汗をかけました。
で、この監督、例の村上龍原作&宮藤官九郎脚本、でもって、妻夫木聡主演映画「69」も撮ってる。(この映画、話は、ハチャメチャな展開なんですが、作品的には父と子や思想・信条&友情・・・って点で、シーンごとに感じるものがあって、なんか後に残るんですよね・・・、で、嫌いじゃないです。)
そんな李相日監督の最新作ってことで、興味が湧いて、映画「フラガール」、早速、見てきました。
「フラガール」映画HP
では、ストーリーは、
昭和40年、石油におされ閉鎖寸前に追い込まれた炭坑町では、炭坑夫たちに容赦も無くリストラの嵐が吹き荒れていた。
そんな中、会社の建て直しを計るため計画される温泉レジャー施設。
その名も「常磐ハワイアンセンター」・・・、キャッチフレーズは、「東北の地に常夏のハワイを」。
そして、その施設でメインイベントとなるアトラクションの要は、フラダンス。
しかし、最終的に集まったのは、炭鉱の町で生まれ育った、盆踊りしか踊ったことのない娘っこ四人だけだった・・・。
その上、施設オープンまでの期間は、たったの数ヶ月。
そんな至難のプロジェクトにかり出されたのは、本場ハワイでフラダンスを習得したSKD出身の平山まどか(松雪泰子)。だが、借金返済目的だけに遥々流れてきた彼女にとって、この仕事は、熱の入る仕事ではなかった。
やる気のない講師とド素人のダンサー予備軍との対立。
しかし、そんな彼女達のわだかまりは、練習場でひとり踊る平山まどかの華麗なるポリネシアンダンスが、解決してくれる。そう、まどかの踊りを見た早苗(徳永えり)、紀美子(蒼井優)、初子(池津祥子)、小百合(南海キャンディーズしずちゃん)は、その時、フラダンスへの熱い思いを抱くのだった・・・。
その後、彼女達の熱意に応えるように指導に熱が入るまどか。
リストラされた家族を支えるため、ダンサー希望者も増え、次第に形を整え始めるフラガールズ。
しかし、まどかや彼女達に対する町の視線は冷たかった・・・。
はたして、「東北の地に常夏のハワイ」は、彼女達の熱い思いとともに、鮮やかハイビスカスの花のごとく花開くことが出来るのか・・・。
この映画、想定外に泣かされました。
それも、予想を反して、お笑いのしずちゃんに!!
父親が鉱山の事故で死んだ日に、キャンペーンの舞台に立つことを選択する小百合(しずちゃん)の涙のシーンは、かなり
それまでに、内気な娘・小百合を晴れやかな舞台に立たしてやりたい父親(志賀勝)の思い入れを感じさせるカットがいろいろと撮られているので、この彼女の決断は、彼女の父が本当に望んだことなんだと言うことをフラガール皆が感じ取っている(この時点で、彼女達は一体になってるんですよね。)・・・ってことが分かるいいシーンでした。
その他にも、紀美子がレッスン場で、ポリネシアンダンスを一人練習しているところへ、ダンスすることを許していない母親(富司純子)が、紀美子の親友から届いた小包を持ってきて、彼女のダンスを見つめるシーンが、またいいのです。最初は怒りを残した目つきで見つめながら、しだいに彼女の華麗なダンスに娘の頑張りを感じ、応援する親の目に変わっていく・・・、富司純子の演技が、上手い!さすが、緋牡丹お龍!!寺島しのぶのおっかさん!!
松雪泰子のプライドが高く、チョッと気のきつい平山まどかが、生徒を指導することで、懐の大きないい先生に変わっていく姿も
それよりなにより、蒼井優は、すごい!!なまりのきいた台詞回しもですが、富司純子相手に互角に渡りあう演技力といい、あのラストのポリネシアンダンスといい、ホント絶品です!!
で、余談ですが、ハワイアンセンターのやしの木が寒さでやられるってんで、各家からストーブ調達するってくだりで、出てくるストーブが全部石油ストーブなんですよね。石油で廃坑に追い込まれる炭鉱町なのに・・・。こういうところが、李相日監督らしい・・・ですかね。
李監督らしいといえば、ラストでソロダンスを踊る紀美子(蒼井優)とその姿を見守る母親(富司純子)のシーンと同時系列で、紀美子の兄(豊川悦司)が、少し迷いながらも、ハワイアンセンターへは行かずに、炭坑トロッコに乗って行くシーンは、(小説で言えば行間を読むってとこですかね)それぞれ三人の心の内が伝わってきて、印象に残るいいシーン。
でもって、炭坑のモノクロイメージとフラダンスの総天然色カラーのコントラストを使っって、現実の状態と未来への期待を上手く表現した作品でしたね。
ところで、この映画、本場アカデミー賞外国映画部門への日本代表として出品されるようですが、多分、興行成績が、予想以上に良かったら、去年の「ALWAYS 3丁目の夕日」なみに、またしても、今年の日本アカデミー賞総なめ・・・か?
この映画、久々にいい心の汗をかけました。
予想外にいい映画で、またしても李相日監督にハマッチャイマシタ。
ごく普通の日常をあんなに感動的に描く監督に
今年の日本アカデミー賞、期待したいですね。
私も日本アカデミー賞で相当いいトコ行くんじゃないかと思いました。
本当は別の作品を応援しているのですが、単館系なのでちょっと無理かもしれません。
「スクラップ・ヘブン」や「69」でも思ったんですが、この監督、何気ない日常のありふれた情景に社会的メッセージを込める手法は、なかなかのものです。
で、今年の日本アカデミー賞、少なくとも蒼井優は、期待できそう・・・。
できれば、本場のアカデミー賞でノミネートだけでもかかったら・・・と。
ハリウッドでも頑張ってほしいです。
ワタシは韓国映画も好きで、全国公開作品はほとんど見るようにしてます。
イ・ビョンホンさんの映画は「バンジージャンプする」が好きです。相手役のイ・ウンジュさんも大好きな女優さんだったんですが・・・残念でした。
あと「恋愛中毒」のビョンホンさんの見つめる目もたまりませんね。
この映画、久々に気持ちよく泣けたんで、満足でした。
で、ハリウッドのレッドカーペット踏んで欲しいなぁ・・・と。
>「バンジージャンプする」が好きです
私も「JSA」の次に好きな映画なんですよ。
『フラガール』観てきました。
「ダンス、教えてくんちぇ」の福島弁と、
粋な女達の熱い思いと生き様。
そしてラストに魅せるダンスシーンが、
胸と目頭を熱くする、いい映画でした。
蒼井 優の瑞々しい演技も、松雪さんの
カッチョいい演技も良かったですが、
これが実話だという一言で、
同じプロットの「スイングカールズ」を
超えている気がします。
GO!フラガール、世界へ。
P.Sトラバさせてくださいね。
ほんと、いい映画でしたね。
久々にいい涙流せました。
たしかに「スウィングガールズ」や「ウォーターボーイズ」と似たプロットなんですが、実話ってところが売りですね。
個人的には、ノミネートだけでもいいんで、レッドカーペット踏んで欲しいなぁ・・・と。
石油ストーブとは気づきませんでした。
あれが事実なのかといえば、多分違うでしょうね(^^;
しずちゃん、いい作品での女優デビューですよね。
>石油ストーブとは気づきませんでした。
アハハハ、変なところで、チョチョリン君なみの動体視力を発揮してしまいました。