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- 無用の用 -

3『「なぜか人の心に残る人」の共通点』斎藤茂太

2008-01-08 21:52:29 | 本 2008
斎藤茂太『「なぜか人の心に残る人」の共通点』

【内容情報】
地味で奥手だけど、なぜか会うと心が温かくなる人がいます。あなたの気持ちをやわらげてくれる人とのつき合いは、あなたの人生を豊かにしてくれるはず。そんな「心の財産」を、少しずつ増やしていきませんか。毎日を楽しく、そして幸せに過ごすための秘訣を、モタ先生が教えます。元気が出る1冊です。


ひょんなことから頂いた本。
この手の本を読むのは久しぶりだ。

本を読み進めていくうちに作者がかなりの御年だというのが伺えるので、一体何歳だろう?と興味を持ち名前を検索していったら色々発見があった。

2006年11月20日に心不全で死去、享年90歳。おお・・・なんと、この文庫本の初版第一刷発効日に亡くなられたのか。
この本の単行本発売日が2004年03月なので88歳の時のものだったのか。なるほど。
精神科医で医学博士、らしい。それは内容からも伺えた。
また、歌人で精神科医の斎藤茂吉の長男。斎藤茂吉って精神科医でもあったのか。作家の北杜夫は弟、だそうな。


読みながら印象的な所に印を付けていったらとんでもない数になってしまった。
こういうのを書くのは苦手だから箇条書きぽく書いてみようかな。

まず初っ端から、なるほど・・・と思わされる事を書いてくれる。
「「人間」とはよくいったもので、人は、人と人の間で生きている。」

それと、
「気を遣われ過ぎる「べたべた感」で、こちらが気疲れする」
なるほどなぁ~。あまり気を遣い過ぎるのもいかんという事か。
そう言えば、この間こんな話を店長としていた。
例えば「何が食べたい?」と訊かれたら何て答えるか?
だいたい私は「なんでもいい」と言ってしまう。2択になっていたらどちらか言うだろうが、こういう大雑把な質問だとこういう答えになってしまう。
私としては相手の好きなものを一緒に食べようという思いからのこの言葉だが、しかし私がこう答える事により相手が考えないといけないという雰囲気になってしまう。だから結果として気を遣わせているという事にもなっているんやで、と言われた。
これと同じ様な感じなのだろうな。

私は自分の事を相手にわかって欲しいと思っているが、なかなか相手に上手く早く伝わらないのがもどかしく思っていた。
友達でそれがすごく上手に出来る子が居て、いつも羨ましく思っていたのだけど、
「誤解されずに自分をわかってもらうコツは、「ゆっくり時間をかける」ということだ。」
「「自分というもの」をわかってもらうコツは、「自分をわかってもらおう」と意気込まない」
ここを読んで、あぁ、このままでいいのか、と思った。

あと印象に残ったのが、
「人に嫌われたくない人ほど、なぜか人に嫌われる」
「「嫌われたくない」という気持ちからは、相手の気持ちがみえてこない。なぜなら、「嫌われたくない」という、自分の気持ちに執着しているだけだからだ」
「自信というのは何かをやった後に付いてくるもの。すべて「後付け」なのだ。」
とか。

それとこの本にはちらほら「心の病」という言葉が出てくる。
最近忘れがちだったそういう方面の対応策みたいなのも色々と書いてくれていてありがたかった。
「開き直り」とか「人の目」とか。「だからどうした」精神みたいなのとか。

あぁ、そうだ、
「人というのは表側を見せて「自分は、こういう人間なのです」といいたいのだろうが、人というのはその人の裏側を見て「ああ、この人は本当は、見かけによらずこういう人なのだな」と合点してしまうことも多い」
ここも印象的だったな。

最近の私に当てはまる、服装に関しても書かれていた。
「いつも同じ服を着ていては・・・外見に変化を付けることによって内面も変化する」という感じだったかな。
確かに着る服が変われば気持ちも変わったりするしなぁ。なるほど。


短い本だったけどなかなか濃い内容だった。
本を頂き感謝しております。