横綱部屋

よこづなへや

羽田~品川

2011-02-16 23:55:51 | おえかき
10ヶ月ぶりに降り立った東京は、小雪が舞っていた。
わ、寒そうだねえと到着ロビーへ向かい、少々待たされたのちに手荷物を受け取る。
さあ、会場まで1時間弱。式は正午からなので、時間に余裕があるとは言い難い。
カートが立てるゴロゴロという音とそれを引いて歩く人々の間を縫って京急線乗り場へと急ぐ。
ここ数年はさすがに慣れてきたが、これまでに何度駅で迷い電車に乗り間違い、
飛行機に乗り遅れたことか。
なことかことりこが「づなについて行くから!」と全面的に寄せてくれている信頼を
裏切るわけにはいかない。づなの人生に於いて人から頼られることなどそうそう無い、
よっしゃ、今だけは安心してついてこい!

ホームに降りたところで丁度よい電車が停車していたので、4人でスムーズに乗り込む。
込み具合はさほどではなく、座席も確保することができた。
このままいけば10時半にはホテルに着くから、まず着替えて、かこに髪をセットしてもらって、と
今後の段取りを再確認する。
そうこうしているうちに品川に到着、ここで乗り換えるよ~と一旦電車を降りて
改札を通り、構内の案内板を見るとどうやらもうあと1、2分で出る池袋方面行きの
列車が入ってきているらしい。
いつもなら特に急ぐこともないので次の便を待つところだが、
今日ばかりは1分でも惜しい。
あれ乗るよ!
階段を小走りに降り、あらかた乗り込んだ乗客の流れが一瞬途切れたところで
まずづなが車両に入った。よし、セーフ。
間髪を容れずかこも入ってきた。
そして


!!!

まず、続いて入ろうとしたりこが両肩を挟まれた。


!!!!

一旦半開きになったドアの間をりこがすり抜けたそのすぐ後に、なこが左足を挟まれた。

イヤー!!

もう一度半開きになったドアから勢い込んでなこが入り込み、
辛うじて車内に4人ともおさまることができた。
勿論「大丈夫!?」とまず心配はするのだが二人が負傷していない様子は一見して分かるので、
どうしても笑いの方が出てしまう。
大丈夫!?大丈夫!?とそれぞれに声をかけあいながらも
全員が爆笑したいのをこらえているのに必死なのは火を見るよりも明らかだ。
りこに至ってはマスクのすき間から噴出する鼻息で眼鏡が真っ白に曇っている。

「何も見えん!!」

しばし4人で肩を震わせながら忍び笑いする。
山手線に一筋の爪あとを残した瞬間だった。
コメント (2)
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