六道坂の庵

世捨て人のオタク趣味やらの徒然なるダメ日記

Core i7はミセバヤの夢を見るか(1)

2009-12-23 23:14:49 | 自作PC
ミセバヤ・・・・・・ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属
花言葉・・・・・・慎ましさ、穏やか、静寂、憧れ

 Core i7とは、公称TDP130WのCPUです。
 これにGeForceGTX285(消費電力183W)とDDR3メモリを6GB、HDDを2.5TB搭載したPC。
 多少なりともPCスペックの知識がある方はすかさず、異口同音に「うるさそう」と口走ると思います。
 おそらくノーマルで組み上げた状態では、確かにうるさいでしょう。
 これはそんな轟音PCに対するアンチテーゼ、わたしのメインPCのお話です。


 そもそも高性能PCがうるさい理由は、発熱を冷却するためのファンおよび風がほとんどです。
 PCパーツ自体が音を出すことはあまりありません。せいぜいHDDの駆動音や、甲高い高音くらいでしょう。

 ならばうるさいPCを黙らせるにはどうすればいいか。
 そう、ファンの風を使わずに冷却すればいいのです。
 つまるところ、俗に言う水冷PCというわけです。



 水冷がCPU等を冷やす冷却水は、ラジエータで廃熱されます。そしてポンプが冷めた水をまた送り込んでの連続で循環し、PCが冷やされるわけです。
 水冷PCの冷却性能はひとえにラジエータの性能が8割と言っても過言ではなく、残りはポンプの性能だと思います。

 ラジエータは大きければ大きいほど廃熱効率がよくなります。
 一般的な水冷PCは12cmファンを2~3個横に並べた大きさのものを使用し、その前か後ろに(もしくは挟み込むように)ファンを置いて廃熱します。
 そう、水冷といえどもファンの風を捨てきることは、なかなかできないのです。

 それにシステムが大掛かりになるに連れて、ポンプやラジエータファンの音は無視できなくなってきます。
 中には冷却性能を上げるため、ラジエータやポンプを追加する人もいます。
 一口に水冷と言っても、必ずしも苦労に見合った静音性能や冷却性能が得られないことがあるのです。

 では、一般的なPC用より遥かに巨大なラジエータならばどうでしょうか。



  縦50cm、幅70cm近くあるラジエータです。対比用に50枚DVDスピンドルを3つ重ねてみました。
 もちろんこれはPC用ではありません。
 自動車、それも世界に名だたるスポーツカー、日産スカイラインGT-R(ただしR34)用のラジエーターです。
 なお純正品ではなく、チューニング用のKOYORAD製です。

 これならばファンを使わず、ただ置いておくだけでも勝手に冷えてくれます。
 内部でガソリンが燃焼し続けて、場所によっては摂氏数百度にもなるエンジンを冷やす冷却水を、80度くらいにまで落としてくれる一品です(もちろん無風ではなく高速走行時ですが)。
 PCの部品がせいぜい数百W程度の熱を出そうが、役不足というものです。

 ちなみに冷却水もスポーツ走行用の、ビリオン製クーラントを使用しています。
 PC用の小さいラジエータを何個も使うより、これ一個でCPU、VGA、チップセットを全部冷やせてしまいます。
 万が一酷使してオーバーヒートが気になるなら、リビング用扇風機を微風で軽く回せば、ものの数分の内に室温+10度以下になります。

(つづく)


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