【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

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「バーン・アフター・リーディング」:信濃町駅前バス停付近の会話

2009-05-02 | ★品97系統(品川駅~新宿駅)

ここは、文学座のアトリエ。
文学座といえば、江守徹、加藤武、角野卓造、渡辺徹。名だたる役者を輩出している劇団じゃない。
アメリカ映画でいえば、「バーン・アフター・リーディング」に出演している役者たちみたいなものだな。
それって、なんか比較にムリがない?
そんなことはないだろう。出演者はジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、フランシス・マクドーマンド、ジョン・マルコビッチ。文学座も真っ青の、そうそうたる顔ぶれだ。
まあ、たしかに名だたる役者が出演はしているけどね。
大スターが、役者魂をかけてバッチバッチと演技の火花を散らす。
というにはほど遠い。ゲロンチョリー、ゲロンチョリーっていう印象だけど。
どういう意味だよ。
鴨川ホルモー」の栗山千明並みの異様な演技ってことよ。
そんなことはないだろう。「オーシャンズ」シリーズのジョージ・クルーニーだぜ。「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」のブラッド・ピットだぜ。「ファーゴ」のフランシス・マクドーマンドだぜ。「チェンジリング」のジョン・マルコビッチだぜ。どうだ、まいったか。
ところがどっこい、彼らが演じるのはしょうーもない連中ばかり。ジョージ・クルーニーは、色狂いで2マタ、3マタの下ネタ男。ブラッド・ピットはお調子者のいかれポンチ。フランシス・マクドーマンドは、美容整形・命の皺皺中年、ジョン・マルコビッチはCIAをクビになったアル中。みんな、よく、こんなしょーもない役を受けたわね。
そこがコーエン兄弟のすごいところだ。ゲロンチョリー。
まあ、たしかにすごいわよね。なにしろ、「ノーカントリー」でアカデミー賞を獲ったあとにこういう気の抜けたビールのようなコメディを撮れるんだから。
そりゃ認識が間違ってる。もともとこういう気の抜けたビールのようなコメディが、コーエン兄弟の持ち味なんだ。
そんなことないでしょ。「ミラーズ・クロッシング」なんて、硬質な緊張感にあふれたサスペンスだったわよ。
あれは特別。
ノーカントリー」も特別?
特別。コーエン兄弟にしては肩に力が入りすぎ。それが一般受けしちゃってたまたまアカデミー賞を獲っちゃったけど、ほんとはそういう万人受けのする監督じゃないはずなんだ。
万人受けじゃなくて、誰に受けるの?
気の抜けたビールが好きなヤツ。
そんな人いるの?
なに言ってるんだよ、ノンアルコールビールが売れてる時代だぜ。
そんなこと言ったって、しょせん、ビール風味の発泡飲料じゃない。
そう、あのニセのシュワシュワ感がたまらないんだよ。
じゃあ、「バーン・アフター・リーディング」もシュワシュワ感を楽しむ映画ってこと?
そう。感動を求めてはいけない。充実感を求めてはいけない。心酔してはいけない。ただただ、彼らのはしゃぎっぷりを楽しめばよい。
それじゃあ、文学からは、はるかに遠いじゃない。
そう。文学とははるかに遠い。だから、読後焼却。バーン・アフター・リーディング。
やっぱり、文学座と比べるにはムリがある。
そんなことはないだろう。江守徹、加藤武、角野卓造、渡辺徹といった連中で「バーン・アフター・リーディング」をやったら、これはこれで傑作になると思うぜ。
うーん、たしかに笑っちゃうけどね。
それでいいんだ。



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4 コメント

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こんにちは~♪ (由香)
2009-05-06 14:07:45
お邪魔します♪
豪華俳優陣のはしゃぎっぷりは楽しめました~
特にブラピ・・・アホなチャドがピッタリとハマっていました。まるで地のように(笑)
だけどお話は気が抜け過ぎていてイマイチでした。
監督さんの持ち味を存じ上げないので、面白味が分からなかったなぁ~
■由香さんへ (ジョー)
2009-05-06 21:19:35
いや、ほんと、

>特にブラピ・・・アホなチャドがピッタリとハマっていました。まるで地のように(笑)

逆にいえば、
「ベンジャミン・バトン」は100%演技だったって
いうことですよね。
役者やのお。

Unknown (Ageha)
2009-05-31 21:17:05
最初はブラピ目当てで
見に行ったはずなんですが
退場してからのCIAのやり取りが美味しいとこみんなもってっちゃったですね。

こっちのほうで
ノミネートされてたら
面白かったろうに、ブラピ(笑)
…ジョージクルーニーの発明品がネックか(笑)
■Agehaさんへ (ジョー)
2009-06-07 09:48:36
ブラピもジョージ・クルーニーも
よくこういう役を引き受けましたね。
監督の前作のアカデミー賞効果でしょうか。
でも、ブラピがこの役でアカデミー賞を受けたら
みんなこういう役をやりたがって面白いかも。

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