この先へ行けばフランス大使館にたどり着く。
恋の国、フランスね。おしゃれな映画もたくさんあるし。
フランス映画のようにソフィスティケイトされた恋もいいが、むきだしの愛の話もなかなかいいぞ。
園子温監督の「愛のむきだし」のこと?
ああ、宗教の話がからまった、奇っ怪な愛の物語。園子温だけに口当たりのいい日本映画とはひとあじ味もふた味も違うぶっ飛んだ映画に仕上がった。
ほんとうよね、最近の日本映画で3時間57分の長尺映画なんてなかなかないもんね。腰が痛くなっちゃった。
そりゃお前、持病のヘルニアのせいだろ。
そう、ヘルニアスクリーンで観たかった・・・。
健康な観客なら、ナレーションで引っ張っられて物語がサクサク展開していくから時間の長さはまったく気にならない。
園子温お得意のチャプターナンバーや「奇跡まであと何日」なんてテロップまで出てきて観客の興味をそらさない。
そこで繰り広げられるのは、西島隆弘と満島ひかりのトリッキーな愛の成り行き。
西島隆弘はAAAのメンバーとはいえ、映画俳優としてはまだまだだし、満島ひかりもいまひとつ花がないし、だからかどうか、映像に一流感はまったくないんだけど、その粗雑さが奇妙な味わいになって、ひねくれた物語に映画としての力がみなぎってくる。
そのあたりが、どこか内田けんじ監督の「運命じゃない人」みたいな匂いを醸し出すんだよな。
そして後半は宗教と暴力のエネルギーが暴走する狂気の世界へとなだれこむ。
前半から宗教色はビンビンだったけど、後半はにせ宗教との戦いへと話がひん曲がる。
でも、終わってみればたしかにむきだしの愛の物語だった。
愛はすべてを救う!
これが実話をベースにしているっていうんだからびっくりする。
どこまでが実話なのかしらね。イーストウッドの「チェンジリング」と違って相当脚色していると思うけど。
貶すわけじゃないけど、なんか展開がマンガっぽいもんな。
篠原とおるの「さそり」なんて出てきて、いったいいつの話よ、と思っちゃう。
ああ、映画では梶芽衣子が演じてた。
梶芽衣子・・・あの人はいま?
さあ・・・。
まあ、そんなマンガっぽいところがまたこの映画の魅力なんだけどね。
そうかと思うと、満島ひかりが聖書の一節を暗唱する長回しのシーンとか、これぞ映画だっていう瞬間が確実にあって、園子温、ほんとに隅に置けない。
ごった煮映画とも呼べるかもしれないけど、3時間57分楽しませてもらったのは事実よね。
でも2500円は高くないか。
二人で5000円かあ。そのわりに爆発シーンとか、チープなつくりではあったわね。
上映時間の長い映画を高くするなら上映時間の短い映画は安くしなくちゃ公平じゃないよなあ。
でも、その時間、楽しんだんだからいいんじゃないの?
ずいぶん、おおらかだな。
フランス人はおおらかなのよ。
ってお前、いつからフランス人になったんだ?
これから。フランス大使館に行って手続きしようと思って。
なにそれ、園子温よりぶっ飛んだ発想だな。
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ふたりが乗ったのは、都バス<品97系統>
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おっしゃる通り、2500円はちょっとビックリしますよね。 という私は会員価格で観ちゃいましたが。。。
コリントの一節をワンカットで述べるヨーコのシーンは私もすごいと思いました。
あと安藤サクラさん。彼女の不気味さも底なしって感じで、恐ろしさすらありましたね。すごい女優さんです。
確かに映画自体に豪華さはなかったけど、ここまでしてまで「愛」を表したことに敬意を表したいです。
今晩は☆彡
今年も何とぞ宜しくお願い致します。
新春一発目はこの作品でした。
若手3人のパワフルな演技に驚きと感動です。
安藤サクラさん、本当に不気味でしたね。
さすが演技力の凄さはやはり、父譲りなので
しょうね。これはほんまもんですわ!!
安藤サクラは、奇っ怪のひとことに尽きます。
素顔はどうなんでしょうか。