【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

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「王の男」:虎ノ門バス停付近の会話

2006-12-24 | ★渋88系統(渋谷駅~新橋駅)

アジアセンターって、アジアのことなら何でも教えてくれるのかな。
たぶんね。
じゃあ、韓国のことも勉強できるのか?
たぶんね。でも、どうしたの、勉強嫌いのあなたがそんなこと言い出すなんて。雪でも降るんじゃない?
いや、「王の男」を観たら、韓国の歴史を知りたくなってな。
へえ、貧しい芸人が宮廷で芸を見せるうちに王様と重臣たちの確執にまきこまれていく16世紀韓国の歴史劇がそんなにおもしろかった?
ストーリーもおもしろいし、芸人と王様という対比もおもしろいし、狂信的な王様の性格もおもしろいし、芸人のイ・ジュンギの妖艶さもおもしろかった。
それで韓国の歴史に興味を持ったってわけね。
いや、これだけ非の打ちどころのない映画なのに、いまひとつ乗り切れなかったんだ。どうしてだろうと考えてみると、俺は韓国の歴史とか文化とかいっさい知らないんだよな。だからなんかひとごとのように見えて、心に響くものがなかったのかなと思ってな。
たしかに、この映画に出てくるヨンサングンていう王様は、韓国に実在した王様で歴史上でも有名な暴君だったらしいから、韓国の人たちはそのあたりの虚実も頭に思い浮かべながらこの映画を観ていたんでしょうね。
物語はわかりやすくて、そんな裏話知らなくても十分おもしろいんだけど、これが日本映画で日本の俳優で徳川家の話かなんかだったら、もっと身近に思えて、リアル・ジャパニーズの俺でも感動していたかもしれないと思ってな。
しかも、暴君のはずのヨンサングンがただ悪いだけじゃなくて、心に悩みを抱えた、悲劇の人物でもあったっていう描き方は、韓国の人でなければわからないおもしろさがあるのかもね。
スケールは違うけど、王という立場がいかにがんじがらめで人間性を奪い取っていくかっていうことでは、「ラスト・エンペラー」を思い出すよな。
あれも王宮の中の話だったもんね。
それにしても、俳優たちはがんばっていたな。
韓国お得意のイケメンたちというより、みんな立派な俳優よね。
切れ長の目が印象的なイ・ジュンギはもちろんイケメンなんだけど、日本でいえば大衆演劇の女形みたいな役をよくこなしていた。「王の男」なんていうタイトルだから、同性愛がからんだ映画かと思ったら、あからさまにそういうのを感じさせるところはなかったな。
けっこう品のいい映画なのよ。
正直、こういう力作をつくれる韓国映画の奥は深いよ。もっと韓国の勉強をしたくなったよ。
だから、勉強嫌いのあなたがそんな殊勝なことを言い出すなんて、信じられないって。雪でも降るんじゃない?
それもいいんじゃないか、きょうはクリスマス・イブなんだし。


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2 コメント

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こんにちわ。 (michi)
2006-12-29 16:34:42
TBありがとうございました。
私からのTBが不調のため、コメントにて失礼いたします。

私は、狂ったような王の行動にちょと驚いたのですが、
王であるがゆえの悲劇は、
韓国の方々はまた違った想いで観るのかもしれませんね。
それと、コンギルが怖いくらいきれいで、
本当に男?と思うくらいの表情にも驚きです。
意外な展開の物語でした。
コメントありがとうございます。 (ジョー)
2006-12-29 21:47:46
■michiさんへ
たしかに王の行動は常軌を逸していましたが、その理由も描かれていてかなり納得ではありました。

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