【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

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「暗いところで待ち合わせ」:南青山七丁目バス停付近の会話

2006-11-25 | ★渋88系統(渋谷駅~新橋駅)

どうだい、地下道で待ち合わせするっていうのは?
いやよ、暗いところで待ち合わせなんて、何されるか、わからないもん。
やっぱり、そうだよなあ。暗いところに男と二人なんて恐いよなあ。
何、一人で納得してるの?
いや、映画の「暗いところで待ち合わせ」。見知らぬ男が目の不自由な女の子の家に侵入してくる話なんだけど、その割りに女の子に恐怖心が感じられないから不思議だなあと思って。
韓国映画の「うつせみ」だって見知らぬ男が女の部屋に侵入してくる話だけど、女に恐怖心はあまり感じられなかったわよ。
あれは、もういい年をした女だったし・・・。
あ、なによ、その言い方。いい年をした女だって、かっこいい男になら気を許すし、あなたみたいなむさい男には気を許さないのよ。
だけど、「暗いところで待ち合わせ」は、目が不自由なんだぜ。侵入してきた男がかっこいいかむさいかなんてわからないんだ。
つまり、男と女が一つ屋根の下にいるのに、男女関係を匂わすような危険な空気が感じられないところがないのが不満だってことね。
そうそう。別に男が女を襲えっていってるわけじゃなくて、男と女が一緒にいるんだっていう意味でのサスペンスが全然ないんだ。「うつせみ」なんてそういう意味のサスペンスだけであれだけの傑作をつくってしまたんだぜ。
まあ、「うつせみ」は天才キム・ギドクだから比べるのはかわいそうって気がするけど、もうひとつのサスペンスもいまひとつ盛り上がらないのよね。
男は殺人者かもしれない、って問題な。
あの程度の理由で殺人を犯すなんて・・・とも思うし、前段でもっと殺人を犯すだけの強力な動機をつけなきゃね。あるいはもっと凶暴そうなところを見せなきゃ、実は・・・ていう意外性もなくなっちゃうわよね。
なんかドキドキ感が足りないんだよなあ。女の子がある人に襲われる場面があるんだけど、あそこも目が不自由だということを生かして反撃に出るのかと思ったらそういう工夫もないし。
オードリー・ヘプバーンの「暗くなるまで待って」みたいな展開ね。目が不自由なことを逆に利用して悪者をやっつけるっていう。
いったい、何が言いたい映画だったんだろうな。
この二人、実は社会からスポイルされた孤独感を抱えている同士で、痛みを共有するうちにだんだん心が近づいていくって話だと思うんだけど、孤独感を象徴する描写が全然ないから、その気持ちも伝わってこないのよね。
女友だちにああしつこくつきまとわれちゃ、孤独を感じる暇もないよな。
あの女友だちも、あれだけつきまとっていながら、肝心なときは電話を切っちゃうんだから、最低よね。
でも、主役の女の子を務めたモーニング娘の田中れいなは、やっぱりかわいかったな。
モーニング娘?それは同姓同名の他人でしょ。こっちは「がんばっていきましょい」の田中麗奈よ。
あ、そう。おじさんにはよくわからん。井川遥がおばさんに見えてちょっと損してたな。
で、どうするの?やっぱり暗いところで待ち合わせするの?
ああ、そのほうがお前の厚化粧が目立たなくていい。
よく言うわ。


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こんにちわ。 (michi)
2006-11-27 05:01:35
TBが不調のため、コメントにて失礼いたします。

乙一作品、読んだ事がないんですが、
かなりの人気らしいですね!
主演2人のセリフがほとんどなかったところや、
偶然出会った2人がお互いにわかり合う設定が、
私も「うつせみ」っぽいなぁと思いながら観てました。
でも、殺人事件の結末には驚きです。
あそこだけ一瞬サスペンスになりましたね 笑
コメントありがとうございます。 (ジョー)
2006-11-28 19:34:39
■michiさんへ
TB不調にもかかわらず、コメントいただき恐縮です。
殺人事件の結末にはほんと、驚きましたね。絶対誰か目撃者がいそうだし、日本の警察もバカじゃないと思うんですけどね。
対決シーンは、田中麗奈さんにカーテンを引いて真っ暗な部屋にしてほしかったなあ。
TBどうもです (sakurai)
2006-12-05 08:20:48
映画単体としてみるとそう悪くはないのですが、できのいい原作本が後ろにあると、どうも影が薄くなります。
いろいろな動悸付けが弱い、と感じますよね。
ここは本が前提にあって、作る人は本のことが既に刷り込まれて、見る人もわかっているんだと言うような前提で作ってしまったのでは、と感じます。
それは意識の有無にかかわらず、いい本があると、そうなってしまいますよね。
いい原作本を使うときの自戒にしてもらいたいなあ。安易に本から作ってしまう今の映画界の。

今年も終わりに近付いてきましたが、今年はピリッとくる映画がなかったですね。去年の「エレニの旅」みたいなのがほしいです。でもあれは10年に一本の映画だったかな。
コメントありがとうございます。 (ジョー)
2006-12-05 23:10:19
■sakuraiさんへ
なるほど、原作は傑作だったようですね。原作を読んでいないのでなんとも言えませんが、本は本、映画は映画というのが基本だと思いました。
「エレニの旅」は生涯に数本しか出会えない映画の一本だと思います。
またまたまたTBありがとうございます (ナナドはちぶ)
2006-12-13 00:27:16
何か……としない映画でしたが
出演者で観れた感じです(本当はそれじゃ駄目な気がしますが…)


最近なんだか出演者で 人の入りが決まる映画が
多いのが気になります
夜のピクニックなんかももあれだけ上映館数多くして
かわいそうでした



コメントありがとうございます。 (ジョー)
2006-12-13 22:25:59
■ナナドはちぶさんへ
そう、出演者はがんばっていたのだから、ほんとはもうちょっといい映画になったはずなのに、という気分がぬぐいきれません。「武士の一分」や「暗くなるまで待って」などを参考に、目が見えないことをもっと映画的に生かしてほしいと思いました。
TBありがとうございます (あさこ)
2006-12-29 21:53:12
ジョーさん、こんばんは。
贔屓の俳優さんが出てたので深く考えずに見てたのですが
まーいろいろと突っ込みどころは多かったですね。

>孤独感を象徴する描写が全然ないから、その気持ちも伝わってこない

私は雨の日、麗奈ちゃんが窓から「おかーさん!」と叫んでるのをボーリンくんが電車の中から見てるシーンでけっこう伝わってきました。やっぱ贔屓の俳優さんが演じてるからでしょうかね(笑)。
コメントありがとうございます。 (ジョー)
2006-12-29 22:39:32
■あさこさんへ
ひとりで黙々とご飯を食べる後姿とか、見えない目でじっとテレビを見ている無表情な顔とか、なにかそんなシーンがほしかったなと思ったものですから。
TBありがとう。 (kimion20002000)
2007-07-07 22:52:18
はは。
なかなか、洒落た漫談でした(笑)
コメントありがとうございます。 (ジョー)
2007-07-08 18:03:53
■kimion20002000さんへ
漫談のあとはちょっとまともな話を。
視覚障害の子どもたちが撮った写真というのを見ましたが、音を頼りにシャッターを切るということで、これがなかなか感動的なものでした。人間には思いもかけない才能があるんですね。

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