【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

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「アウトレイジ」:菊川駅前バス停付近の会話

2010-06-12 | ★業10系統(新橋~業平橋)

金もうけのいい方法があるんだけど。
なに?
宝くじ売り場から、宝くじを大量に盗むんだ。
それで?
どれか一枚でも当たってりゃあ、一躍億万長者だ。
バカねえ。お金と交換しに行ったら、一発で捕まっちゃうわよ。
あ、そりゃ、そうだ。世の中、悪いことはできないねえ。「アウトレイジ」のやーさんみたいに、コツコツと薬の売人やカジノでもうけるしかないか。
それも、立派に悪いことじゃない。
そんな悪いことに手を染めて自滅していくやーさんたちの物語が「アウトレイジ」。
文字通り、全員、悪人。
世界の北野武の新作だから結構期待したんだけど、やくざ社会の内輪の話だから、思ったほど想像力を刺激されなかった。
裏切りとか騙し合いとか殺し合いとかに明け暮れる話なんだけど、そんな世界だって承知しながら、みんなが裏切ったとか裏切られたとか大騒ぎしているのがどうにも愚かにしか見えない。
誰か客観的に見ているような冷静な登場人物がいればよかったのかな。
それがいつものたけし自身のような気がするんだけど、今回はコマのひとつを演じちゃたからね。
役者はみんな、そうそうたる芸達者が揃ってるんだけど、そこにいるだけで悪賢さを感じさせるような圧倒的な存在感を放つ人物はいないから、なにか全体に小粒な話に見えちゃうんだよなあ。
北野監督お得意の、画面から直に痛覚を刺激するような暴力シーンも、それだけでは新鮮じゃなくなってきてるしね。
「その男、凶暴につき」から始まった北野武の映画も、青春映画やら、コメディやら、いろいろなタイプの映画をぐるっと回って、また「その男、凶暴につき」の世界に帰ってきたなという感慨はあるんだけど、あの映画にあったぬるっとした気持ち悪さがなくなって、ちょっとスタイリッシュになっちゃったっていうのが、気になるところではあった。
要するに、上手になっちゃったのかしら。
前作の「アキレスと亀」なんか観ると決してそんなことないんだけどな。
あの映画は逆に題材が北野監督個人に寄り過ぎたしねえ。
やっぱり、映画の世界は難しいってことかな。
金もうけと同じくらいにね。






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