妖しい亜熱泰

タイと東京、アジアと和の話題など。
出かけたついでに一枚をつづります。

トラムとティッシュから考える

2006-04-25 | Weblog
97年に香港に住み始めたころ、街中を走るトラム(路面電車)にはすべからく車両全体が広告で覆い尽くされていた。
ところが、翌年のアジア通貨危機を契機としてデフレが進行するにつれ、緑色に黄線というトラムオリジナルの車体が徐々に増えていった。それが私が帰日する2003年になると前後の部分だけなど、一部分だけでも広告を入れて走る車両がほとんどになり、同時に香港経済も息を吹き返しつつあった。トラムの広告を見ていると香港の景気が見えるようである。

日本に戻って感じたことは、街を歩いていて、おじさんの私にもポケットティッシュ配りの兄ちゃんがティッシュをくれるようになったことだ。香港に行く以前はティッシュは若い女性くらいにしか配られていなかったように思う。それが、今では7割くらいの確率でもらえる。広告主も以前のテレクラやサラ金ばかりでなく携帯電話会社とかプロバイダー、フィットネス倶楽部、パチンコ屋など多様化している。

これは、この時期花粉症に悩む私にとっては大変ありがたいことだ。つい先日も一時間の間にポケットティッシュ4つを消費してしまうという事態に陥ったからだ。このときはとりおき分があったし、職場の周りの人からもいくつかいただき助かった。

どうやら日本の経済もようやくよくなってきたようだ。となると、香港でいうトラムに代わる景気のバロメーターは日本ではティッシュ配りということも言えそうだ。最近の新聞報道などを見ても景気回復は確実らしい。

しかしながら何事にも例外はつき物で、私のようにただでさえ薄い給料袋がいっこうに変わらないということもあるので、素直に喜べない今日この頃である。