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90歳で刑務所暮らしに

2021-10-14 12:11:35 | 最近のニュースから

池袋での暴走事故。

運転していた飯塚幸三(90)が収監されて、刑務所に行くことになった。

こんな高齢で刑務所に・・・との思いも有りますが、現実には特別な理由が無い限り収監されています。

 

ただ刑法も刑務所も具体的に高齢者の収監を想定していない傾向にあります。

普通に考えれば、ここまでの高齢者が大きな犯罪など犯せないと、、、思いたい。

しかし日本人の寿命も驚異的に伸びて、比較的健康で日常生活を送る事の出来る高齢者は増えています。

この飯塚の様に車での事故だったり、放火などの犯罪なら超・高齢者でも有りえます。

 

この飯塚の場合は懲役の無い禁固刑ですが、例え禁固刑でも一般的な刑務所暮らしは無理でしょう。

精神疾患や身体障害の有る者は医療刑務所に行くことになります。

一般的な刑務所では「介護」の様な作業は出来ませんし、度重なる医療の対応もやりにくい。

仮に「社会復帰促進センター」・・・通称・民間刑務所に収監されればラッキーです。

これは実質「無料の老人ホーム」となるでしょう。初犯ですし、その可能性は充分に有ります。

 

飯塚は収監されるにあたり、自分の過失を認め、反省する為に刑務所に行くと、、、そんな趣旨のことを言っています。

これは控訴をしないと決めた時に決めた事でしょう。

本人が決めたか、弁護士の指図かは解りませんが、刑務所に行く事を覚悟した人には自分にとり大事な反省なんです。

 

刑務所に行く人間が考える事は一つ。

どんなに先でも「出所の事」しか考えません。それが何より大事な事なんです。

 

出所は、、、刑の満期で出る。 仮釈放で早く出る。 死んで遺体で出る。

この3通りしかありません。 大半の人は「仮釈放で早く出る」を目指します。

 

そこで「仮釈放の条件」が重要になります。

条件は色々と有りますが、この飯塚の場合は2つ。

① 有期刑の1/3を経過している

② 改悛の情が認められる

この2つが必要です。 ②は反省の期間が長いほど認められやすい。

 

社会であれだけ高い地位に付いた人ですから、自分の為に目的さえあればそれに向かって努力するでしょう。

控訴しなかった時点で「諦め」は有ったでしょうが、、、反省はどうなんでしょうね?

 

飯塚幸三の場合は未決拘留が無いので、まるまる5年の務めです。

※容疑者として拘置所での拘留が有れば、その日数の何割かは刑の期間から差し引かれます。

仮釈放の要件の1/3が終了した時点での仮釈放は、いくら高齢者と言えども難しい。

一般的には刑期の80%を越えなければ仮釈放は有りません。ですから飯塚の場合は禁固5年ですから4年となります。

そこから高齢者・身体的障害・身元引受人・賠償済み・再犯の可能性の有無などが考慮されてた上に、

入所以来ずっと反省し、改悛の情が見られると判断されて、

最終的には2年半から3年位で出てくる可能性が高いと思います。

 

事故によって2人の命を奪った責任は大きいし、過去にも事故を起こし医者から運転を控える様に言われていた点を考えると、飯塚の過失は過失では済まない点もある。

しかし、、、

心の何処かに「こんな高齢者に刑務所暮らしさせるのは・・・」と思う気持ちも、時間の経過とともに湧いてくる。

刑務所ではパンツ1つになり(昔は全裸)、肛門の中までチェックされたりします。

女性なら膣もチェックされます。 そこに人としての尊厳は有りません。

何度も犯罪を犯し、何度も刑務所暮らしの経験がある高齢者なら、精神的に屈辱を感じる事は少ないが・・・

生まれてから、ずぅ~っとまともな人生を送ってきても、例え事故・過失でも大きな被害を出した場合は実刑になり、人生の終わりを刑務所で迎える可能性も有る超・高齢者。。。

 

高齢者でも重さが1トンもある鉄の塊を高速で走らせることが出来る以上は、これからも同じような事故が起こる可能性は高く。人の死と言う被害も無くなりません。。。。根っ子を解決しなければならない時です。


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