安倍元首相に対しての銃撃で、殺人未遂で逮捕された男の動機については明らかになっていませんが、、、
マスコミや政治家は「民主主義の根幹かかわる」と厳しく批判しています。
また本人の自供として「ある宗教団体に強い恨みがあり、その団体に安倍元首相が関係していると思い込み・・」と公表されています。
まったく根拠は無いのですが、私は、、、
この容疑者の動機はそんな政治や思想に関係したたいそうな話ではないと感じています。
そういう動機は核心の動機の上に時間とともに乗せて行った動機です。
この男の動機の核心は心の奥底にある「自分の将来に希望が持てない」と言う事だと思います。
人生で何かに失敗した時なら分かりやすいのですが、
それほど大したことに挑戦したわけでもないのに、自分の将来が真っ暗だと思う人間は存在します。
そんな事は普通の人達でも一度や二度は経験するのですが、極一部の人は生きて行く気力がなくなる人も存在します。
その結果、自分の人生を失う事に「怖い・惜しい」などと言う感覚が無くなり自殺する事になったりします。
この男の場合はそういう気持ちの時に「恨み」と言う逃げ道を見つけてしまった。
その恨みを晴らす事を考えている時が、この男にとっては一番充実していた時間だったのでしょう。
もう自分の命に価値を感じなくなった弱い人が、自分の愚かさを隠す為に核心とは違う理由を作り始める。
結果、誰かを道連れにする。
そういう自殺者は人の存在しない場所に行き、ひっそりと死を選ぶ人とは違って、心の何処かにこの世に未練が残っているのです。しかし、それを自力で解決する気力は残っていない。そこで人が大勢居てる所に行き自殺行為を行うのです。
そこから先は当人にも想像できず、何か今とは違う状態になるかも、、、と。
そういう人間の心の奥で 「少なくとも今より悪くはならない、だって今が最悪なんだから・・・。」
そして、この安倍元首相を殺した男の様に、実行した後は何も考えられず脱力してしまうのです。
大勢の歩行者が居る所に車で突っ込んだり、人で混雑している場所で刃物を振り回したりする輩は、事が実行された後は脱力して無抵抗になる。もう何をすれば良いか判断できないのです。
自分の人生や将来に希望はあるが、それ以上に恨みなどの気持ちを持った犯人は、その恨みを晴らす事と共にその後の事も考えます。必ず逃げる事も計画の中に入っています。
それがほとんど見られず、実行後は脱力してしまう今回の犯人は「自分は社会の中では無価値」と思い込んでいる。
そう思いそのまま自殺すれば他者を巻き込むことは無いのですが、、、、
そこから歪んだ思考回路を進むのが犯罪者となる道なのです。正常な人は同じ感覚になっても、その後の思考回路が正しく社会の中に戻してくれます。
殺人事件の動機は色々とあるが、その中で今回の様に直接被害者に関係のない所に動機が有る場合は、それを防ぐのはかなり難しい。
安倍晋三元首相のご冥福をお祈りします。