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馬医者残日録

サラブレッド生産地の元大動物獣医師の日々

大きさの表現で物に例えるのやめませんか?

2024-11-10 | How to 馬医者修行

臍ヘルニアのヘルニア輪の大きさを表現するのに、

「指3本入ります」

とか、

「3指幅(さんしふく)です」

と表現される。

これは、触って、指で大きさを感じたのをそのまま素直に表現しているのだろう。

しかし、指の太さは人によってかなり異なる。

女性獣医さんも増えている。

1.2~1.5倍くらい違うんじゃないだろうか?

「私の指が3本入るんだから、約5cm」と表現した方がいいかも。

客観表現としてカルテにそのまま書けるし、診療記録として望ましいだろう。

          ー

大きさを物に例えるのも未だによく使われる。

粟粒大(ぞくりゅうだい)って聞いたことがあるだろうか?

これは小さいツブツブを言うのだが、粟(あわ)って現代ではほとんど見ないだろう。

あんパンの上に乗ってるヤツ? あれはケシの実だそうだ;笑

          ー

豆粒大もダメだね。

小豆 アズキ と大豆 ダイズ そして隠元豆 インゲン豆は大きさがかなり違う。

英語論文でred beans size と書いてきた投稿者がいたけど、他の国の人にとっては red beans はアズキじゃなくて別な種類の豆を思い浮かべるのかもしれない。

3~4mmの粒・・・と書くのが科学論文として望ましいだろう。

          ー

「小児頭大」も古典的表現で、いまだに使う獣医さんがいる。

私などは、「赤ちゃんかい?小学生かい?」と茶々を入れたくなる。

「直径約20cmで不整形で、表面粗造です」などと表現するのが、医療者としてのセンスではないだろうか。

          ー

各種のボールは大きさが規定されているけど・・・・

何号球と言って、子ども用、女性用、成人男子用で使われる大きさが違う競技も多い。

そして、バレーボール大、と表現しても、「うわっ、手でつかめないくらい大きいんだ」と捉える人と、

「オレは片手でつかめたゼ」という人では印象が異なるかもしれない。

だいたい、ハンドボール、バレーボール、バスケットボールの直径が何cmなのか、知らないでしょう?

どのような物に例える表現も、実際には測定しておらず、推定ですよ、という意味が入っているのだろう。

しかし、それならそれで、

「触感からの推定値です」とか、

「表面カーブからの推測で直径〇〇cm」とか表現するのが科学として正しいと思う。

           /////////////

今日は晴れるのか、曇天なのか、あいまいな夜明け。

きのう見えたイドンナップ岳は山頂部が白くなっていた。

 

 

 

 

 

 



12 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (zebra)
2024-11-10 16:27:39
測ってもいないのにcm言ってしまうとそれ以上の誤差を許容されなくなるのであえて曖昧表現で回避しているのでしょうね。
インチとか寸みたいなものかと。
メジャー当てるわけにもいかないなら目視*mm、触知*cmなんて書けば通してくれるのでしょうか。

夜明けこれなら崩れてくるか。
冬みたくないですね。
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>zebraさん (hig)
2024-11-11 04:45:16
測ってませんよ、正確に測る方法はありませんよ、という意味が含まれているのでしょうかね。しかし、曖昧さを避ける、嫌う、というのは科学の基本だと思います。客観的数値に換算して伝える、記録するのが望ましいのではないでしょうか。
そういうと単位がもともと人の足のサイズだったりした(身体尺)のですよね。

そう、秋なのか冬なのか、曖昧な季節です。
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Unknown (zebra)
2024-11-11 05:52:25
具体的客観的に書きすぎるとどれどうやって測ったが始まるのでしょう。
まずそれだけで論文書けよという笑

X線像も投影でしかないので直で測って原寸確定するのは無理があるのですよね。
イメージャ分割撮影して繋ぎ合わせるシステムがあるのですが、照射距離短すぎて画像の連続性が許容できなくなると一気にモザイク画像になります。
ワンプレートで気づかない問題があらわになるというかなんというか。
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Unknown (はとぽっけ)
2024-11-11 07:18:52
 hig先生のこの記事の論点とちょっとずれているかもしれませんが、統計の推定値を表す記号ハットのようなのが一般化すると洗練されスタイリッシュかも。
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Unknown (パドナム)
2024-11-11 08:21:21
良い写真ですね。冬に向かう寒さの中、宗谷の夕暮れ、街灯も少ない薄暗い中、習い物から歩いて数キロ(10歳行かない)の帰り道を急いで早歩きで帰ったのを思い出しました。

やはり客観的な数値は欲しいですよね。手が届くと言っても俺の手では届かんとかざらにありますからね。
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>zebraさん (hig)
2024-11-12 04:22:25
査読者にもよるでしょうけど、特殊な測定でないなら突っ込まれることは少ないんじゃないでしょうか。約 about とか、およそapproximately とか付けますし。
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>はとぽっけさん (hig)
2024-11-12 04:27:40
どういう手法で推定したか示すのが本当でしょうね。触感から、あるいは表面カーブから、またはX線画像上で計測した、とか。
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>パドナムさん (hig)
2024-11-12 04:31:19
宗谷の晩秋、あるいは初冬の夕暮れは寒そうですね。夏に訪ねた海霧の日、ストーブが焚かれていたのが印象的でした。

この時代に科学論文、症例報告、あるいは研究発表で、身体尺とかあいまい表現ってどうなの??っていうお話でした。
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Unknown (hig)
2024-11-12 14:16:04
> hig さんへ
> >パドナムさん... への返信
そうです、単位の話ですが、私は人間相手です。
記録には便少量、尿少量と書きますが本来ならゴルフボール量、など具体的な記載が望ましいのです。しかし引き継ぎする方もだいたいわかってしまうみたいのが単位の混乱になるのでしょう。
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Unknown (風来坊)
2024-11-12 21:49:58
中国獣医学にcunて単位があります
日本語で寸だと思うのですが、指の幅で決めるんですよね・・・

で、実地中に教官に言われるわけです
「あなただけ、なんで穴位がズレてるの‼︎💢」
「三寸て言ったでしょ‼︎💢」

で、人の指見て言うわけです
「あなたの指、幅太すぎだわ・・・」

おーい・・・・・・(泣)
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