背中にボコボコがある。
毛球症と呼ばれたりするようだが、
人では毛巣洞と呼ぶようだ。
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と確認しておいて、メインの手術が終わって、覚醒室へ運び出した後、
毛を刈るとこんな感じ。
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しかし、これは膿ではなく、毛と皮脂。
皮膚の内側に表皮があることで、こんなふうになっている。
毛はしっかりこの膨らみの内側に生えていたりする。
鉗子でつまみ出し、鋭匙でひっかく。
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自然に傷が治癒すれば再発することはほとんどない。
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さてこの毛巣洞だが、人にもあって、人では全身麻酔をするけっこう大掛かりな手術だったりするようだ。
ジープで揺すられる震動で表皮がめり込むことでできるのではないかと考えれて「ジープ病」と呼ばれたりもしていたようだ。
(今は米軍もジープではないだろうから・・・・・)
散髪屋さんの手にできることもあり、これも毛がめり込むことでできるのだそうだ。
しかし、散髪屋さんの場合、めり込むのは自分の毛ではなく、人の毛、それも切られた後のだろうから異物であって、本当の毛巣洞とは違うように思うのだが・・・・
いずれにしても、これらは後天性説。
先天的に皮膚の内側に皮膚ができてしまっていて毛巣洞となるという説もある。
私は、馬の背中の正中の毛巣洞は先天性だと考えている。
当歳馬や1歳馬でしか診たことがないからだ。
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午前2時。
名残の夜桜見物。
満月の夜だった。
と、確認した相手が、1歳馬さんだったら、ドリトル先生だなぁ~。
なんて。
満月に夜桜。オラ君も一緒ですか?
そうですね。ご本「人」にも確認したいものです。
いいえ。当番の私ひとりです。相棒は・・・小屋にも入らず寝てました;笑。
鞍尾部にあることが多いので、騎乗馴致(ブレーキング)前に切除してます。
なんと呼ぶのが正しいのでしょうね。人の毛巣洞と同じかどうかもわかりません。そもそも人の毛巣洞の定義もあいまいなようです。
意外に放置されてそのまま育成牧場へ入っている馬もいるんですね。私はどうも気になってそのままにしたくありません;笑。
その症例では切開部が最後に縫合されました。
その後、腫れは以前より小さくはなったものの、完全に消失することはなく、残存しました。
縫合したことが原因でしょうか?
どうしても皮膚の肥厚や硬結は残るかもしれませんね。いずれにしても痛みはないでしょうから、見た目をよくすることと、毛や皮脂が内部に溜まらなくなれば上々かと思います。