馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

立位での大円鋸による副鼻腔アプローチ

2018-11-04 | その他外科

副鼻腔の問題、副鼻腔炎、副鼻腔腫瘍などで、古典的な円鋸で対応できないときは、

骨開窓術Bone flap という大掛かりな手技がある。

しかし、前頭部の骨を大きく開けたままで良いなら、Hole saw を使って大きく円鋸する方法もある。

これだと立位でやりやすい。

副鼻腔の処置は大量に出血するので、立位で頭を高く保ったまま手術した方が出血が少なく済むことが大きな利点だ。

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前頭部の皮膚を大きくフラップする。

(見てられない人はこの辺で止めてね。)

私は逆のカーヴにすることが多い。

径6cmのHole Sawを使っている。

FFストーヴの排気管用の孔を家の壁に開けるためのもので、ホームセンターで売っている。

開いたら、副鼻腔内が良く見える、はず。

肉芽や腫瘍で埋まっていたり、正常な構造でなくなっていることがあるのが、副鼻腔の病気の難しさではある。

前頭洞と後上顎洞は大きな開口部でつながっている。

手前左に見えているのは背鼻道。

その上は篩骨部。

前上顎洞へはBulla 胞 と呼ばれる薄い壁を壊すことで交通させることができる。

副鼻甲介洞へもbullaを破って交通させられる。

眼窩下管に近いので、傷つけないように注意が必要。

副鼻甲介洞へは、中鼻道との壁を開けておくことが必要なことが多い。

変形と肉芽増勢で狭くなり、術後もすぐに塞がってしまうことが多いからだ。

しかし、腹側、正中側へ行くほど、出血は多くなる。

一気にやってしまって、パッキングで止血することが肝要。

長い鉗子を鼻から入れると、中鼻道へ鉗子の先が出る。

ガーゼを詰めたストッキネットを副鼻腔へ詰めて、その端を鼻孔へ出しておく。

1-2日後に鼻孔から引張り抜く。

前頭洞や上顎洞に、数日間洗浄を続けるためのドレインを残しておく。

皮膚のフラップは丁寧に縫合する。

術者は、副鼻腔の構造をよく知っている必要がある。

A,B,Cが壊すべき隔壁。

dが傷つけてはいけない眼窩下孔だ。

(図はEquine Surgery より)

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食べられそうに思うんだけどなあ

止めといた方がいいだろうなあ

 

 

 

 

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