エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

さわぎきょう

2014年09月21日 | ポエム
沢桔梗である。

水辺に咲く、小紫の可憐な花。
一本の細い茎に、花序を下から開く。
誰もが一度は目にしている花だ。



花言葉は・・・。
「高貴」「特異な才能」「繊細」「敵意」である。



この花のそばには、ガマノホワタが風を従える。
周りの植物が風の吹くままに揺れるのに・・・
ガマノホワタは、ゆっくりと抗うかの如く揺れるのだ。







「沢桔梗だれ隔てなく風の吹く」







もう、そろそろ花が終わる。
風はすっかり立った。

ぼくは、生きている。
都会の風だろうが、山麓の風だろうが、風は誰の上にも吹く。
問題は、その風が何を運ぶかだ。

ぼくの上に吹く風は、詩心であって欲しい。

そうそう、沢桔梗は毒のある植物である。
綺麗な花には毒がある・・・。

それは本当だ。




       荒 野人