エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

松は明けました

2012年01月08日 | ポエム
今日は松が明けるのです。
松飾りも取り外して、文字通り日常に戻るのである。

昨日松の明けるのを待つかのように、花を二鉢買い求めた。
今は玄関に置いてある。



「レウィシア」という花である。

花言葉は「ほのかな思い」「淡い恋心」である。
「あえかな花」である。
しかし、花の色が可憐で、ぼくは一目で気にいってしまった。






      二鉢の花買いたれば冬の蜂        野 人
      冬蝶や君と買いたしこの花は





かそけき命を、細々と繋ぐ冬の蜂である。
活動力は落ちて、蜜を吸う力さえ疑わしい。
だがしかし、その命はかけがえのないものである。

花で言えば、石川啄木にこんな歌がある。



      友がみな我よりえらく見ゆる日よ
            花を買いきて妻と親しむ        啄 木





石川啄木である。
啄木は岩手で生れた。
渋谷村で代用教員もやっている。

いま啄木がいたら、どんな歌を詠むだろうか?

とまれ、これはぼくの好きな歌の一つである。
花と歌の持つ力をぼくは信じているのである。





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 荒野人