エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

大賀ハスも古代蓮

2011年07月07日 | 
今年も埼玉県行田市の古代ハスを紹介した。
だがしかし、再生を全く異にする古代ハスが千葉県の千葉公園に咲いているのである。

東京都民としては、埼玉県の古代ハスだけ紹介するのでは片手落ちであると思い至ったのである。



千葉公園をモノレールの車内から撮ったものである。
池に映える「蓮見亭」である。
その周囲に千葉県の花ともなっている「大賀ハス」が咲いているのである。



規模としては行田市の施設に及ばないけれど、ロッケーションが素晴らしい。



蓮見亭を中心にして古代の蓮が咲き乱れるのである。



花は、やはり行田ハスと同様で、淡いピンクであり、透明感に溢れている。



花弁が魅力的である。



この日、空は蒼く澄んで雲が遊弋している。
ハスは青空に良く似合うのである。



もちろん、こうして葉影でひっそり咲く花も愛おしい。

この池のアイドル「アイちゃん」が今日も今日とて蓮池を見守っている。



白鷺である。
一か所でジッとしている。
この池に来る時、池の飢えを滑るように飛んでくる。



池の向こうは、モノレールが走っている。
JR千葉駅から一つ目「千葉公園」駅で降りると、この池は直ぐである。



花は盛りを過ぎてしまったけれど、なかなかに見栄えのするハスの花である。

埼玉県の行田の古代ハスは、悠久のロマンの中に咲くのである。
埼玉県恐るべし、しかして千葉県侮(あなど)るべからずである。

行田市の古代蓮は「工事現場」からの偶然の発掘であった。
焼却場施設を建設するための造成工事をはじめました。
掘削によってできた場所に水がたまって池となり、地中深く眠っていた蓮の実が静かに2000年の目覚めであった。



一方、大賀ハスは、学術的に大賀博士の情熱によって発掘されたのである。
慶応義塾大学の調査団によって丸木舟を3隻と、オール6本が発掘され、ここは「縄文時代の船だまり」と推測した。
1951年(昭和26)3月、植物学者・大賀一郎博士(1883-1964)は、地元の花園中学校の生徒たちと共に遺跡を
発掘調査した。



3月30日、花園中学校女子生徒(西野真理子)が、千葉市検見川(花見川区朝日が丘町)、地下約6メートルの泥炭層から
最初にハスの実1個を発掘した。
4月06日、2個のハスの実を発掘し、発見したハスの実は、合計3粒になった。



ここから発芽への挑戦であった。
最初の三粒の内二粒は枯れてしまったのである。



株分けは、この一粒の蓮の実からなのである。



どちらも、縄文から弥生時代にかけての古代の実生であり、花なのである。



2000年前にも咲いていた花である。
ロマンそのものである。

今日の古代ハスは、大賀ハスである。
もう一度言おう「千葉県また恐るべし」である。




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