平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

わたしたちの教科書 最終話

2007年06月29日 | 学園・青春ドラマ
 やはり最終回で破綻してしまった感じ。
 言いたかったことは「生きよう」。

 明日香(志田未来)の言葉。
 「今、自殺したら未来の自分にも過去の自分にも怒られる。今の自分は思い出と夢と共に生きている」
 壁に書かれたメッセージ、自分への手紙というのは手法として面白い。
 メッセージの内容もいい。
 しかしこのメッセージと珠子(菅野美穂)たちが闘ってきた内容とは直接関係ない。
 裁判の意味については珠子も言っていた様に曖昧に。珠子は迷う。「自分は何のために闘っているのか?」「明日香は裁判を望んでいたのか?」
 判決も形式どおり。
 明日香の死が事故だったためだが、判決は「明日香さんの死といじめには何の因果関係も認められない」
 できればここで裁判長にいじめについて一言言及してほしかった。
 明日香の問いかけ「世界を変えることができますか?」についても様々な意見が。様々な意見があって視聴者に委ねるということがあってもいいが、珠子や加地(伊藤淳史)の意見を描かなければ、ドラマとして成り立たない。裁判や明日香の事故に対して彼らがどう思ったか?何を考えたか?を描くのがドラマだからだ。

 結局、過去11回にわたって描かれてきたことは何だったのか?
 結論は出されずに「生きよう」というメッセージでお茶を濁された感じがする。
 その作劇上の原因は
★明日香や仁科朋美(谷村美月)が中盤で珠子の闘いに直接絡んで来なかったこと。最後の最後で実はこうでしたと言われても……。
★明日香の事故や雨木の息子・音也(五十嵐隼士)の立てこもりに対して主人公たちの意見、リアクションがないこと。「1年後」として省略されてしまった。
★珠子の闘う相手が最後には誰もいなくなってしまったこと。(最終回前で雨木副校長も改心)

 この作品で評価できるのは、
 明日香の作文を読んで珠子が立ち上がる第2話
 思い出の時計を売って教科書を買った明日香の無念を知って立ち上がる珠子を描いた第7話
 珠子の主張がことごとく覆される裁判と山田加寿子(鈴木かすみ)へのいじめが同時並行で描かれる第8話
 熊沢茂市(佐藤二朗)が証言する第9話だ。

 人間の激しい感情がドラマを面白くする。
 ぶつかり合いの中でテーマは描かれなくてはならない。

★追記
 様々な方のブログを読ませていただきわかったこと。
 珠子も加地も朋美も、明日香のことで過去に間違いを起こして苦しんでいる。
 そして未来を見られないでいる。
 プライベートスクールで茫然自失の朋美はまさにそう。
 加地も学校を辞めようと思った。
 珠子も裁判の意味がわからなくなった。
 それを明日香はそうではないと言っている。
 過去のことは当然背負っていかなくてはならないが、同時に未来も見なくてはならないと。
 この作品の構造はそういうことだたのか。



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