平成エンタメ研究所

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真田丸 第5回「窮地」~誰が最後の覇者になるか、この目で見届けて食らいついてやるわ。面白うなってきた

2016年02月08日 | 大河ドラマ・時代劇
「しかし、この真田安房守、この荒波を渡りきってみせる。
 国衆には国衆の生き方というものがあるんじゃ。
 誰が最後の覇者になるか、この目で見届けて食らいついてやるわ。
 面白うなってきた」

 昌幸(草刈正雄)のせりふである。
 どんなことをしても生き残ってやるという気迫が伝わって来る。
 何しろ「食らいついてやるわ」ですからね。
 「面白うなってきた」っていうのも、すごい。
 絶対的な危機にありながら、昌幸は状況を楽しんでいる。
 囲碁をするように次の一手を考えている。
 少し前までは、
「ちくしょう! あの男に賭けたわしはどうなる!?」
「わしの本心を言おう。まったくわからん!」
 だったんですけどね。
 人間、どんな危機の時も昌幸のように「面白うなってきた」と言えるようになりたい。
 多少うろたえても、すぐに自分を取り戻し、現実に立ち向かう姿。
 信幸(大泉洋)はこの父の姿を心に焼きつけたに違いない。

 家康(内野聖陽)パートはドタバタコメディ!
「万が一、(信長が)生きておられたらどうする!? 後でわしが置いて逃げたことが知られてみろ。明智なんぞよりよっぽど怖いわ」www
「半蔵、道すじの村々には話は通っておるのだな」「ほぼ」「ほぼ?」「急なことゆえ、あちこち抜けております」www
「半蔵、どうする?」「全力で押し通りまする!」「うおぉぉーーーーーーーっ!」www
「この坂を下るのか……。うおぉぉーーーーーーーっ!www
「これで安心じゃの」「まだ安心できません。明智の兵がおりまする」「では、どうするのだ?」「全力で押し通ります!」「またか! うおぉぉーーーーーーーっ!」wwww

 完全にコメディなんですけど、ここにも<生き残る>というテーマが貫かれているんですね。
 どんなにカッコ悪くても生き残る。
 どんな手を使っても生き残る。
 まさに三谷幸喜作品です。

 服部半蔵もなぁ。
 僕はコミック『半蔵の門』(小池一夫原作)の愛読者なんですけど、『半蔵の門』の服部半蔵はカッコいい。
 半蔵が武田信玄を暗殺して、家康の窮地を救ったって話になっている。
 でも、この半蔵はちょっと抜けている(笑)

 作劇としては、本能寺の変のリアクションを描いた所が新しいですね。
 安土の町の人は京で火事が起きたと思っている。
 普通ならど派手な秀吉の中国大返しを描きたい所ですが、敢えてそれを描かない。
 すごくメリハリがきいて、筆が抑制されています。
 ここまで秀吉はまったく姿を見せていませんけど、人物の出入りが実に見事。
 あれもこれもと様々な人物を登場させて、結局、収拾がつかず、深く描き込むこともできなかった最近の大河ドラマとは大きな違い。

 きり(長澤まさみ)パートもよかった。
 信繁(堺雅人)の気持ちをめぐって、梅(黒木華)と恋バナ。
「梅ちゃんのこと、好きに決まってるでしょう。見ていればわかる」
 これに答えて、梅が「ありがとう、きりちゃん」と言うと、きりは嬉しそうな顔。
 孤独な彼女は「きりちゃん」と言われたことが嬉しかったんですね。
 一方、父親から「お前は真田の家に嫁ぐのだ」と言われると、今度は満面の笑み。
 <嬉しそうな顔>と<満面の笑み>
 きりの気持ちをわかりやすく表現しています。


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愛すべき「策士」たち (TEPO)
2016-02-08 21:46:56
第一回では、昌幸が相手に応じて一瞬後には180度言うことを変える二枚舌、三枚舌を使うところを見て、また家康が一瞬前まで「嫌い」と言っていた穴山梅雪を前にして愛想を振りまくところを見て、それぞれ「したたかな策士」ということで「これぞ戦国武将!」と評していました。確かに若干コミカルな感じはしていましたが。
しかし、今回で完全に二人とも「愛すべき人物」のイメージに一新されてしまいました。特に昌幸の「全く分からん!」には参りました。
また、これから様々な経緯があって「宿敵」となってゆくのでしょうが、家康サイドにもある程度感情移入ができそうなところはいいですね。
「ちょっと抜けている」ように見えて大まじめな服部半蔵はむしろリアルだったと思います。
特に家康と本多忠勝が互いの顔についた飯粒を取って食べていたシーンも印象的でした。

>普通ならど派手な秀吉の中国大返しを描きたい所ですが、敢えてそれを描かない。

真田一族にとっては、秀吉がいかに迅速に情報を捉えて機敏に行動したとしても無関係ですし、秀吉という存在が意味を持ってくるのは彼が信長に替わる「天下人」として台頭してからでしょう。
本作はあくまでも主人公である真田一族の目線を第一にしつつ、関連する人々の情報格差を丁寧に描いていますね。
地理的には京に近いはずの安土が却って情報が遠かったり、滝川一益が変事を全く知らなかったり、といった描写は新鮮でした。

今回は、すべての登場人物が「可愛い」-もちろん「きりちゃん」も-と感じました。
愛すべき人たち (コウジ)
2016-02-09 09:28:55
TEPOさん

いつもありがとうございます。

>これから様々な経緯があって「宿敵」となってゆくのでしょうが

ここがどう描かれるのか、に興味をもっています。
家康が愛すべき可愛い人物になってしまうと、最後の真田丸での攻防はイマイチ盛り上がらない。
最終的には、権力の亡者に変貌してしまうのか?
でも、それだと、普通過ぎて芸がない気がしますし。

あとは、おっしゃるとおり、真田一族の目線を第一にしている所がいいですよね。
家康の脱出行があまりにも面白すぎたせいで、信繁の安土城脱出が霞んでしまいましたが、狸で隠し通路を見つけるあたり、信繁の才知を感じさせました。

滝川一益の情報格差も面白かったですよね。
一方は緊迫しているのに、一方は温泉のことなど考えてのんびりしている。
上杉景勝の非戦も、まさに<ザ・上杉>という感じで、人物描写のメリハリがしっかりついていましたね。

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