平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

おんな城主直虎 第47回~日の本一、いくさが嫌いな方が強うなれば、いくさのない世が見られるやもしれぬ

2017年11月27日 | 大河ドラマ・時代劇
「敵を叩きつぶす力ではなく、味方とする力が必要なのじゃ」
「いくさをせぬといういくさは、われの弔い合戦である」

 家康(阿部サダヲ)とおとわ(柴咲コウ)の言葉だ。
 今回は、この作品を貫いている〝戦わぬ道〟が全面に出たエピソードだった。

 このふたりを見ていた万千代(菅田将暉)もこれに共感する。
 おとわが、
「日の本一、いくさが嫌いな方が強うなれば、いくさのない世が見られるやもしれぬ」
 と言ったことに対し、万千代は
「しますよ、俺が。徳川を日の本一に、殿を日の本一にいたします」

 おとわと万千代はついに同じ道を歩み始めた。

 奥山六左衛門(田中美央)と中野直之(矢本悠馬)もこれに続いた。
 現実に折り合いをつけて生きてきた直之は言う。
「殿がさようないくさをするのなら、やってみるしかないではないですか」

 井伊家がひとつにまとまりましたね。
 おとわ、万千代、六左衛門、直之が、日の本一いくさの嫌いな家康を支え、いくさのない世をつくるという夢を実現するために心をひとつにした。
 ある意味、今回が『おんな城主直虎』最大のクライマックス。
 ………………

 戦わぬ道。
 敵を叩きつぶすのではなく、味方とすること。

 これで思い出すのが、安倍晋三、トランプ、金正恩の3人だ。
 頼むから戦争はするなよ。
 アメリカ国防省の試算に拠れば、戦争が起これば、韓国と日本で30万人の死者が出るらしい。
 でも、金正恩はプライドと自暴自棄で、トランプは武器を売るために、安倍晋三はアメリカファーストと支持率のために戦争を起こしそうなんだよな。
 そして、3人とも自分が〝強いリーダー〟であることを示したくて仕方ないやつら。
 頼むから、〝世界一、いくさが嫌いなリーダー〟になって下さい。

 とはいえ、
『おんな城主直虎』が主張していることは理想なのだろうか?
 歴史を見れば、家康は豊臣を叩きつぶしたしね。
 放っておけば、豊臣は反徳川の受け皿になる。
 だから豊臣を叩きつぶした、
 幕末も同じで、薩長は恭順を示している徳川を叩きつぶした。

 叩きつぶすことは平和をつくるための必要悪?
 現在も平和と安定のために「イスラム国」を叩きつぶし、北朝鮮を叩きつぶそうとしている。
 信長(市川海老蔵)の意図もそこなのだろう。

 まあ、叩きつぶすことは西洋的な発想なんでしょうね。
 西洋医学では癌をメスや薬で切除・根絶する。
 一方、癌は細胞の老化のひとつなんだから放っておけばいいという説もある。
 ………………

 ラストは酒井忠次(みのすけ)の石川数正(中村織央)に言ったこのせりふ。
「共に恥を背負っていってくれぬか?」

 こういう人のつながりは強いよね。
 弱さの共感。
 ダメな部分の共感。
 家康が岡崎衆に情けない自分をさらけ出し、力を貸してほしいと頼んだのもそうだが、何か心をひとつにできる。
 一方、信長は恐怖と排除で、人を支配しようとする。

 脚本・森下佳子さんが直虎を〝スーパー武将〟にしなかったのは、こういう意図があったのか。


※追記
 なお、本日を最後にgooブログはトラックバックができなくなるようです。
 なんとまあ残念。
 今までTBしていただいたブロガーの皆さん、ありがとうございました。
 ブックマークはしてありますので、皆さんの記事は読んでいきます。
 もはやブログの時代ではないのかな~。

『ドラマ』 ジャンルのランキング
コメント (2)   この記事についてブログを書く
« 相棒16 「ジョーカー」~警察... | トップ | 誰もがわかっている森友問題... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
一つになった井伊家と織田・徳川関係 (TEPO)
2017-11-27 22:12:49
>おとわ、万千代、六左衛門、直之が、日の本一いくさの嫌いな家康を支え、いくさのない世をつくるという夢を実現するために心をひとつにした。
>ある意味、今回が『おんな城主直虎』最大のクライマックス。

これらの人々の中では、ちょっと「こだわり」があった直之の場面が結構「ドラマ」だったように感じました。
おとわと万千代については先週ほぼ連帯ができていましたが、今回は万千代側からの声に対しておとわが涙ぐみかけたところが「ドラマ」。

ところで、家康に「武田叩きつぶし」路線を強いた「ラスボス信長」の意図は、おそらく家康に力をつけさせないことにあったように思います。

愛車の点検整備を待つ時間、たまたま「本能寺の変がなぜ起きたのか」について特集していた歴史雑誌を手にしました。
歴史家の中には信長と家康との緊張関係を指摘する人は結構いるようです。
信長から見れば、家康は対武田のための同盟者なので武田を滅ぼしてしまえば「用済み」となります。
その「用済み」の家康が武田の旧臣たちを無傷で召し抱えて強力になることは望ましくないことでしょう。
瀬名と信康を除くよう圧力をかけたのも、武田がもうすぐ片付きそうだとの見通しのもとに徳川を弱体化しようとする策だったのかもしれません。

おそらく、森下さんは織田・徳川の関係についてのそうした説を下敷きにしているように思います。
それゆえ、一見良好な関係に見せて、折りあらば家康を除こうとする信長の「隠れた牙」との闘いが本作の「締めくくり」となるような気がしています。
新しい前提 (コウジ)
2017-11-28 08:56:12
TEPOさん

いつもありがとうございます。

直之のシーンは結構、話題になっているようですね。
ツイッターでイラストにしているのを目にしました。
あとは、本多忠勝のおとわへの一目惚れ!
話数も残り少ないのに、どうするつもりか?(笑)

織田と家康の関係については、なるほど、ですね。
こちらの方が、信康の件など、すべてがしっくり説明がつく。
<織田と家康が蜜月の同盟関係にあった>というのが、これまでの戦国時代の定説・前提でしたが、これを崩すと、別の歴史やドラマが見えてくる。
面白いですね。
おっしゃるとおり、『直虎』はこの歴史観の上に描かれているんでしょうね。
予告を見ると、次回、光秀は家康に信長暗殺を持ちかけるようですし。
こういう歴史を見せてくれると、大河ドラマらしい感じがします。

コメントを投稿

大河ドラマ・時代劇」カテゴリの最新記事