平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

それでも、生きていく~治った? 殺す僕は消えた?

2011年08月19日 | その他ドラマ

 今回は文哉(風間俊介)の話。

 「治った? 殺す僕は消えた?」

 他人を<殺す僕>を抱えて生きるってことは、きついでしょうね。常に不安で怯えていなければならない。

 あるいは、真岐(佐藤江梨子)が態度を変えたような世間。常に<三崎文哉>であることがバレることを怖れて生きて行かなくてはならない。

 そして、三崎文哉だとわかった時に言われることは決まっている。

 「子供を殺された母親のことを考えなさい! 家族のことを考えなさい!」あるいは「あんたなんて生まれて来なければよかったのよ!」

 <絶対の孤独><光の見えない闇の世界>

 だから文哉は考える。

 こんな人生を生きて行かなくてはならない自分は「どうして生まれ、なぜ生きているのか?」

 真岐に「生まれて来なければよかったのよ!」と言われたが、そんなことはとっくに分かっている。

 「自分はどうして生まれてきたのか? なぜ生きているのか?」

 そして、さらに考える。<こんな自分の遺伝子を残してはならない> だから、雪恵(酒井若菜)のお腹の子を殺した。

 <水槽>と<金魚>のイメージは何だろう?

 水槽の中で窒息しかかって苦しんでいる金魚。

 これはまず文哉自身に他ならない。

 では、文哉のまわりにいる人たちはどうか?

 多かれ少なかれ、現実の中で息苦しく思っているのは確か。

 

★文哉を道徳的に断罪するのは簡単だ。法律で罰することも。

 だが、ドラマは道徳や法律を越えて、人間の<心の叫び>を描いていかなくてはならない。

 観る者は<心の叫び>をしっかりと受け止めるべきだろう。

 なぜなら、人は、金槌で子供を殺しはしないが、その他の部分では、多かれ少なかれ<文哉>なのだから。

 洋貴(瑛太)たちが、文哉の殺人の理由を知りたいと思ってるのも、<心の叫び>と向き合いたいと思っているからなのだと思う。

 

 


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4 コメント

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コウジさん、こんには~。 (mana)
2011-08-19 18:14:08
奥の深い、考えさせられるドラマですね。

>なぜなら、人は、金槌で子供を殺しはしないが、
>その他の部分では、多かれ少なかれ<文哉>なのだから。
そういうことですね。
私も「心の叫び」が何なのか知りたいです。
ただの精神異常で片付けたくないんです。
たとえそうであっても、そうなるにも理由があったはずで…
どんな両親、家庭の中で育って来たのか、今後見えて来るんですかね。
どうしても文哉に肩入れしながら見続けて来ましたけど、
今回はちょっと分からなくなってしまいました。
坂元さんはどこを目指しているんだろう。。。
文哉の葛藤 (コウジ)
2011-08-20 09:44:09
manaさん

コメントありがとうございます。

>ただの精神異常で片付けたくないんです。

そうなんですよね、ぼくも精神異常で片付けてはいけないと思うんです。

今回、文哉を考える上でポイントだと思ったのは、悠里を金槌で叩こうとしたシーン。
悠里が足をすりむいて「足が痛い」と言った時、文哉は「じゃあ、お母さんの所に帰ろうか」って言ったんです。
この時に「じゃあ、違う所に行こうか」とか「じゃあ、死んでしまおうか」と言ってしまったら、文哉は完全に壊れてしまっている。
結構、ポイントのリアクションだと思いました。

この作品、文哉が今後どう描かれていくかがポイントですね。
まさに
>坂元さんはどこを目指しているんだろう。。。
で坂元さんの手腕が問われる所ですよね。

ドラマ同好会(名前検討中 (村石太レディ&ヘブン)
2011-08-21 17:27:24
このドラマ 6話から 見始めました。よくわからないところがあるまま
第7話 を 見ました。恐ろしい展開ですね。深く いろいろ考えさせられました。犯人が 捕まって 終わる 刑事ドラマと違って こういう風なのかなぁ。とも 思いました。犯罪の引き金とは 何か~因果~ 
刑事ドラマを越えると (コウジ)
2011-08-22 09:39:18
村石太レディ&ヘブンさん

再びコメントありがとうございます。

>刑事ドラマと違って こういう風なのかなぁ

そうですね。
刑事ドラマは、おおざっぱに言うと、犯人を法的、道徳的に裁いて終わり。もちろん、犯行の動機を描いて、人間ドラマにしていますが……。

しかし、このドラマは文哉の動機を深くえぐって描こうとしています。
考えてみると、人が犯罪を犯すのって、刑事ドラマのような単純なものじゃないんですよね。
生まれ育った環境があり、一時の気持ちの高ぶりや偶然など、いろいろなものが複雑に絡み合っている。

刑事ドラマを越えて描き込むと、こういうドラマになるんでしょうね。

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