平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

暴力団排除条例~「ごくせん」「ドン・キホーテ」が作られない時代に

2011年11月30日 | 事件・出来事
 朝まで生テレビで暴力団排除条例のことをやっていた。
 <暴力団排除>、この条例は<一般市民が暴力団とつき合わない。商売をしない。これらのことをすれば市民に罰則>というもの。
 しかし、そば屋さんに暴力団事務所から注文がきた時、あるいは暴力団員がアパートを借りに来た時、どう対処するのか、といった判断基準が曖昧だ。
 基準としては、個人としてならOKということだが、個人と組織の境界は曖昧だ。現実問題として「このご注文は組関係のものですか?」「部屋は組で借りるものですか?」などと聞けない。

 この件はエンタテインメントの世界にも影響する。
 過去のことでは島田紳助さんの引退。
 最近のことでは紅白歌合戦の出場歌手。
 巷で言われているように、常連の歌手が外されていたら、あの人は暴力団に関わりがある? と色眼鏡で見られてしまう。

 ドラマも、これからは「ごくせん」とか「任侠ヘルパー」とか「ドン・キホーテ」といった作品は作るのが難しくなってくるのではないか?
 もちろん、暴力団と任侠は違う。
 ドラマでも描かれているとおり、任侠は麻薬など犯罪には手を染めないし、お祭りで焼きそばを売ったり、揉め事を解決したりする土地に密着した集団である。
 ただ、暴力団排除条例が問題とする<みかじめ料>(飲食店などから監督・保護の対価という名目で取る金銭)を匂わせる描写は、これらのドラマでも多々見られる。
 となると、任侠を扱ったドラマはこれからは作られない。
 あるいは条例的にはOKであっても、スポンサーが嫌がるから企画が通りにくい。
 これはエンタテインメントの世界としては問題である。
 まだまだ見たいですからね、義理と人情の世界を。

 朝まで生テレビでも語られていたが、この条例の問題点とは何か?
 それは<国家が個人の私的関係に干渉してくること>である。
 現在は自由と人権が認められている社会なのだから、人が誰とつき合おうが自由。
 紳助さんだって、そのつき合いで法を犯すことをやっていたのなら問題だが、つき合うだけで辞めたりする必要はない。
 それは<国家が表現の世界に干渉してくること>にも繋がる。
 今のテレビはコンプライアンス(法令遵守)を徹底しているから、疑いのある歌手や任侠ドラマを排除してくる。
 法に触れていなくても自主規制してくる。
 もちろん、暴力団は問題である。
 ただし、それは犯罪を犯した時に、警察が取り締まり、逮捕すればいいこと。

 <暴力団撲滅>という誰もが納得する言葉の裏に、<国家の私的関係や表現への干渉>が見え隠れしているような感じがする。



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