今週はいくつかの変化。
★まずは河合はるこ(南 明奈)の退場。
茂(向井 理)が言う様に現実は「漫画家は皆がんばっていて、その中で食べられている人はごくわずかで、長く描き続けられる人はさらにごくわずか」なんですね。
これは漫画家に限ったことではない。自分の好きなことをして生きていくとはそういうこと。
十分な結果が出せなくて田舎へ帰っていくはるこ。
彼女は漫画を描くことをなくして「心の中が空っぽになってしまった」と言う。
しかし、ここでも茂はとても大切なことを言う。
「漫画家魂は残る」
そうですね、三年間がんばったことは決してムダではない。
人生のいろいろな場面でそれは意味を持ってくる。
たとえば、何か苦しいことがあった時に「あの時はあんなにがんばったんだから」と思えたり、「少なくとも自分はトライした。何もせずに諦めていたよりはよかった、何よりも充実した時間を送れた」と満足感を覚えたり、「世の中には自分よりすごい人がいるんだ」と理解できたり。
あるいは茂の父が茂に影響を与えたように、漫画家魂ははるこの子供に受け継がれるかもしれない。
そして何よりはるこには、数は少ないかもしれないが、貸本屋の自分の漫画を読んでくれた人がいた。わずかかもしれないが、はるこが描いたことはそれらの人に受け継がれた。
人生にムダなことはない。
★もうひとつの変化。
雄玄社の豊川(眞島秀和)の登場。<ザラッと来る漫画>を求めている男。
40万部の雑誌の仕事を、宇宙SFものは描けないからと言って断る茂。
漫画家の様な自分を表現する人間は器用ではいけないんですね。
あくまで<自分の世界>で勝負する。
もっとも、この<自分の世界>というのが難しい。一朝一夕に獲得出来るものではない。
様々な作品を描いて、自分を掘って掘って掘りまくり、試行錯誤して獲得できるもの。
それが「ザラッと来る作品」。
はるこは残念ながら<自分の世界>に至る前に挫折してしまった。
作家が目指すべきはオンリーワン。
ナンバーワン、ウケ線を狙いでモノマネ作品を書いても結局はメッキは剥がれる。
だから茂が目先の美味しい話に飛びつかなかったのは正解。
だから水木しげるはオンリーワン作家になった。
オンリーワンこそ一流の証明。
※追記
豊川が持ってきた<カステラ>。
村井家では光り輝いていますね。
<カステラ>はある意味メジャーな世界の象徴。
茂が仕事を受けなくて、布美枝(松下奈緒)がカステラを返そうとするのも微笑ましい。
上手い小道具になっている。
★まずは河合はるこ(南 明奈)の退場。
茂(向井 理)が言う様に現実は「漫画家は皆がんばっていて、その中で食べられている人はごくわずかで、長く描き続けられる人はさらにごくわずか」なんですね。
これは漫画家に限ったことではない。自分の好きなことをして生きていくとはそういうこと。
十分な結果が出せなくて田舎へ帰っていくはるこ。
彼女は漫画を描くことをなくして「心の中が空っぽになってしまった」と言う。
しかし、ここでも茂はとても大切なことを言う。
「漫画家魂は残る」
そうですね、三年間がんばったことは決してムダではない。
人生のいろいろな場面でそれは意味を持ってくる。
たとえば、何か苦しいことがあった時に「あの時はあんなにがんばったんだから」と思えたり、「少なくとも自分はトライした。何もせずに諦めていたよりはよかった、何よりも充実した時間を送れた」と満足感を覚えたり、「世の中には自分よりすごい人がいるんだ」と理解できたり。
あるいは茂の父が茂に影響を与えたように、漫画家魂ははるこの子供に受け継がれるかもしれない。
そして何よりはるこには、数は少ないかもしれないが、貸本屋の自分の漫画を読んでくれた人がいた。わずかかもしれないが、はるこが描いたことはそれらの人に受け継がれた。
人生にムダなことはない。
★もうひとつの変化。
雄玄社の豊川(眞島秀和)の登場。<ザラッと来る漫画>を求めている男。
40万部の雑誌の仕事を、宇宙SFものは描けないからと言って断る茂。
漫画家の様な自分を表現する人間は器用ではいけないんですね。
あくまで<自分の世界>で勝負する。
もっとも、この<自分の世界>というのが難しい。一朝一夕に獲得出来るものではない。
様々な作品を描いて、自分を掘って掘って掘りまくり、試行錯誤して獲得できるもの。
それが「ザラッと来る作品」。
はるこは残念ながら<自分の世界>に至る前に挫折してしまった。
作家が目指すべきはオンリーワン。
ナンバーワン、ウケ線を狙いでモノマネ作品を書いても結局はメッキは剥がれる。
だから茂が目先の美味しい話に飛びつかなかったのは正解。
だから水木しげるはオンリーワン作家になった。
オンリーワンこそ一流の証明。
※追記
豊川が持ってきた<カステラ>。
村井家では光り輝いていますね。
<カステラ>はある意味メジャーな世界の象徴。
茂が仕事を受けなくて、布美枝(松下奈緒)がカステラを返そうとするのも微笑ましい。
上手い小道具になっている。
「漫画家魂は残る」は茂らしいいい言葉です。豊川の「ザラッとくる」もさっそく我が家のはやり言葉に。このドラマ、「そげですか」「ちょっこし」「がぜんファイトがわいてきました」など印象に残るセリフが多くて楽しいです。
カステラは貧しい村井家の食卓で光り輝いてました。カステラがこんなに素敵にみえるのも、ドラマが丁寧に作られているからで、ナレーションで「当時、カステラは高級品で・・・」などと入れなくても大丈夫なんですね~。
布美枝が洗濯しながら「埴生の宿」をうたっているのも、仕事が細かいなと思いました。
ちょっとそれますが、天海祐希さんの「GOLD」見ました。私は勝間和代さんを尊敬してますので、ドラマでの天海さんのセリフは共感して見ていたんです。
でも、「子供を味方につけるためには、食事をつくり、家を清潔に保つことよ」というセリフはどうかと思ったのです。
布美枝は、まさに少ない予算で毎回食事をつくり、ボロ家を清潔に保っています。でもそこに「いつか離婚したときに藍子の親権を確保しよう」という計算はありません。
天海さんのGOLDでのセリフは、布美枝こそが真の良妻賢母であると言っている気がしました。
いつもありがとうございます。
「がぜんファイトがわいてきました」が残りましたか。
確かに今は<がぜん>は使いませんよね。
「埴生の宿」に着目される所もNolly Changさんらしい。
この作品は、ナズナといいディティルが凝っていますよね。
>ナレーションで「当時、カステラは高級品で・・・」などと入れなくても大丈夫なんですね~
というのもおっしゃるとおりですが、家事をしながら視聴される朝ドラの宿命か、「布美枝は嬉しくなりました」といった過度の説明ナレーションもあるのも朝のテレビ小説らしいですよね。
そんなことは前後の流れや役者さんの表情を見ればわかるのに。
作家さんも本当はこういうナレーションは省きたいんでしょうね。でも朝ドラだから入れなくてはならない。
「GOLD」、ご覧になってるんですね。
「子供を味方につけるためには、食事をつくり、家を清潔に保つことよ」というせりふは自分の決めた原理原則、セオリーどおりにしか動けない天海さんの主人公らしいせりふですよね。
親権のことからは外れますが、布美枝はそんなことを原理原則にしなくても自然に出来ている所が面白い。
昔はそんなことは親から子へ、生活の中で教えられていたんでしょうね。
ところが現在は長澤まさみさんの秘書が教えられた様に、言葉にしなければ伝わらない。
「ゲゲゲの女房」は現代が忘れたものを教えてくれますよね。