平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

サギデカ~現代の問題を凝縮した社会派ドラマ! 「景気がいいと言われているのに若い皆さんにまわって来ないのはなぜか、カネが一カ所に留まったまま動かないからです」

2019年09月13日 | 推理・サスペンスドラマ
 土曜ドラマ『サギデカ』(NHK土曜よる9時)。
 単なる刑事ものかと思っていたら、なかなかの社会派ドラマだった。
 まあ、NHKの土曜ドラマだし、脚本が『透明なゆりかご』の安達奈緒子さんだから、そうなるか。

 第1話は振り込め詐欺。

 振り込め詐欺の勧誘者は若者にこんなことを言って勧誘する。
「今、日本社会は景気が良くなってると政治家は言います。
 でも若い皆さんにはまわって来ていない。
 なぜか?
 カネが一カ所に留まったまま動かないからです。
 特に70歳以上、
 彼らは右肩上がりの、いい時代に生まれただけで富を独占している。
 私たち、下の世代がどれだけ困窮しているか、見ていない」


 振り込め詐欺で電話をかける、かけ子の加地颯人(高杉真宙)は主人公の刑事・今宮夏蓮(木村文乃)にこう主張する。
「自殺したくなるほど働かせて、微々たる給料しか払わない、合法なだけで、ケチで、冷酷なブラック会社より、よほどウチの店の方が社員思いで合法的だと思いますけど」

 すごいせりふだ。
 社会に対する不満はこんなふうに溜っているんですね。
 それがマグマのように噴き出しているのが、振り込め詐欺。

 まあ、70歳以上の方に関して言うと、彼らは苦労されてきたし、敗戦の悲惨も体験されてるし、今の先進国と言われるこの国の礎を築かれた功労者なんですけどね。
 問題なのは、ブラック企業と内部留保を溜め込んで社会に還元しようとしない大企業とそれに癒着している政治家と官僚。
 不満をぶつける相手を間違えている。

 主人公の刑事・今宮夏蓮も同じようなことを言っていた。
「やるんだったら本当にがめつい年寄りを狙って下さいよ!
 このご時勢に、いまだに恫喝で人に言うことをきかせて、若者を虐げて搾取して、自分は労せず見たことがないようなお金を集めて、誰にも渡さず、既得権に守られてのうのうと生きている、そういうヤツから奪いなさいよ!
 あなたたちは高齢者を一括りにして、その顔を見ない。見ないようにしてる。
 じゃないと気づいてしまうから。
 自分たちが本当に弱い者から奪っているということに気づいてしまうから」


 前半のせりふ。
 過激ですね。
 後に夏蓮は上司から「刑事が言うことじゃない」とたしなめられるんですけど、これもまた現在の社会を凝縮した言葉。

 こういうせりふがテレビから飛び出して、不満を抱えている人が気づいたり、議論が始まったりするといい。

 第2話はボケ老人が詐欺に荷担してしまう話でしたが、『サギデカ』は現代を描いた社会派ドラマです。
 犯罪には社会の不満・鬱憤・問題が凝縮されている。
 
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