平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒 「待ちぼうけ」~特命が邪魔しないと、はやく進むぜ

2014年03月13日 | 推理・サスペンスドラマ
「特命が邪魔しないと、はやく進むぜ」
 今回は伊丹(川原和久)が大活躍!? と思いきや、実は右京さん(水谷豊)たちが半日はやく前に進んでいたというオチ!(笑)
 伊丹が何とかたどりついた事件の状況も、芹沢(山中崇史)が発見した血痕の証拠も、右京さんたちはあっという間に発見してしまった(笑)

 脚本は『リーガルハイ』の古沢良太さん。
 やはり作りがお洒落。
・右京さんの無人駅での友部巧(太川陽介)との会話。オセロ。
・享(成宮寛貴)のカフェでの伊沢雪美(芳本美代子)との身の上話。
・伊丹たちが追う殺人事件。
 このまったく関係ないように思われた3つの出来事が一気にリンクして、事件の全貌が明らかになる。
 これが物語の快楽なんですね。
 ミステリとしては謎もサスペンスもあまりないのですが、構成で見せている。
 構成だけで作品が成立するという良い見本。

 ちょっとお説教くさいけど、メッセージも共感する。
 不運が重なり、自分の人生を失敗と考え、自殺しようとしている友部に右京はオセロをひっくり返しながら言う。
「どんな状況でも最後まであきらめないことです。
 どんなに無様でも惨めでもあがき続けることです。
 そうすれば奇蹟が起こることもあります」

 <奇蹟が起こることもあります>と断定していないのは大人の言葉ですね。
 <奇蹟は必ず起こります>と断定してしまったら、たちまちウソになる。
 酸いも甘いも体験してきた人間は、<奇蹟>が起こることもあるし、起こらないこともあることを知っている。
 人生は総じて失敗の連続であることも。

 友部の場合は、「いばらの道でも愛する人と歩むことを幸せと感じる」伊沢雪美を得ることが出来てよかった。
 なので、
 人生は終わる瞬間までわからない。
 最後まであがき続けよ。

コメント
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