平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

再稼働反対!~福島の意見聴取会の心の叫び

2012年08月03日 | 原子力発電・反対
 エネルギー問題をめぐる意見聴取会が福島で行われた。
 当然のことながら、ほとんどの出席者の主張は、<原発0%>の主張。
 以下、東京新聞に掲載された意見を抜粋してみる。

★原発は制御できないことを学んだ。使用済み核燃料をどうするかも決まっていない。負の遺産を未来に残さなければならないのか。
★放射性廃棄物をどうするのか? 処理はごく近い将来に行き詰まる。そのリスクをだれが負うのか?

 使用済み燃料を処理できない以上、原発問題は現在の私たちだけの問題だけではない。
 私たちの子孫の問題でもある。
 現在のわれわれだけが豊かな電気の恩恵を受けていい思いをし、未来の人間にツケをまわすというのは、とても恥ずかしいし、申し訳ない。

★事故が起きたのにもう再稼働だ。首相は再稼働を決める際に「自分が責任を取る」と言ったが、今回の事故の責任はだれが取ったというのか。
★東電のおそまつな対応、政府も東電のいいなりで事故になった。ふるさとを失った苦しみがあなたたちに分かるのか。
★電力会社の人が「事故で死んだ人はない」と発言したと聞き、出席する気になった。あんなに元気だったのにっていう人が亡くなり、自ら命を絶った人もいる。
★線量計で測定してから子供たちを外で遊ばせるようになった。子供たちには「間違ったら素直に反省し改めなさい」と教えている。大人の潔さを子供に教えるべき。

 これらの意見は事故の責任の問題である。
 今回の事故では誰も責任を取っていない。
 一部の福島の方が東電の役員を刑事告訴をしているが、有罪に持ち込むのは難しいようだ。
 ならば倫理的に責任を問いたい所だが、「事故で死んだ人はいない」という発言。
 電力会社や原子力ムラの方がすべてこのような意見でないことを願いたいが、この発言を聞く限り、彼らは何も感じていない。

★安全対策が不十分なまま再稼働を許すとは、脳みそがメルトダウンしているのか。
★首相は大飯原発の再稼働を決める際に、国民の生活を守ると言ったが、関西電力は原発を動かしたとたんに火力発電を止めた。

 大飯原発再稼働の目的は<経済>である。
 電力会社の場合は、原発を再稼働しなければ、会社の経営が成り立たなくなるから。
 ならば、そのことを正直に語って、問題提起すべきなのに、<電力不足>になるからとゴマかしている。

★福島は健康に生きる権利を奪われた。最も懸念するのは子供たちへの影響だ。原発は人権の問題だ。
★ドイツは福島の事故後、脱原発を決めた。当事者の日本がなぜできないのか。首相はドジョウに戻って泥をかぶり、すべての原発を廃炉にして下さい。

 <脱原発>を決めたドイツ。
 その実現のためには多くの困難があるようだが、国と経済界は一体となって成し遂げようとしている。
 ところが日本は「現実的に無理」という官僚的な発想。
 理想を語り、実現していくのが政治家なのだが、現内閣は完全に、頭のかたい官僚や年寄りばかりの経済界に取り込まれている。
 また、ドイツは<脱原発>を決める時に、社会学者や哲学者、宗教家で構成される<倫理委員会>を作って、提言させたそうだ。
 ところが日本は、原子力ムラ周辺の学者の意見ばかり。
 原発問題は、<倫理>の問題でもある。
 <科学>や<経済>だけの意見では、どうしても片手落ちになる。心の問題がおろそかになる。
 上記の福島の方の発言は、心の叫びである。
 そして、今大切なの<心>なのである。

 本日(8/3・金)も、<原発・再稼働反対>の官邸前の抗議集会が行われます。
 時間は18時~20時。
 場所の首相官邸前は、地下鉄国会議事堂前3番・4番出口。



コメント (2)
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