平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ポール・ニューマンの死を悼む

2008年09月28日 | 監督・俳優・歌手・芸人
ポール・ニューマン氏が死去…83歳(スポーツニッポン) - goo ニュース

★僕の一番好きな役者さん
 どこかやわらかさとユーモアがあるんですよね。

 それが顕著だったのはスティーヴ・マックィーンとの夢の共演「タワーリングインフェルノ」。
 ビルの設計者というインテリ役のせいもあったが、<剛>のマックィーンに対し<柔>のニューマンという感じ。

 「スティング」は当たり役。
 回転木馬でいびきをかいている情けない詐欺師。
 それがビシッとスーツを着ると威厳と貫禄が出てくる。
 このメリハリの上手さ。
 その他にもある。
・列車でのポーカー対決ではジンでうがいをし体中に振りまくとたちまちぐでんぐでんの酔っぱらいに。
・くしゃみをしてネクタイで鼻水をぬぐう、どちらかと言うと汚いシーンだが何故かかっこいい。
・ポーカーでイカサマが成功して手を叩いて喜ぶ姿は実に無邪気。
 でもポーカーをする部屋から一歩外に出るとシャキッとして貫禄の詐欺師の姿になる。
 まだ未見の方はぜひ見て欲しい。
 演技の引き出しの多さに引き込まれる。

★夢の共演に適した役者さん
 先程のマックィーンの時もそうだけど、ポール・ニューマンは相手を引き立て、同時に自分も引き立てる術を知っている。
 「スティング」や「明日に向かって撃て」のロバート・レッドフォードもその恩恵に預かった例。
 「スティング」では練達の詐欺師(ニューマン)と勢いだけの若い詐欺師(レッドフォード)とが対照的でそれぞれに魅力を出している。
 「明日に向かって撃て」では陽気で機知に富んだお尋ね者をニューマンが演じているから無口で無器用なお尋ね者のレッドフォードが引き立つ。
 ニューマンがしっかりと受けてくれるから相手はのびのびと演じることが出来るのだろう。
 その点ではニューマンはスター同士の夢の共演に適した役者さん。
 一枚看板で作品を背負うよりはビッグスターとのコラボで魅力を発揮する役者さんである。

 最近こういう役者さんはいなくなりましたね。
 大変残念。
 しかしスクリーンの中でポール・ニューマンは輝き生き続ける。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする