乱愚雑記帳

わが鼓動とともに

大木昭夫君へのオマージュ・無冠の天才写真家

2016年11月04日 | 日記・エッセイ・コラム

 

 今は亡き天才写真家、大木昭夫君が創り上げたCAFÉ ROBOTは惜しくも数年前閉店した。コンクリートむき出しの「スタジオ深川からくり亭」ビル一階にあったカフェは三十年間余り開業し続けたが、深川清澄界隈に新しい珈琲店ができ始めた頃、店長(彼の次弟)の体調思わしくなく惜しくも閉店した。それから間もなく何ということか大木兄弟は相次いで他界してしまったのです。実に無念である。彼は凄まじいエネルギーで死ぬまで写真を発表し続けた。彼は無冠の天才写真家であり、その段違いに鋭い感覚は写真のみならず絵画、デザイン、インテリアに才能を発揮した。彼が三十代の時に何度となく訪れては撮りためていた台湾はまだ厳しい戒厳令下の時代であった。その写真集『真空の島・台湾』は不朽の名作であり、台湾の歴史においても貴重な写真集として出版されている。彼の記念碑でもある『からくり亭ビル』と『カフェ・ロボット』を立ち上げた喜びの時間が思い起こされる。スタジオからくり亭という看板が当時の名残となった。CAFÉ ROBOTの店内には巨大な木製ロボットがテーブルの上に鎮座し、その周囲にはブリキ細工のロボット玩具が客を迎えていた。地下鉄半蔵門線と大江戸線が交差する清澄駅の上にある『スタジオからくり亭』ビルに偶然出会った方はこの話を思い出してください。燃えるような大木昭夫兄弟が夢見た地点であったことを。生粋の深川生まれの江戸っ子が写真機を握りしめ、欲望のゴールド・ラッシュ(Gold Rush・19世紀金鉱発掘)に沸いた彼らの夢の跡をあてどなく撮り続けた大いなる旅人であったことを忘れないでください。永遠なれ大木昭夫君!合掌 

                              

  From American Ghost Town.”Gold is Gold" Photograph by Akio Ohki

                        

                                    

 

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