25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

尾崎放哉の句

2016年01月21日 | 文学 思想

  尾崎放哉の句を幾つか

 

 咳をしても一人

なんと丸い月が出たよ窓

松かさそつくり火になった

とつぷり暮れて足を洗つている

墓のうらに廻る

いれものがない両手でうける

  放哉の自由律俳句。何度読んでも寂しい孤独感をもらうことになる。こんなに僕は今健康だというのに。このさすらいの俳人は享年42歳。この放哉役を渥美清がやりたかったらしい。しかし、トラさんのイメージが邪魔した。残念だったろう。酒を飲むと始末におえない放哉のようだった。吉村昭が「海も暮れきぬ」で墨画のように生涯を描いている。電子ブックの「青空文庫」では彼の句集全部読むことができる。

すばらしい乳房だ蚊が居る

はるの山のうしろからけむりが出だした

 

 

 

 

 

  



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