25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

善なる戦争、悪なる戦争

2015年03月20日 | 文学 思想
 チュニジアもたいへんなことになってきた。観光業へ大打撃であろう。バリ島は爆弾テロがあってから回復するまでに5年かかった。インドネシアにもイスラム原理主義者がいるから、心配なことだが、まあ、僕はあまり気にせずに行っている。
 世界の観光業が萎縮するように思われる。

 それにしてもやっぱりすごかったのはオウム地下鉄サリン事件だ。サリン60トンの製造能力をもつべく施設内に製造装置を作っていたという。それを東京上空から散布する計画もあったというのだから、狂気の沙汰というしかない。
 オウム真理教事件は麻原が黙っている限り、謎のままだ。歴史を俯瞰すればたしかにイエスキリストも十字架の刑で殺された。
それにしてもオウム真理教はバカバカしすぎるほどのテロ宗教団体である。
 観念の世界の成り立ちを言ったのを吉本隆明であった。我々の観念は、「共同の幻想」と「対の幻想」と「個人の幻想」から成り立っていると説いた。家族を「追幻想の世界」とみなし、そこから何かの契機で「共同幻想」が生まれた。個人幻想と共同幻想は一致することもある。互いに反発しあう場合もある。
 オウム元信者の話によると、麻原への帰依は追幻想であり、そして教団の主ということから共同幻想にもなっている。個人の世界は「サリンさえ巻いて関係のない人をポアしてもかまわない」という考えと集団による怯えがあったように思われる。脱会した信者、マインドコントロールがとれた信者は、入信する前の元の自分に戻ったのか、元の自分は克服して、オウムをも克服して今あるのか聞きたいき気がする。

 ほんの70年前は日本人も特攻隊があり、自爆戦争をしていたのだ。なぜ人間はそうなっていくか。連合赤軍事件でもその問題は解かれないままであった。

 少年による殺人事件も本当の謎は隠されたままだ。

 世界が萎縮して、やがてヒステリックになり、やがてやってしまえとなり、とそんな気持ちから遠ざかることが必要である。
 戦争に善なる戦争も悪なる戦争もない。戦争はすべて悪い。 
  


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