25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

呑気にいる中でのテレビ世界

2018年12月03日 | テレビ
 車に乗る時はこの頃サザンオールスターズの最初のアルバム「熱い胸さわぎ」を聞き、何度かかけて次に「テン ナンバーズカラット」「タイニーバブルズ」「ステレオ太陽族」と聞いてゆく。ステレオ太陽族のころになると桑田佳祐の発声法が変わってきて、最初の頃の喉でうたい、しゃがれた声のしゃがれがなくなってくる。歌の演技力は天性のものなのか、日本人やら外国人やらわからず、1960年代のものやら、1970年、80年代、はたまた2018年かもしれないと思うほどに曲の古さがない。「綺麗」が出たころに息子が産まれた。娘は乳児のころから弟のたんじょうまで、どっぷりとサザンの音楽を聴かされたと思う。
 ぼくはどちらかというと、テンポの早い曲が好きで、チャチャチャやマンボ、レゲエなどのラテンリズム調が好きでハチャメチャに歌える爽快感がある。

 とこんなことを書いていたらフランスの大規模デモ、暴動のニュースが入ってきた。同じ構図が日本にもある。地方は車がないとやっていけない。交通機関はタクシーやバス会社のように既得権益者がいて、シロタクも相乗りもままならず、免許証返上ムードも高齢者を脅かす。
 日本人はおとなしい。株主、輸出業者、土建業者優遇の政策は効果を出しているように見えるが、地方についてはほぼ無策である。地方創生大臣は名前だけだ。何もしないで任期が終わる。そうしているあいだにさらに衰退していく。

 日本の十年後や二十年後はどうなっているか。
 次のニュースはメキシコで足止めされているホンジュラスの収容所が伝染病のため閉鎖され、路上生活を余儀なくされているというものだった。加えて数千人が姿を消し、暴徒化するのではないかとニュースは報じていた。

 世界はてんでばらばらになっているようで、イギリスはEUを離脱難航し、EUのリーダーであるドイツのメルヘル首相は党首を辞任し、EU存続派のフランスのマクロン大統領は金持優遇で不人気である。ロシアはEUとアメリカから経済制裁をされている。中国とアメリカは貿易戦争で見通しがつかない。

 戦後73年が煮詰まってきた感がある。豊かであることは借金ができることだともいわんばかりの日本。保護主義に傾くアメリカ。難民で困惑するヨーロッパ。

 こんなニュースを目にしながらサザンのことを考え、これから名古屋まで孫たちを送り、夜はきっと「千年の愉楽」を三度目再読しているだろう。