六斎念仏 京都各地
およそ日本の芸能と言うものは、宗教的儀式が原点であるとされる。仏教も元々は比叡山や高野山で修行をし「解脱・悟り」を得るものとされてきた。しかし空也上人が比叡山から庶民の中に降りて来て「念仏踊り」を広めた事から、修行から誰でも出来る「念仏」が宗教儀式となって行った。
単にお経を読む事から、踊り歌う行事へと昇華して行ったのだろう。一種の陶酔儀式でもあったと想像する。六斎念仏は、仏教上、月に6日の斎日に勤行をする事から始まった。しかし現在は、斎日というよりお盆や一定のお祭り儀式として全国に広まっている。
京都においては、踊る歌うだけではなく、鉦(かね)太鼓・笛など楽器を用いて発展をし遂にはストーリー性を持ち「狂言」として独自の進化を遂げる。今日の能や狂言から歌舞伎に至る古典芸能のすべての原点がここにあるとされる。壬生寺の大念仏狂言などは「国の重要無形民俗文化財」に指定されている。
一部の超人が行う宗教儀式が、こうして一般庶民に普及したのだ。
「山」で行う仏教が、「里」に下りて来たのだ。
京都手帳から、この時期開催される六斎念仏を列挙する。
8月16日 壬生寺 中堂寺六斎念仏
18日 御霊神社 小山郷六斎念仏
20日 光福寺 田中村六斎念仏
22日 浄禅寺 上鳥羽六斎念仏 上善寺 小山郷六斎念仏
24日 竹林寺 中堂寺六斎念仏
京都はまだまだ深い・・・・・。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます