Photo: San Mateo Bridge . . . I used to cross this bridge to go to school.
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ところで、E-mail の話にもどります。わたしは1994年の春から1998年の夏まで、アメリカの北カリフォルニアで暮らしていました。最初は大学院生として、後半はその大学で英語の非常勤の教員をしていました。当時、アメリカの教育の現場ではE-mailという言葉は不可算名詞として考えられていました。学生の書く文章の中に an e-mailという言葉を見る事はよくありましたが、いわゆるcommon errors(よくある間違い)の一つとして考えられ、an e-mail messageと訂正するのが普通でした。
ところが、ここ数年で事情が違ってきたようです。an e-mailという言葉が堂々と英語教師によって使われ、英語の教科書にも使われるようになりました。でも、あいかわらず、不可算名詞として使われている例もあります。
それではいったいどうしたらよいのでしょうか?
ただ日常的に英語を使うのであれば、最近の傾向に従うのもよし、感覚的に自分のしっくりくる方を選ぶのもよし。でも、教師という人に教える立場の者にとっては、できるかぎりクリアーな基準を持っていたいと思うものです。
わたしなりの答えはありましたが、ここはやはり、自分の原点に帰ってみようと、アメリカの大学院時代の恩師に尋ねてみることにしました。
英文法を専門とする教授は他にもいましたが、わたしが一番尊敬している先生です。いわゆる何事にも妥協を許さないタイプの方で、それだけに、彼女の言う事はいつもわたしにとって信頼できるものです。
そして、彼女の答えは、e-mail は可算名詞となり、現在は非可算名詞としてよりも、可算名詞として使われる事が多いということです。ただ、用法によって可算と不可算の使い分けがされており、その違いは以下のようになっています。
不可算の使い方:E-mail is not a good way to discuss confidential information.
(Eメールは秘密の情報を語るには不向きの手段だ。)
可算の使い方:My inbox was crammed with 100 emails when I logged on this morning. (今朝、接続したところ、メールが100通も来ていた。)
つまり、最初の例文のようにE-mailが総称的に使われる場合は不可算名詞として単数で扱われ、二番目の例のように個々のメールを意味する場合には可算名詞として扱われている、ということです。
実際に彼女からの答えをお読みになりたい方は以下を御覧下さい。許可をいただいたので掲載します。kaoruさんが前回コメントしてくださったコンピューターのマウスについても言及されています。また、今回のテーマを書くきっかけを下さったKopyKatさんが書いていたように、e-mailのハイフンがなくなりつつあることについてもやはり述べているところが興味深いです。(ちなみにわたしはmouseについてもハイフンについても彼女には尋ねていなかったのですが。)
ちなみにその先生の本の紹介も最後に付けておきます。ESLではなく、アメリカ人の英語を学ぶ学生のために書かれた本です。わたしは日本の大学でも英語専攻でしたが、この本から学んだ事は少なくありません。
"E-mail" has become a count noun; in fact I think it is more often used as a count-noun than non-count. It's like "cake", I think--sometimes count and sometimes not, depending on use. New words often undergo a lot of change in use as they become widely adopted. I remember when the word "mouse" first was used to describe the gadget that we use to point to the computer screen--its plural was at that time "mouses." Later, as the word became firmly established in this usage, I heard the plural "mice"--making it just like the sense for small rodents.
Back to "e-mail": Here is a sentence that shows non-count usage:
a) E-mail is not a good way to discuss confidential information.
And here is count:
b) My inbox was crammed with 100 emails when I logged on this morning.
Notice that the hyphen is not consistently used either. I think we will soon lose it.
Both uses are grammatical at the present time.
Regards,
Marilyn Silva
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ところで、E-mail の話にもどります。わたしは1994年の春から1998年の夏まで、アメリカの北カリフォルニアで暮らしていました。最初は大学院生として、後半はその大学で英語の非常勤の教員をしていました。当時、アメリカの教育の現場ではE-mailという言葉は不可算名詞として考えられていました。学生の書く文章の中に an e-mailという言葉を見る事はよくありましたが、いわゆるcommon errors(よくある間違い)の一つとして考えられ、an e-mail messageと訂正するのが普通でした。
ところが、ここ数年で事情が違ってきたようです。an e-mailという言葉が堂々と英語教師によって使われ、英語の教科書にも使われるようになりました。でも、あいかわらず、不可算名詞として使われている例もあります。
それではいったいどうしたらよいのでしょうか?
ただ日常的に英語を使うのであれば、最近の傾向に従うのもよし、感覚的に自分のしっくりくる方を選ぶのもよし。でも、教師という人に教える立場の者にとっては、できるかぎりクリアーな基準を持っていたいと思うものです。
わたしなりの答えはありましたが、ここはやはり、自分の原点に帰ってみようと、アメリカの大学院時代の恩師に尋ねてみることにしました。
英文法を専門とする教授は他にもいましたが、わたしが一番尊敬している先生です。いわゆる何事にも妥協を許さないタイプの方で、それだけに、彼女の言う事はいつもわたしにとって信頼できるものです。
そして、彼女の答えは、e-mail は可算名詞となり、現在は非可算名詞としてよりも、可算名詞として使われる事が多いということです。ただ、用法によって可算と不可算の使い分けがされており、その違いは以下のようになっています。
不可算の使い方:E-mail is not a good way to discuss confidential information.
(Eメールは秘密の情報を語るには不向きの手段だ。)
可算の使い方:My inbox was crammed with 100 emails when I logged on this morning. (今朝、接続したところ、メールが100通も来ていた。)
つまり、最初の例文のようにE-mailが総称的に使われる場合は不可算名詞として単数で扱われ、二番目の例のように個々のメールを意味する場合には可算名詞として扱われている、ということです。
実際に彼女からの答えをお読みになりたい方は以下を御覧下さい。許可をいただいたので掲載します。kaoruさんが前回コメントしてくださったコンピューターのマウスについても言及されています。また、今回のテーマを書くきっかけを下さったKopyKatさんが書いていたように、e-mailのハイフンがなくなりつつあることについてもやはり述べているところが興味深いです。(ちなみにわたしはmouseについてもハイフンについても彼女には尋ねていなかったのですが。)
ちなみにその先生の本の紹介も最後に付けておきます。ESLではなく、アメリカ人の英語を学ぶ学生のために書かれた本です。わたしは日本の大学でも英語専攻でしたが、この本から学んだ事は少なくありません。
"E-mail" has become a count noun; in fact I think it is more often used as a count-noun than non-count. It's like "cake", I think--sometimes count and sometimes not, depending on use. New words often undergo a lot of change in use as they become widely adopted. I remember when the word "mouse" first was used to describe the gadget that we use to point to the computer screen--its plural was at that time "mouses." Later, as the word became firmly established in this usage, I heard the plural "mice"--making it just like the sense for small rodents.
Back to "e-mail": Here is a sentence that shows non-count usage:
a) E-mail is not a good way to discuss confidential information.
And here is count:
b) My inbox was crammed with 100 emails when I logged on this morning.
Notice that the hyphen is not consistently used either. I think we will soon lose it.
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Marilyn Silva
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これからは不可算名詞リストなんてものはクラスで渡さない方がいいですね。名詞は意味によって加算にも不可算にもなると基本ルールだけ解説してあとは文脈に乗せて指導します。感謝。
いつもはどちらかというと優しい穏やかな風が吹いてる感じだけど、今日のはカラッとした爽やかな風!
あ、ひとりごとです(笑)私もすごく今回のトピックは興味ありました。KopyKatさんのところでもこちらでも本当に勉強させてもらったという感じです。
恩師の方の説明もわかりやすくて納得です^^
ありがとう!この本を買ってみようかな。
最近は数えちゃってますよね。
言葉って変わっていくものですねえ。。
う~ん、もう加算、不可算と単純に分けるのはキケンですね。
↓
http://www.cnn.com/2006/TECH/ptech/03/01/microsoft.dance.pad.ap/index.html
(ここでの e-mail は総称的に使われている不可算名詞のようですね。)
商品化されることはないと思いますが、されたらおもしろいかも?! なんか(←み、みりぃさん・・・)、エレクトーンみたいですね。
確かに単純にこの単語は不可算名詞だと教えるのはキケンかもしれませんね。文脈と共に教える必要があるのでしょうね。
また、言葉が変化するということも学生に伝えたいと思いますね。その変化に気をくばる意識を持つこともたいせつなように感じます。
Dr.Silvaは素晴らしい先生です。彼女の本は英語の文の構造を徹底的に教えてくれます。現在もCalifornia State University East Bay で教えていらっしゃいます。Quarter制なので(つまり1term が3か月)いつかお時間がとれれば、実際に授業をとられてみてもよいのでは、と思います。(授業は毎回おもしろかったです。)
本当に言葉って変わるのだな、と実感しました。わたしもついこの前までアメリカにいたつもりなのに . . . 時の流れも感じました。
加算・不加算名詞・・・好きなところです。
読んでいて・・キットこれは一般論を言うときには、付加算という結論かなと思いました。
ただ、加算名詞を複数にすることによって、一般論・総称化することができますよね。
I like dogs.
加算名詞で押し切ろうとすれば押し切れないことはないはずですよね、と思ったりしてますが・・・
そうなんです、お世話になった先生がまだ現役でがんばっているのは本当に嬉しいです。出世して、Department ChairからDeanになっていたりします。
一般論を言う時に、可算名詞ならば、複数形を使うのが普通ですよね。でも、e-mailに関しては、Dr.Silvaの例文や、KopyKatさんが貼付けてくれた記事のように、単数で使われている、つまり不可算として使われているのが現状のようですね。
ただ、複数形で押し切ろうとする人がたくさん出て来たら、将来はどうなるかわかりませんね。