■だから英語が話せない その傾向と対策 No.22■
「五文型理論が日本人を英語オンチにしている その1」
(傾向)
五文型理論にSVOの文型といわれるものがあります.それを例にして述べます.
S + V + O
~ハ ~スル ~ヲ
中1年のとき、以下の(Aグループ)を使った英作は楽しく簡単なものでした.
この段階では、英語と日本語の単語が一対一に対応する表現だからです。
(英作) 私は→作る→オムレツを
(英作) 私は→作る→ アップルバイを
(英作) 私は→作る→ 手巻き寿司を
この公式に従えば、簡単に日本語を英語に変換できます.
英語を話す人たちは、おかしな人たちで、変な語順でことばを話すんだなと思いながら.
(対策)
英会話というものは、瞬間の英作です。
(Aグループ)
make an omelette オムレツを作る
make an apple pie アップルバイを作る
make a hand roll sushi 手巻き寿司を作る
make a doghouse 犬小屋を作る
make a cup of tea お茶を一杯入れる
make a cake ケーキを作る
ところが、少しでも英語学習を進めると、上の図式が通じなくなることに気づきます.つまりこの段階で「五文型さえ理解できたら英語が話せる」という変な常識は音を立てて崩れます。
そのワケは簡単です.当たり前ですが、日本語と英語は一対一に対応しないからです.
(Bグルーブ)
make a speech スピーチをする
make an offer 申し出をする
make an excuse 言い訳する
make an appointment (面会の)予約をする
make a trouble 面倒を起こす
make a toast 乾杯する
make a reservation 予約する
make a joke 冗談をとばす
make a complain 不平を言う
make a fuss 騒ぎ立てる
(英作) 私は→する(起こす、とばす、言う、立てる)→ スピーチを
しかし(Bグルーブ)となると同じ動詞はmakeですが、ほとんどが「する」になっていますが、同じmakeの意味が「起こす」「とばす」「とばす」「言う」「立てる」となっています.
この段階で、「五文型さえわかれば」という学校英語のウソがばれて、「英会話はしょせんセリフ覚えをするものだ」という常識がまかり通っています。
そして致命的なのは以下のような、「イディオム」と説明されるものです。
これは五文型では説明できない方位副詞や前置詞と結びつくフレーズなのです。
おかしなことに、わざわざこれらのフレーズに「する」をつけて日本語にとけ込ませる逆現象となっています。
別に「する」をつけなくても、そのまま英語表現で使えばいいのにと私は思います.
(Cグルーブ)
dress up ドレスアップする
pick up ピックアップする
make up メーキャップする
take out テークアウトする
give up ギブアップする
shut out シャットアウトする
(英作) 私は→する→ dress upを
以下のグループになると、ますます日本語と英語が一致しないものになります。
(Dグルーブ)
make fun of me 私をからかう
play a trick on me 私にいたずらする
make a fool of me 私を馬鹿にする
pick on me 私をいじめる
(英作) 私は →する→ 私に→ いたずらを???
ここで結論を申し上げたい.
日本語と英語は一対一に対応しないのだから、英語に出会った最初かの段階から、つまり(Aグルーブ)の始めから、英語のフレーズとして覚えてしまう必要があり、それをSVOなどと分析して教えるから日本人はこぞって英語オンチにさせられているのです。
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始めから、makeは「今までないものを現実化させる」という意味を教えmakeをフレーズごと覚えるべきなのです.そして(Dグルーブ)のmake fun of me(私をからかう)を例にして説明すると、「私を材料にして滑稽さを現実化させる」と理解すればいいのです.
前置詞of「属性」を表し、meから醸し出す雰囲気ということです。
さらにplay a trick on me(私にいたずらする)、pick on me(私をいじめる)という意味が出てくるのはonが「密着・継続」をあらわすからです。「いたずらする」「いじめる」はネイティブも「執拗なもの」ととらえているからでしょう。
ファンクションメソッドは「行為や状態をひとまとまりのもの」としてとらえるから確実に語彙が定着し蓄積します.だから自由に英語が話せるメソッドです。
【一般動詞フレーズ5段活用】 make fun of me 「私をからかう」
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(1) make(s) fun of me 現在形動詞フレーズ
※現在形の肯定形だけで使われる。
(2) made fun of me 過去形動詞フレーズ
※過去形の肯定形だけで使われる。
(3) make fun of me 原形動詞フレーズ
※命令形,助動詞、to不定詞で使われる。
(4) making fun of me ing形動詞フレーズ
※進行形や動名詞で使われる。
(5) made fun of me ed形動詞フレーズ
※完了形で使われる。
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(英語の4つの基本時制)
(1) 現在形 --- 現在の事実・習慣を表す
(2) 過去形 --- 過去の事実を表す
(3) 未来形 --- 未来の事実を表す
(4) ※現在進行形 --- 現在の継続状態を表す
(5) 現在完了形 --- 過去のことを背負った現在の付帯状況を表す
これをイラストで表すと以下のようになります.
ところで、問題なのは以下のことです.
ファンクションメソッドと教育文法での説明を比べてください.
ファンクションメソッドは行為・状態をひとまとまりのものとして表現展開し、教育文法は動詞単体の変化ばかりを教えています.
言葉の学習で大切なのは「あなをからかう」「なたを馬鹿にする」といった行為・状態をひとまとまりのものとしての表現展開を学ぶことです。
[英語の九九 英会話発想トレーニング]
(1) 彼らは、(ふだん)私をからかいます
→ They make fun of me.
※教育文法での説明 They make fun of me. makeは現在形
(2) 彼らは、(その時)私をからかいました
→ They made fun of me.
※教育文法での説明 They made fun of me. made過去形
(3) 彼らは、私をからかうでしょう
→ They will make fun of me.
※教育文法での説明 They will make fun of me. 未来形はwill+動詞の原形
(4) 彼らは、(今)私をからかっています
→ They are making fun of me.
※教育文法での説明 They are making fun of me. 現在進行形はam, are, is+現在分詞
(5) 彼らは、今まであなたをからったことがあります
→ They have ever made fun of me.
☆一般動詞のほとんどを占めるのは規則変化動詞です.edをつけて動詞の過去形も過去分詞を作ります.さらに規則変化動詞の中にもmadeのように過去形と過去分詞が同じものが多いです.
だから、英語人は簡単に現在完了形での表現ができるのです。
彼らにすれば、「(過去に)した」と「(過去に)したことを持っている」ということに過ぎません.
→ They made fun of me.
→ They have ever made fun of me.
※教育文法での説明 They have made fun of me. 現在完了形はhave[has]+過去分詞
より抜粋
出版社の英語関係を扱う編集者は、教育文法の信奉者。おそらく彼らの目にはファンクションメソッドのシンプルで合理的な英語のしくみを理解することができないのでは!!
おそらく出版社では出版できない文法書となるでしょう。
ネイティブの発想にもっとも近い文法、文法用語をほとんど用いない文法書でもう一度やり直しませんか。 238ページ(二色刷)
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