さっそく映画館へ。
わたし世代には、原題のLittle Womenでも フランス語のLes Quatre filles du Dr.Marchでもなく、まさに若草萌ゆる四人姉妹の『若草物語』です。小さい頃は、少年少女向けのダイジェスト版で読みましたが、
非常に影響されましたよ。おてんばで作家志望の次女ジョーが、家族のために自慢の長い髪を売って、お金にするというエピソードには、わあ、すごい思い切り、と衝撃を受けました。
今回の映画は、アイルランド系の女優さんがジョーを演じていますが、爽やかでボーイッシュで、でもやっぱり乙女で、わたしも彼女と一緒に野原を駆けたい気分でしたわよ。
本作の前の映画化、ウィノナ・ライダーが出演しているバージョンも、すぐに観に行った記憶がありますが、
なんでしょうね、『若草物語』マジックみたいな女の子なら誰もがグっとくる魅力がこのストーリーにはあるんですよね。4人姉妹が、ケンカしたり泣いたり笑ったり、それはそれはかしましいのですが、ちょっとうらやましさもあって。谷崎の『細雪』に通じるものもありますかしらね。
(ちなみに『細雪』のフランス語タイトルは「四人の姉妹/Quatre soeurs 」でしたっけ)
ファッションは19世紀ですから、いくらガーリーでも今の時代になかなかとりいれにくい、腰をしぼった、ロング丈のワンピースですが、ジョーの寝間着、ネグリジェというには素朴なコットン生地のナイトウェアがとても可愛くて、あ、こういうのどっかに売ってたら、買おうと、スクリーン見ながらすでに算段してました。
感染予防で、入館前にはちゃんと検温して、席ひとつあけて、マスク着用。
上映後の女子トイレは長蛇の列なので避けて、下の階の誰も入ってないトイレを使いましたよ。
あとになって心配になるようなことは避けましょう、ですからね。
ベスは優しい女の子ですものね。
英語原題でもフランス語でも若草という言葉はでてきませんが、日本語タイトルの『若草物語』はすばらしい命名だと思います。
このタイトル以外で、私が若草という言葉を耳にしたのは、児童唱歌の『散歩』の冒頭部、「若草萌える丘の道、心もはずみ身もはずむ 小鳥のうたにさそわれて、わたしもいつかうたいだす」くらいですよ。
美しい言葉ですが、最近あまり耳にしません。黄緑のまだ初々しい若葉が目に浮かびます。ドクターマーチの娘たち四人姉妹にぴったりだと感じ入ります。
今は天真爛漫な末っ子がお得感あって良かったかな、と思います…
4人がクリスマスにもらう聖書の表紙の色がそれぞれ違って、確かベスのは「ハト色」と訳されていて、どんな色かなとずっと考えていました。
まだまだ油断大敵な日々、大切にお過ごしください。