遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

アウトレイジ

2010-06-19 02:00:26 | DVD・VHS・動画など
札幌シネマフロンティアへ北野武監督の「アウトレイジ」を見に行く。21:40と遅いスタートだけど、そこそこお客さんがいる。
予告編が流れている間、いきなり三つ隣の席のおじさんが、両足をガンと前席の背もたれに乗せる。この人、見る前から影響されているぞと驚く。こわい。
始まる。あれだけ濃い登場人物が並んでるのに群像劇になっていない。各々に役割があって筋立てがすっきりしている。さりげないがすごい技術。
ウェルメイドなコメディという言い方があるけど、その感覚に近い。笑わせるテンポで人が死んでいる。自分は血がたくさん出るタイプの話にあんまり慣れていないので、そのインパクトだけでけっこう見ることができる。ホラーとか暴力映画とか見慣れている人はどう感じるんだろうか。
高田文夫が「殺し方のバラエティが豊富!」と言っていた。たしかに。でも、後半は銃ばっかり。ちょっと単調だったような。
出来事の切り取り方は少しずつヒネリを入れていて巧い。自分は「革靴」が好き。共感できた人がいたら、教えてほしい。あと、お笑い芸人のプチ鹿島が「セックス」を見所に挙げていた。けっこう待たされたけど、見て納得。
そうそう、「巧い!巧い!」という感じ。なんでこんなに巧いんだろう。
自分は北野作品では「ソナチネ」が一番好きだったんだけど、あの作品は「混沌としたものを混沌としたまま面白がる」性格の話だった。だから、「アウトレイジ」とは良し悪しを計る物差しが違う。自分は「アウトレイジ」のほうが好き。
一方で「キッズリターン」や「あの夏いちばん静かな海。」のような作品もある。北野武はいったいいくつの物差しを持っているのか。壊れてる物差しも持ってるみたいだけどね。
そしてやっぱり、ビートたけしというフィルターを通して見ざるを得ない。否応なしに「たけしはどうなるのか」という目線で見てしまう。大友という役名はあるけど、どうでもよい。日本人ならしょうがない。今回の彼の結末にはちょっとびっくりした。弱さがあった。
外国ではどんな感じで評価されているのか、気になってしょうがない。

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